東京電機大学 公募推薦2027|理工学部の学系別の出願条件と口頭試問・基礎学力テスト

この記事は、東京電機大学の学校推薦型選抜(公募)を考えている高校生と保護者のためのものです。とくに、東武東上線沿線から通いやすい埼玉鳩山キャンパスの理工学部を中心に、2027年度入学者選抜要項で確認した出願条件と試験の中身を整理しました。千住キャンパスの各学部も後半でまとめています。

東京電機大学の公募推薦は、学科・学系ごとに出願条件も試験内容もかなり違うのが特徴です。同じ理工学部の中でも、評定の基準がない学系もあれば、口頭試問で数学と物理を両方聞かれる学系もあります。「公募推薦だから面接だけ」と思い込まずに、自分が出したい学系の条件を一つずつ確かめていきましょう。

2027年度の公募推薦の全体像

2027年度の学校推薦型選抜(公募)は、システムデザイン工学部、未来科学部、工学部、理工学部、工学部第二部(夜間部)で募集があります。大学の案内では、出願書類、基礎学力テスト、個別面接などで多面的・総合的に評価し、選考方法は学科・学系ごとに異なるとされています。

共通の日程は次のとおりです。

項目 2027年度(2026年度実施)
出願期間 2026年11月6日(金)〜11月10日(火)(郵送は当日消印有効、インターネット出願登録は11月10日15時まで)
受験票 12月8日13時以降にマイページからPDFで取得し、A4で印刷して持参
試験日 12月12日(土)・13日(日)(学科により異なる。理工学部は12日)
合格発表 12月21日(月)13時以降、マイページで確認
入学手続金納入期限 2027年1月8日(金)

大事な点が2つあります。1つ目は、他大学との併願ができること。公募推薦というと専願を想像する人も多いですが、東京電機大学の公募は併願可能と明記されています。2つ目は、この選抜の中では1つの学部・学科・学系にしか出願できないこと。理工学部の複数の学系に同時に出すことはできないので、どの学系で受けるかを出願前に決めきる必要があります。

今年受ける高3の人へ(11月2日時点)

2027年度の出願期間は11月6日から11月10日までの5日間です。今日から数えると、もう1週間ほどしかありません。出願には高校の先生が書く推薦書が必要で、しかも本学所定の様式です。まだ先生に相談していない人は、今日か明日には担任や進路指導の先生に声をかけてください。志望理由書も所定様式で400字程度です。試験日の12月12日までは約1か月なので、口頭試問や基礎学力テストがある学系は、教科書の例題を解き直す時間をすぐに確保しましょう。

出願資格:評定の基準と履修科目

出願できるのは、2027年3月卒業見込みの人と、2026年3月に卒業した人です。どちらも、出身高校の教員(校長、教頭、担任、進路指導など)の推薦を受けられることが条件です。

卒業見込みの人は、第1学年から第3学年1学期(前期)までの学習成績と履修科目が要件になります。2026年3月に卒業した人は学習成績の要件は外れ、履修科目の要件だけが求められます。

理工学部(埼玉鳩山キャンパス)の出願条件

理工学部は理工学科の中に6つの学系があり、募集人員はどれも若干名です。学系ごとの条件は次のとおりです。

学系 全体の学習成績の状況・履修科目の条件
理学系 3.4以上/履修科目の条件なし
生命科学系 学習成績の条件なし/履修科目の条件なし
情報システムデザイン学系 3.4以上/履修科目の条件なし
機械工学系 3.4以上/物理基礎または物理を履修中・履修済み
電子情報工学系 3.4以上/履修科目の条件なし
建築・都市環境学系 3.4以上/履修科目の条件なし

目を引くのは、生命科学系には学習成績の条件がないことです。評定に不安があって公募推薦をあきらめかけている人でも、生命科学系なら出願の入口には立てます。その代わり、生命科学系は基礎学力テストを受けるので、学力そのものはしっかり見られます。

評定の基準が3.4以上の学系を考えている人は、高3の1学期の成績まで含めた数字で判断される点に注意してください。評定が年内入試全体でどう扱われるかは評定平均は年内入試でどう効くかでくわしく書いています。また、出願資格の文言の読み方に慣れていない人は募集要項の出願資格の読み方も参考にしてください。

理工学部の学系別の試験内容

理工学部の試験日は、すべて2026年12月12日(土)です。午前に集合する学系と午後に集合する学系に分かれています。

  • 生命科学系・電子情報工学系・建築・都市環境学系:集合11時(受付10時15分から)
  • 理学系・情報システムデザイン学系・機械工学系:集合13時30分(受付13時から)

基礎学力テストは各60分・100点満点、個別面接は1人20分程度で5段階評価です。要項には「出願書類と試験内容により多面的・総合的に評価する」とあり、それぞれの配点の比率や合格の基準は書かれていません。

基礎学力テストがある学系

生命科学系は、基礎学力テストと個別面接です。基礎学力テストは生物・化学・数学から試験当日に1科目を選びます。範囲は、生物が生物基礎・生物、化学が化学基礎・化学、数学が数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列)・C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)です。

電子情報工学系と建築・都市環境学系は、数学の基礎学力テストと個別面接です。数学の範囲は生命科学系の数学と同じで、数学Ⅲまで入ります。面接では、電子情報工学系は情報エレクトロニクスや医用工学への学習意欲と志望動機、建築・都市環境学系は建築・都市環境分野への関心や理工系を学ぶ意欲、協働する姿勢が問われると書かれています。

数学Ⅲが範囲に入っているので、高3の秋の時点で数学Ⅲの授業がどこまで進んでいるかを確認し、まだの単元があれば早めに自分で教科書を読み進めておく必要があります。

口頭試問がある学系

残りの3学系は、基礎学力テストではなく、個別面接の中で口頭試問が行われます。

理学系は、数学・物理・化学の3科目から出願時に1科目を選ぶ形です。出願登録のときに選ぶので、試験直前に決めることはできません。要項では、数学は数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列)・C(ベクトル)の範囲の教科書レベル、物理は力学の例題レベル、化学は濃度計算や中和滴定などの例題レベルの計算と、教科書本文に書かれている知識が範囲として示されています。

情報システムデザイン学系は、数学と英語の両方です。数学は数学Ⅰ・A・Ⅱ・B(数列)・C(ベクトル)の範囲から、板書で解答します。英語は時事的なトピックの英文を音読して訳し、内容について日本語で答える形です。

機械工学系は選択制ではなく、数学(数学Ⅱの三角関数・指数関数・対数関数・微分積分・複素数と方程式、数学Cのベクトル)と、物理(運動・熱・波)の両方について基礎知識を問われます。

口頭試問で戸惑いやすいのは、答えが合っているかどうかだけでなく、考えている途中を言葉にする力も見られる点です。ノートの上では解ける問題でも、ホワイトボードの前で「ここでこう置いたのは、〜だからです」と説明しながら解くのは別の練習が要ります。家族や学校の先生に聞き手になってもらい、教科書の例題を声に出して解く練習を何度かしておくと、当日の緊張がかなり違ってきます。口頭試問の準備全般は口頭試問とは?面接との違いと学部別の準備にまとめています。

千住キャンパスの学部の出願条件と試験

理工学部以外の4学部は、試験会場が東京千住キャンパスです。概要をまとめておきます。

学部 出願条件と試験の概要
システムデザイン工学部 学習成績3.5以上。12月12日に数学の基礎学力テスト、13日に面接(情報システム工学科はグループ面接、デザイン工学科は個別面接)
未来科学部 建築学科は成績の条件なしで数学Ⅲ履修、情報メディア学科は成績3.5以上で数学Ⅲと物理の履修、ロボット・メカトロニクス学科は成績の条件なしで数学Ⅲと物理の履修。全学科で数学の基礎学力テスト、ロボット・メカトロニクス学科は物理も
工学部 各学科とも成績3.4以上。電気電子・電子システム・機械・先端機械は数学Ⅲと物理、応用化学は数学Ⅲと化学、情報通信は数学Ⅲの履修が必要。数学の基礎学力テストと個別面接、機械・先端機械は物理も。12月12日のみ
工学部第二部(夜間部) 電気電子・機械・情報通信の各学科とも成績3.2以上、履修科目の条件なし。数学の基礎学力テストと個別面接。12月12日のみ

千住の学部は、数学Ⅲや物理の履修が出願の条件になっている学科が多いのが理工学部との違いです。高2の段階で理科や数学の選択科目を決めるときに、この条件を知っているかどうかで出願できる学科が変わってきます。

試験当日の注意点

理工学部の会場は埼玉鳩山キャンパスで、当日は本館1階正面入口に集合です。要項には、東武東上線の高坂駅(西口)から無料スクールバスの臨時ダイヤが運行される予定と書かれています。受験生用の駐車場・駐輪場はないので、保護者の車での送迎を考えている場合も含めて、事前に行き方を確認しておきましょう。

集合時刻に遅れると受験できない場合があり、欠席しても追試験や振替受験はありません。受験票は郵送されず、マイページから自分で印刷する形なので、試験の前日までに印刷しておくことを忘れないでください。

出願書類と志望理由書

出願には、インターネット出願登録、入学検定料の納入、出願書類の郵送(簡易書留・速達)の3つがそろう必要があります。出願書類は、志願票、推薦書、志望理由書、調査書です。

推薦書は高校の先生が記入し、校印か推薦者印を押して厳封したもので、出願日からさかのぼって3か月以内に発行されたものに限られます。志望理由書は400字程度で、手書きでもWordでも作れます。どちらも大学所定の様式をA4で使うよう指定されているので、大学の公募推薦のページから様式を取ってください。

400字は思ったより短い字数です。「ものづくりが好きだから」「将来は技術者になりたいから」だけで終わると、他の受験生と区別がつきません。なぜこの学系なのか、高校で何に取り組んできたか、入学後にどの分野を学びたいかを、それぞれ1〜2文で具体的に書くと、400字の中でも中身が伝わります。面接はこの志望理由書をもとに進むことが多いので、書いた内容を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。書き方は志望理由書の書き方で詳しく書いています。

高1・高2がいまから始める準備

東京電機大学の公募推薦は、高3の11月上旬に出願し、12月に試験です。ただ、出願資格に使われる成績は高1から高3の1学期までなので、準備はもう始まっていると考えてください。

高1・高2の11月〜3月

いちばん大きいのは、理系の選択科目を出願条件に合わせて選ぶことです。千住キャンパスの学部の多くは数学Ⅲや物理の履修が必要ですし、理工学部の機械工学系も物理基礎か物理の履修が条件です。高1の冬に高2・高3の科目選択を決める学校が多いので、志望の学科がある程度見えている人は、この記事の表と照らし合わせて選択を考えてください。

あわせて、定期テストで評定を安定させることも大切です。3.4や3.5という基準は、高3の1学期まで含めた全体の数字で判断されます。高2の終わりの時点で基準を少し上回るくらいにしておくと、高3で余裕が持てます。

高2の春〜夏

オープンキャンパスで学系や学科の研究室を見て、「何を学べる学科なのか」を自分の目で確かめます。とくに理工学部は学系が6つに分かれているので、それぞれの違いを説明できるくらいに調べておくと、志望理由書が書きやすくなります。

高2の冬〜高3の夏

基礎学力テストや口頭試問の範囲になっている教科書の例題を、ひととおり解けるようにしておきます。口頭試問がある学系を考えている人は、この時期から「説明しながら解く」練習を少しずつ取り入れると、秋に慌てずに済みます。一般選抜も視野に入れている人は東京電機大学の一般選抜の記事もあわせて読み、両方を見ながら計画を立てると無駄がありません。

参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

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二神大輝