立教大学 異文化コミュニケーション学部 自由選抜入試の方式A・方式B、出願資格と準備の時期

この記事は、立教大学 異文化コミュニケーション学部を自由選抜入試(総合型選抜)で目指したい高校1・2年生と、その保護者の方に向けて書いています。

内容は、立教大学の公式サイトで確認できた2027年度入試(2026年度に実施)の情報をもとにしています。2028年度の入試要項はまだ公開されていません。2027年度の内容を土台に準備を始め、来年度の要項が出たら、出願資格や日程を必ず確かめてください。

立教大学の自由選抜入試はどんな入試か

立教大学の自由選抜入試は、自分で自分を推薦する「自己推薦型」の入試です。出願資格は学部・学科(専修)ごとに決められていて、条件を満たしているかどうかで出願できるかが決まります。

大学のQ&Aでは、選考は総合評価で行われ、各項目をどう評価するかは公表していないと書かれています。そのうえで、第1次選考と第2次選考の両方で自分を十分に伝えられるよう、出願書類・筆記試験・面接試験のすべてに力を入れてほしいと案内されています。書類だけ、面接だけで勝負する入試ではない、ということです。

併願のルールも先に知っておきましょう。公式Q&Aで確認できたのは次の点です。

  • 自由選抜入試の中で、2つ以上の学部・学科(専修)に同時に出願することはできません。
  • 試験日程が重ならない立教大学の他の入試とは併願できます。ただし帰国生入試とは併願できません。
  • 国際コース選抜入試(異文化コミュニケーション学部のDual Language Pathwayなど)は、自由選抜入試の異文化コミュニケーション学部(方式B)とは併願できません。
  • 他大学との併願は妨げないとされていますが、立教大学で学ぶ強い意欲を持っていることが重要だと書かれています。

異文化コミュニケーション学部には「方式A」と「方式B」がある

異文化コミュニケーション学部は、異文化コミュニケーション学科の1学科で、池袋キャンパスにあります。学部の公式ページでは、日本語と英語の力を徹底的に鍛えたうえで、もう1つの言語と文化を学ぶこと、原則として全員が参加する海外留学があることが紹介されています。

2027年度の自由選抜入試では、この学部に方式Aと方式Bの2つがあります。大学が公開している2027年度の出願書類一覧を見ると、2つの方式で提出するものがはっきり分かれています。

方式 学部独自の提出書類(2027年度の出願書類一覧より)
方式A 課題作文(「課題作文表紙」を付けて提出)
方式B 志望理由書、研究計画書、推薦状(日本語版・英語版の様式あり)

方式Bは「5年一貫プログラム」につながる方式

学部の公式サイトでは、学部4年と大学院の修士課程をあわせて5年間で修了する「5年一貫プログラム」は、自由選抜入試(方式B)で選抜すると書かれています。入学後の3年次に申し込む道もあります。

5年一貫プログラムには次の4つのコースがあり、2027年度の方式Bの出願資格も、このコースごとに「資格Ⅰ〜Ⅳ」として分かれています。

  • 資格Ⅰ:通訳翻訳専門コース
  • 資格Ⅱ:英語教育専門コース
  • 資格Ⅲ:日本語教育専門コース
  • 資格Ⅳ:国際協力専門コース

方式Bは、「大学院まで進んで、この分野の専門家になりたい」とすでに決めている人のための方式です。「異文化に興味がある」という段階なら、まず方式Aの内容をよく読んでください。

方式Bの英語資格の基準(2027年度)

方式Bでは、コースごとに英語資格・検定試験のスコア基準があります。大学が公開している「2028年度自由選抜入試【異文化コミュニケーション学部】出願資格の変更について(予告)」の中に、2027年度以前の基準がそのまま載っています。主なものを整理します。

コース 英語資格の基準(2027年度以前)
資格Ⅰ 通訳翻訳専門 英検スコア2,400点以上/IELTS(Academic)6.0以上/TEAP 332点以上/GTEC 1,247点以上/ケンブリッジ英語検定167点以上
資格Ⅱ 英語教育専門 英検スコア2,300点以上/IELTS(Academic)5.5以上/TEAP 309点以上/GTEC 1,180点以上/ケンブリッジ英語検定160点以上
資格Ⅲ 日本語教育専門 英検スコア2,160点以上/IELTS(Academic)5.0以上/TEAP 277点以上/GTEC 1,082点以上/ケンブリッジ英語検定152点以上
資格Ⅳ 国際協力専門 資格Ⅲと同じ基準

TOEFL iBTは、受けた時期で基準が分かれています。2026年1月21日より前のテストは資格Ⅰが80点以上、資格Ⅱが72点以上、資格Ⅲ・Ⅳが60点以上です。2026年1月21日以降のテストは「Overall Score」で、資格Ⅰが4.5以上、資格Ⅱが4.0以上、資格Ⅲ・Ⅳが3.5以上とされています。

  • 英語資格・検定試験の成績は4技能のスコアだけが有効。
  • 出願期間の初日から数えて2年以内に受けたものが有効。

英検は「級」ではなく「スコア」で基準が書かれている点に注意してください。また「2年以内」の期限があるので、高1の早い時期に取ったスコアは、出願の時には使えなくなっている可能性があります。受ける時期は出願期間の初日から逆算して決めます(英検はいつまでに、どの水準で取るかも参考に)。

利用できる試験の受験方式などの細かい条件は、入試要項で確認してください。

2028年度は「資格Ⅳ(国際協力専門コース)」が削除される予定

いまの高校2年生が受けることになる2028年度入試について、大学は変更の予告を出しています。内容は、方式Bの資格Ⅳ(国際協力専門コース)が削除され、資格Ⅰ〜Ⅲの3つになるというものです。予告を見る限り、資格Ⅰ〜Ⅲの英語の基準の数字は2027年度と同じです。

国際協力に関心があって方式Bを考えていた高2生は、方式Aにするのか別の学部を考えるのか、早めに学校の先生と相談してください。

予告には、2028年度の正式な出願資格は2027年5月公開予定の「入試ガイド」と、2027年6月公開予定の「入試要項」で確認するよう書かれています。

評定・既卒・出願期間など、要項で確かめること

評定平均値の条件

方式A・方式Bの評定平均値の条件は、今回確認した公式ページの中には書かれていませんでした。評定の条件は、大学の自由選抜入試要項で確認してください。なお、大学のQ&Aでは、インターナショナルスクールなど日本の教育制度に属さない高校の場合、評定平均値の条件は設けていないと説明されています。

既卒生の出願

大学のQ&Aによると、2027年度の異文化コミュニケーション学部では、方式Bは既卒生も出願できますが、2025年4月から2027年3月に卒業した人に限られます。方式Aの既卒生の扱いは、Q&Aの一覧には挙がっていません。浪人して受けることを考えている人は、要項で必ず確かめてください。

出願期間と合格発表

2027年度の出願期間は、今回確認した立教大学のページには書かれていませんでした。出願期間・試験日は大学の入試要項で確認してください。要項はWebで公開され、冊子の配布や紙の願書の販売はありません。出願はWeb出願システムで行います。

合格者発表のページでは、2027年度自由選抜入試の日程として次のように案内されています。

  • 第1次選考の合格者発表:2026年10月30日(金)11時
  • 第2次選考の合格者発表:2026年12月7日(月)11時

どちらもWeb出願システムのマイページで確認します。第1次選考の結果が10月末に出て、第2次選考の結果は12月上旬という流れです。出願期間はこれより前なので、書類は早めに仕上げておく必要があります。

提出書類の書き方のルール

2027年度の異文化コミュニケーション学部の書類の表紙には、作り方のルールが細かく書かれています。方式A・方式Bに共通する内容は次のとおりです。

手書きでもパソコンでもよいが必ず志願者本人が作成すること。手書きはA4・横書き・20字×20行の原稿用紙に黒か青のボールペンで(消せるペンは不可)、パソコンはA4・横書き・40字×30行。日本語で書き(方式Bの研究計画書は例外あり)、大学の表紙を付けて左上をホチキスなどで留めます。

方式A:課題作文

方式Aの課題作文の表紙には、出題の詳細は入試要項で確認するよう書かれています。課題のテーマや字数は年度によって変わる可能性があるので、2028年度の要項が出たら、まず課題作文の出題を読むところから始めます。

課題作文は時間をかけて書ける書類なので、テーマについて本や記事を読み、自分の経験と結びつけて何度も書き直す時間を見込んでおきましょう。事前課題の進め方は総合型の事前課題・課題レポートの進め方を参考にしてください。

方式B:志望理由書(600字程度)

方式Bの志望理由書は600字程度で、次の2点をはっきり書くよう指示されています。

  1. 立教大学の異文化コミュニケーション学部を志望する理由
  2. 5年一貫プログラムを希望する理由

600字程度に2つのことを書くので、どちらも短く的確にまとめる必要があります。なぜ4年ではなく5年なのか、なぜ大学院まで進む必要があるのかを、自分の目標から説明できるようにしておきます。

方式B:研究計画書(2,000字程度)

方式Bでいちばん重いのが研究計画書です。表紙に書かれている指示を整理すると、次のようになります。

  • 2,000字程度(英語なら800語程度)で書く。
  • 資格Ⅲ(日本語教育専門コース)は日本語で書く。ほかのコースは日本語か英語を選べる。
  • 大学での研究計画と大学院での研究計画を、項目を分けて書く。大学で研究することを、大学院でどう発展させるかが分かるようにする。
  • 参考文献・引用文献のリストを必ず付ける(字数には含めない)。
  • どの授業を履修するかだけでなく、どんなテーマで何を明らかにしたいかを書く。関連分野の本や論文を読んだうえで書く。

いきなり2,000字を書こうとすると手が止まります。希望するコースの分野の入門書や学部の先生の論文を読み、「自分が知りたい問い」を一文で書き、それを学部の4年間で調べる部分と大学院で深める部分に分ける、という順番で組み立てると書きやすくなります。

先生の研究の調べ方は、志望理由書のための大学研究(シラバスと先生の研究)で手順を紹介しています。

方式B:推薦状

方式Bでは推薦状も提出します。日本語版と英語版の様式があり、誰に書いてもらうかなどの条件は要項で確認してください。依頼は早めにしましょう。

小論文と面接の準備

立教大学の「入試結果・過去問題」の2026年度特別入試のページには、異文化コミュニケーション学部の小論文の問題と出題の意図が載っています。

公開されている出題の意図を見ると、社会・文化・言語・教育などに関わる課題文を読み、課題文を読み解く力、論理的に組み立てる力、表現する力を総合的に評価するという考え方が示されています。大学のページで問題と出題の意図を一緒に読んでみてください。なお、2028年度の選考でどの試験が課されるか(方式ごとの違いを含む)は、入試要項で確認してください。

練習は、課題文の主張を200字ほどで要約し、出題の意図と照らしてずれを確かめ、そのうえで自分の意見を理由と具体例つきで書く、という順番がおすすめです。慣れてきたら時間を計ります。基本的な組み立て方は小論文の書き方にまとめています。

面接については、大学のQ&Aで「入試要項に記載の場合を除き、面接試験の内容はお答えできません」とされています。形式がどうであれ、提出した書類の内容を自分の言葉で説明できることが土台になります。方式Bなら、研究計画書に書いた問いや参考文献について質問されても答えられるよう準備しておきましょう。

学年別:いつ、何を始めるか

高校1年生

  • 定期テストを大事にし、評定を積み上げる。
  • 英語の4技能をバランスよく伸ばす。スコアの有効期限があるので、本番で使うスコアは高2以降に取るつもりで計画する。

高校2年生(今の時期から)

  • 2028年度は方式Bの国際協力専門コースが削除される予定なので、方式を早めに決める。
  • 方式Bを考えるなら、希望コースの基準を満たす英語スコアを高2の冬から高3の春までに取る計画を立てる。
  • 小論文の過去の問題で要約の練習を始め、方式Bなら入門書や論文を読み始める。
  • 2027年5月の入試ガイド、6月の入試要項の公開を待ち、出たらすぐに出願資格と日程を確認する。

高校3年生の春〜夏

  • 要項を読み、出願資格・出願期間・提出書類をすべて書き出す。
  • 課題作文、または志望理由書と研究計画書を書き、何度も直す。推薦状の依頼もこの時期に。
  • 出願期間に間に合うよう、書類の完成日を自分で決めておく。

今年の高3生へ

2027年度の第1次選考の結果は10月30日に発表され、第2次選考の結果は12月7日に発表されます。第1次選考を通過した人は、提出した書類を読み返し、小論文と面接の準備に集中しましょう。

結果がどうであっても、一般選抜の勉強は止めないでください。年内入試の結果が出たあとの動き方は年内入試の結果が出たあとにやることにまとめています。

参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

あわせて読みたい

EMiL個別について

EMiL個別は、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門にした1対1の個別指導塾です。EIMEI予備校の鶴瀬・ふじみ野・川越の校舎とオンラインで受講できます。志望理由書に書くことを見つけるところから、小論文・面接の練習、評定や英検の対策まで、一人ひとりの志望校に合わせて一緒に準備します。

EMiL個別の詳しい内容はこちら/ご相談は各校舎の公式LINEから

📩 二神大輝 の更新をメールで受け取る
新しい記事が公開されたらお知らせします(いつでも解除OK) ・ 読者 2人
この記事が役に立ったら、いいね!

この記事を書いた人

二神大輝