成城大学 一般選抜2027|S方式・A方式・共通テスト利用の違いと併願の組み方

この記事は、成城大学の一般選抜を受けようと考えている高校生・既卒生と、その保護者に向けて書いています。成城の一般選抜にはS方式・A方式・B方式・N方式があり、2027年度入試では試験日や英語外部検定の使い方がいくつか変わりました。「どの方式で、何回、どう組み合わせて受けるか」を決めるための材料を、大学の公式発表で確認できた範囲で整理します。

筆者はEIMEI予備校の代表で英語科の二神です。成城は方式ごとに配点がはっきり違うので、方式の名前だけで選ぶと、自分の得意科目と配点が合わないことがあります。

成城大学の一般選抜は4つの方式に分かれる

2027年度の成城大学の一般選抜は、次の4つです。対象は経済学部・文芸学部・法学部・社会イノベーション学部の4学部11学科です。

  • 全学部統一選抜(S方式):全学部共通の試験日・共通の問題。国語と英語、全問マークシート。
  • 学部別選抜(A方式):学部ごとに独自の問題。記述式。2月3日〜6日の4日間。
  • 大学入学共通テスト利用選抜(B方式):前期日程と後期日程。成城独自の試験はありません。
  • 国公立大学併願型 大学入学共通テスト利用選抜(N方式):共通テストの4教科(経済学部は4科目)で判定。

同じ大学なのに、S方式とA方式では問題の形式も配点も試験日も違います。ここを分けて考えないと、対策の時間配分がずれます。順番に見ていきます。

S方式(全学部統一選抜):2月2日、マークシートの国語と英語

試験日・出願・会場

2027年度のS方式は2月2日(火)に行われます。出願受付は1月5日(火)〜1月22日(金)、第1回合格者発表は2月15日(月)と、2027年度の入学者選抜ガイドブックに出ています。

試験は午後1時から始まり、国語が13:00〜14:10(70分)、外国語(英語)が15:10〜16:30(80分)です。会場は東京(成城大学キャンパス)のほか、仙台・さいたま・千葉・横浜・新潟・長野・静岡・名古屋・福岡の計10か所から選べます。東京以外の会場は先着順の受付なので、さいたま会場を使いたい人は出願を早めに済ませておくほうが安心です。

学科別の配点

S方式は問題は共通でも、学科によって国語と英語の配点の比重が違います。2027年度の配点は次のとおりです(国語+英語=合計)。

学部・学科 国語+英語(合計)
法学部 法律学科 100+100(200点)
社会イノベーション学部 政策イノベーション学科・心理社会学科 150+250(400点)
文芸学部 国文学科 150+100(250点)
文芸学部 英文学科 100+200(300点)
文芸学部 芸術・文化史・マスコミュニケーション・ヨーロッパ文化学科 100+100(200点)
経済学部 経済学科・経営学科(2教科型) 150+200(350点)

同じ答案でも、社会イノベーション学部では英語が国語の1.6倍以上の重みを持ち、国文学科では逆に国語のほうが重くなります。S方式は1回の試験で複数学科に出願できるので、自分の得点の傾向(英語が強いのか国語が強いのか)によって、どの学科で合格に近づきやすいかが変わります。

2027年度の変更:英語外部検定の使い方

2027年度から、S方式の従来の「英語と国語の合計点で判定する方式」は「2教科型」という名前になりました。そのうえで、学部ごとに次の変更があります。

  • 経済学部:「英語外部検定試験必須型」を新設。英語外部検定のスコアを換算した点数と、当日の国語の合計で判定します。経済学科・経営学科で各5名の募集です。同じ学科で必須型と2教科型を併願することはできません。
  • 社会イノベーション学部・文芸学部:2教科型で英語外部検定を利用できるようになりました。利用を申請すると、スコアをS方式の英語の点数に換算して判定に使います。当日の英語の受験は任意で、当日も受けた場合は当日の点数と換算点の高い方が使われます。

対象になる検定の種類や換算の基準は、2027年度の一般選抜学生募集要項で確認してください。スコアを持っている人にとっては、当日の英語が保険になる形です。外部スコアの準備の時期については英検などの外部スコアの記事にまとめています。

A方式(学部別選抜):2月3日〜6日、記述式の3教科型と2教科型

試験日が1日前倒しになった

2027年度のA方式は2月3日(水)・4日(木)・5日(金)・6日(土)の4日間です。2026年度までの2月4日〜7日から、試験日が変わりました(2月7日を廃止して2月3日を新設)。出願受付は1月5日(火)〜1月22日(金)、第1回合格者発表は2月15日(月)です。会場は成城大学キャンパスのみで、学外会場はありません。

A方式の解答は記述式で、選択式や短答式も含みます。部分点も加味して採点されると大学は説明しています。S方式のマークとは準備の仕方が違うので、過去問は必ずA方式のものを解いておきましょう。大学の入試情報サイトには試験問題・出題意図・解答例のページもあります。

2月5日だけ中身が違う

A方式で見落としやすいのが、試験日によって国語の範囲と時間が違うことです。2027年度の入学者選抜ガイドブックでは、次のように分かれています。

  • 2月3日・4日・6日:英語90分、国語60分(近代以降の文章のみ)、地理歴史・公民・数学から1科目60分。
  • 2月5日:外国語90分(英語・ドイツ語・フランス語から選択)、国語90分(古典を含む)、地理歴史・公民・数学から1科目60分。

ドイツ語・フランス語を選べるのは2月5日の文芸学部(英文学科を除く)と法学部です。古文が苦手な人は2月3日・4日・6日を中心に、古文が得点源の人は2月5日も候補に入れる、という選び方ができます。

また2027年度から、A方式の日本史は「日本史探究」、世界史は「世界史探究」が出題範囲になり、「歴史総合」が外れました。歴史総合の近現代を中心に準備していた人は、探究科目の範囲を確認し直してください。

学部別の配点(3教科型)

3教科型の配点は、2027年度の募集要項で次のように確認できました(英語・国語・選択科目の順)。

学部・学科 英語+国語+選択(合計)
法学部 法律学科 150+150+100(400点)
経済学部 経済学科・経営学科 150+100+100(350点)
社会イノベーション学部 政策イノベーション学科・心理社会学科 300+150+150(600点)
文芸学部 英文学科 300+150+100(550点)
文芸学部 国文・芸術・文化史・マスコミュニケーション・ヨーロッパ文化学科 150+150+100(400点)

社会イノベーション学部と英文学科は英語が全体の半分以上を占めます。英語が得意な人には有利な配点です。法学部と文芸学部の多くの学科は英語と国語が同じ重みなので、国語の安定感がそのまま合否に響きます。

一部の学科・日程では英語と国語だけの2教科型も実施されます。どの学科のどの日程が2教科型に対応しているか、学科ごとの試験日の割り当ては、2027年度の一般選抜学生募集要項の学部別選抜のページで確認してください。

同じ学科を何回も受けられる

A方式は1つの試験日に出願できるのは1学科だけですが、試験日が違えば同じ学科に複数回出願できます。大学のページには「2月3日〜2月6日の全ての日程で法学部法律学科に計4回出願」という例が出ています。また、同じ日・同じ学科なら3教科型と2教科型を両方出願することもできます。

大学は、A方式の合否判定では試験日ごとの募集人員を定めず、受けた試験日によって有利・不利が生じないよう調整したうえで判定するとしています。「どの日が受かりやすいか」を探すより、自分の他大学の日程と体力の配分で日を選ぶほうが現実的です。

B方式・N方式(共通テスト利用):成城の個別試験なし

共通テスト利用は、成城の個別試験を受けずに共通テストの得点だけで判定する方式です。2027年度の共通テストは1月16日(土)・17日(日)です。

  • B方式前期日程:出願受付は1月5日(火)〜1月15日(金)。共通テストの前日が締切なので、自己採点を見てから出願することはできません。多くの学科は3教科型です。
  • B方式前期・法学部の英語外部検定試験出願資格型(2027年度新設):指定の英語外部検定で基準を満たすことが出願の条件で、判定は共通テストの国語と選択科目1科目の2科目。募集は5名です。
  • B方式後期日程:法学部と文芸学部で実施。出願受付は2月15日(月)〜2月25日(木)で、共通テストの結果も他大学の結果も見たうえで出願できます。
  • N方式:国公立大学との併願を想定した方式で、法学部・社会イノベーション学部・文芸学部は共通テストの4教科、経済学部は4科目で判定します。入学手続の締切が国公立大学前期日程の合格発表の後に設定されているのが特徴です。

B方式・N方式の学科ごとの利用科目と配点、英語外部検定の換算の可否は学部・方式によって違うので、募集要項の該当ページで確認してください。共通テスト利用全般の考え方は共通テスト利用入試の記事で詳しく書いています。

どの方式を選ぶか:得意科目別の目安

ここからは、私が生徒と出願を組むときの考え方です。配点と形式から逆算すると、次のように整理できます。

英語が得意な人

社会イノベーション学部(S方式で英語250点、A方式で英語300点)と英文学科(S方式で英語200点、A方式で英語300点)は、英語の得点がそのまま武器になります。S方式とA方式の両方で英語の比重が高い学科を選び、受験回数を増やす組み方が基本です。英語外部検定のスコアがあれば、S方式で当日の英語との高い方を使える学部もあります。

国語が安定している人

S方式の国文学科(国語150点・英語100点)や経済学部(国語150点)は、国語が配点の大きい側に入っています。A方式なら法学部や文芸学部の多くの学科が英語と国語を同じ比重で見ます。古文も読める人は2月5日を加えると、古典込みの国語で勝負できます。

マークが得意か、記述が得意か

S方式は全問マーク、A方式は記述を含みます。模試や過去問で、マークでは取れるのに記述になると点が落ちる人は、S方式の比重を高めに。逆に部分点で拾える人は、A方式の回数を増やす価値があります。どちらのタイプかは、秋以降に成城の過去問をS方式・A方式で1年分ずつ解いて比べるとはっきりします。

併願の組み方:2月2日から6日までの5日間をどう使うか

成城の一般選抜は、2月2日のS方式から2月6日のA方式最終日まで、5日連続で試験日が並んでいます。全部受けることも制度上はできますが、他大学の試験も入れると連戦になります。組み方の手順を書いておきます。

  1. 第一志望の学科を決め、S方式の配点を確認する。S方式は1回の試験で複数学科に出願できるので、配点の違う学科を並べて出しておくと、同じ答案で合格の可能性を広げられます。
  2. A方式で受ける日を決める。第一志望の学科が実施する日のうち、国語の範囲(2月5日は古典あり)と他大学の日程を見て、2〜3日に絞るのが現実的です。
  3. 共通テストを受けるなら、B方式前期かN方式を出願締切(1月15日)までに決める。共通テスト前に出願するので、模試の結果で判断します。
  4. 2月中旬の結果を見て、B方式後期を検討する。法学部・文芸学部が対象で、2月25日まで出願できます。

成城と一緒に、成蹊・明治学院・國學院・獨協・武蔵など、英語と国語を中心に受けられる大学を併願先に考える人も多いと思います。これらの大学は英語の問題の傾向がそれぞれ違うので、併願するなら英語の出題の違いを先に把握しておくと対策が分散しません。成成明学獨國武の英語の比較で、大学ごとの長文の量や設問の形式を比べています。

連戦になると、後半の日程ほど疲れが出ます。私が生徒によく伝えるのは、「受けられる回数」ではなく「力を出せる回数」で日程を組むことです。成城のA方式を4日すべて入れるより、得意な形式の日を2日に絞り、空いた日を復習と休養に回したほうが、1回ごとの出来を保ちやすくなります。日程全体の組み方は私大入試の日程の組み方、併願校の選び方そのものは併願校の決め方を参考にしてください。

出願前に確認しておくこと

  • 入学検定料と併願割引:S方式・A方式は出願1件ごとに検定料がかかり、併願すると併願割引が適用されます。割引の対象になる方式の組み合わせと金額は、2027年度の募集要項で確認してください。
  • 英語外部検定のスコア:利用できる方式・学部、対象の検定、換算方法は募集要項に一覧があります。スコアの有効期間の条件もあるので、受けた時期を確認しておきましょう。
  • A方式の学科別の試験日:同じ学部でも学科や2教科型・3教科型で実施日が違う場合があります。
  • さいたま会場(S方式):先着順なので、使う予定なら出願開始後すぐに手続きを。

成城は、方式ごとに配点と形式がはっきり違う大学です。だからこそ、自分の得点の傾向が分かっていれば、受け方の工夫で合格に近づけます。EIMEI予備校では大学ごとに入試対策読本を自作していて、成城の場合もS方式とA方式で何を優先して練習するかを分けて指導しています。

参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

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この記事を書いた人

二神大輝