神奈川大学 給費生試験2027年度の日程・出願・選考と一般入試前期・後期との違い

この記事は、神奈川大学の給費生試験(2027年度、12月実施)を受けるかどうか迷っている高校3年生・既卒生と、その保護者の方に向けて書いています。給費生試験の日程・出願・選考のしくみを、神奈川大学の公式サイトで確認できた範囲で整理し、2月の一般入試(前期・後期)とどこが違うのか、12月に受ける意味は何か、残り1か月半で何を準備するかまでお話しします。

EIMEI予備校の二神です。埼玉から見ると神奈川大学は「横浜の大学」で、最初は候補に入っていないこともありますが、給費生試験のしくみを知ると見方が変わるかもしれません。出願は11月25日から始まりますので、判断するなら11月上旬のいまがちょうどよい時期です。

給費生試験とはどんな入試か

給費生試験は、神奈川大学が12月に行う学力試験で、合格者のうち「給費生合格」となった人に返還不要の奨学金を給付する入試です。公式サイトの説明では、全学部・全学科が対象で、現役生も既卒生も受験できます。推薦書は不要で、世帯の収入や高校の成績といった特別な出願条件もありません。

公式ページには「この試験は専願ではなく、本学の他の入試や、他大学の入試と自由に併願できます」と書かれています。さらに「給費生合格、一般入試免除合格ともに必ず入学する必要はありません」とも明記されています。つまり、受けたからといって神奈川大学への入学を約束するものではありません。ここが、年内に行われる推薦系の入試と大きく違うところです。

一方で、出願できるのは1学科だけです。公式ページには「複数学科の併願はできません」「1学科を選んで出願してください」とあります。どの学科で出すかは、出願前にきちんと決めておく必要があります。

2027年度 給費生試験の日程

公式サイトの給費生試験(2027年度)のページで確認できた日程は次のとおりです。

項目 日程
出願期間 2026年11月25日(水)〜12月3日(木)(消印有効)
試験日 2026年12月20日(日)
合格発表 2027年1月11日(月・祝)
入学手続締切(第一次) 2027年1月26日(火)
入学手続締切(第二次) 2027年3月8日(月)

注意したいのは、出願期間が9日間しかないことです。11月下旬は学校の定期テストや模試と重なりやすく、調査書の発行を学校に頼むのにも日数がかかります。調査書は早めに学校へ依頼しておいてください。出願書類の準備の流れは出願書類と手続きの記事でも説明しています。

合格発表は1月11日で、共通テストの直前です。結果を知ったうえで共通テストと2月の私大入試に向かえる、という時期になっています。

試験会場は横浜だけではない

給費生試験は、学部によって本学の会場が分かれています。公式ページによると、法・経済・経営・人間科・理・工・建築・化学生命・情報学部は横浜キャンパス、外国語・国際日本学部はみなとみらいキャンパスです。これに加えて、全国各地に地区試験会場が設けられています。公式ページでは「全国22会場で試験を実施」と紹介される一方、会場の表には「全国21か所の地区試験会場」とあり、数え方が文脈で異なります。実際にどこで受けられるかは、公式の会場一覧で確かめてください。

埼玉県西部から横浜キャンパスへは、乗り換えを含めて時間がかかります。12月20日は日曜日で、朝の電車の本数も平日とは違います。地区会場のどこが近いかは、公式サイトの「各地の試験会場」の一覧で確認してください。会場の選び方は入学試験要項で確認し、出願前に受ける会場と当日の移動経路を決めておくのが安全です。

選考方法と試験科目

3科目の合計点と書類審査

公式ページの選考方法は「学力検査(3科目の合計点)および書類審査(出願書類)の総合評価により判定します」です。当日の試験は学部学科によって異なる3科目型で、科目ごとの基準点はありません。1科目で失敗しても、他の2科目で取り返せるしくみです。

出願書類は、志願票、調査書等、エントリーシートです。エントリーシートに何を書くかは、給費生試験のページの本文には説明がありませんでした。入学試験要項で確認してください。

学部学科ごとの3科目の組み合わせ・配点・試験時間は、公式サイトの「試験科目詳細」のPDFに載っています。この記事では具体的な科目の組み合わせと配点は扱いません。志望学科の科目は、必ず公式のPDFか入学試験要項で確かめてください。

解答形式の目安

公式ページには、2026年度の給費生試験を参考にした解答形式が載っています(2027年度は変更になる場合がある、との注記つきです)。

解答形式 科目
マーク 英語、国語、公共・政治経済、日本史、世界史
記述 数学(文系・理系)
マーク記述併用 地理、物理、化学、生物

数学が記述式である点は、文系で数学を選ぶ人も理系の人も意識しておいてください。答えだけ合っていればよいマーク式と違い、途中の式や説明の書き方で点が変わります。記述の答案づくりは数学の記述と部分点の記事が参考になります。

難易度について、公式ページには「特別に難しい試験問題ではありません」「教科書を中心とした標準的な問題となっております」とあります。奇問対策より、標準問題を落とさない正確さが問われる試験だと考えてよいと思います。

英語外部試験のスコアも使える

給費生試験では、英検、GTEC(CBT/検定版Advancedタイプ)、TEAP、IELTS(アカデミック・モジュール)のスコアが利用できます。公式ページには「試験当日に英語を受験した場合は、スコアと受験した得点を比較し、高得点の方を採用します」とあります。スコアを出しても当日の英語は受けられ、高いほうが使われるので、持っているスコアがあれば出しておいて損はありません。換算の基準は公式の「英語外部試験の利用について」で確認してください。外部スコア全般の考え方は英検などの外部スコアの記事にまとめています。

給費の内容(公式で確認できた範囲)

給費生合格になると、公式ページによれば次の給付があります。

  • 入学初年度に入学金相当額の給付
  • 年額の給付を4年間。金額は「法・経済」「経営・外国語・国際日本・人間科学」「理・工・建築・化学生命・情報」の3つの区分で異なります
  • 自宅からの通学に片道2時間以上かかり、下宿などから通う人には生活援助金(原則4年間)

具体的な金額は学部の区分ごとに公式ページに載っていますので、詳細は神奈川大学の公式サイトで確認してください。公式ページには「これらの奨学金は返還義務がなく、卒業後の進路拘束も一切ありません」とあり、同時に「毎年継続審査あり」とも書かれています。入学後の成績も見られる、ということです。制度の内容は変更になる可能性がある、との注記もあります。

給費生の人数は、公式ページの募集人員の表で学科ごとに「うち給費生」として決められています。志望学科の人数は表で確認してください。人数の決まった枠なので、受験すれば誰でも給費生になれるわけではないと理解したうえで受けてください。

「一般入試免除合格」というもう一つの合格

給費生試験を受ける意味を考えるうえで、いちばん大事なのがこの制度です。公式ページでは次のように説明されています。

「給費生合格」とはならなかった場合でも、一般入試合格者と同等もしくはそれ以上の学力を有すると認められた受験生は、一般入試を免除して入学することができる「一般入試免除合格」となります。

つまり、給費生試験の合格には2種類あります。

  • 給費生合格:奨学金が給付される合格
  • 一般入試免除合格:奨学金はないが、2月の一般入試を受けずに入学できる合格

給費生の枠に入れなくても、一般入試免除合格になれば、12月の時点で神奈川大学の合格を1つ持って年を越せます。なお、一般入試免除合格で入学する場合も、入学手続は給費生試験の日程(第一次1月26日、第二次3月8日)に従うと公式ページに書かれています。2月の一般入試の手続日程ではないので、ここは間違えないでください。

また、本学の他の入試ですでに合格している人も給費生試験を受けられ、給費生合格になれば振替の手続きで奨学金を受けられる、と公式ページにあります。

一般入試(前期・後期)との違い

神奈川大学の2027年度一般入試のページで確認できた内容と比べると、違いは次のとおりです。

比べる点 違い
試験の時期 給費生試験は12月20日。一般入試前期は2月4日・6日・7日・8日、後期は3月4日
出願期間 給費生試験は11月25日〜12月3日。前期は1月6日〜1月20日、後期は2月12日〜2月19日
出願できる学科数 給費生試験は1学科のみ。前期の全学統一型(2月4日)は試験科目が同じ学科なら複数学科の併願が可能。3科目型は1日程につき1学科
科目数 給費生試験は3科目型。前期は全学統一型・3科目型が3科目、得意科目型が2科目、後期は2科目型
選考 給費生試験は3科目の合計点と書類審査。一般入試は受験科目の合計点(得点調整あり)
奨学金 給費生合格なら給付あり。一般入試にはこの給付はない

一般入試前期には、2月4日の全学統一型(文系型・理系型)、2月6日・7日・8日の3科目型、2月7日の得意科目型(建築学部を除く)があります。後期は3月4日の2科目型で、英語と、国語・数学(文系)・数学(理系)からの選択(学科によって制限あり)です。後期は外国語学部英語英文学科(GECプログラム)を除く全学科が対象です。

大学入学共通テスト利用入試もあり、前期の出願は1月6日〜1月15日、後期は2月12日〜2月19日で、どちらも個別試験は課しません。

こうして並べると、給費生試験は「一般入試と同じ3科目型の学力試験を、2か月早く、1回だけ受けられる機会」と考えるのがわかりやすいと思います。公式ページにも「給費生試験は一般入試と同様の3科目型」と書かれています。2月にほかの大学をどう並べるかは、この12月の結果も見ながら決めていくことになります。

給費生試験を受ける意味

12月に本番の経験が1回できる

入試本番の空気は、模試とは違います。会場の雰囲気、時間配分、昼食のとり方、帰りの疲れ方。12月に一度これを経験しておくと、2月の連戦で慌てずにすみます。2月に初めて入試会場に入るより、一度経験しておくほうが落ち着いて受けられる人が多いです。

得点が開示される

公式ページには「合格発表と同時に、受験科目ごとの得点と合格最低点(一般入試免除合格)が開示される」とあります(給費生合格の最低点は公開しない、とFAQにあります)。1月11日の時点で、自分の科目別の得点と一般入試免除合格のラインとの差がわかるのは、共通テストと2月に向けた最後の調整にそのまま使える材料です。

早めに合格を1つ持てる可能性がある

一般入試免除合格が取れれば、併願校の組み方に余裕が出ます。神奈川大学を「押さえ」にしている人なら、2月の受験校を減らして、第一志望の対策に時間を回すこともできます。ただし、どの大学を減らすかは合否の結果と2月の日程を見てから判断してください。併願校の考え方は併願校の決め方の記事にあります。

受けないほうがよい場合

反対に、第一志望が国公立で共通テスト対策がまだ大きく遅れている人や、12月にほかの大切な試験や学校行事がある人は、無理に受ける必要はありません。12月20日の前後数日は、どうしても給費生試験の準備に時間をとられます。受けることで失う時間と、得られるもの(本番経験・得点開示・合格の可能性)を比べて決めてください。

残り1か月半の準備

11月上旬〜中旬:学科と会場を決める

  • 出願する1学科を決める(給費生試験は複数学科に出せません)
  • 公式の「試験科目詳細」で、その学科の3科目を確認する
  • 地区会場の一覧を見て、受ける会場と移動経路を決める
  • 調査書を学校に依頼する。英語外部試験のスコアを使うなら証明書をそろえる

11月下旬〜12月上旬:出願と演習

出願期間は11月25日〜12月3日です。締切直前は書類の不備に気づいても直す時間がありません。11月中に出願を済ませるつもりで動いてください。

演習は、教科書レベルの標準問題を確実に取る練習が中心です。英語・国語・社会はマーク式なので、時間内に最後まで解き切れるかを確認します。数学は記述式なので、解けた問題でも答案として読める形に書く練習をしてください。過去の問題は公式サイトの「過去問題」の案内から入手方法を確認し、志望学科の3科目で形式に慣れておいてください。

12月上旬〜20日:本番の形で通す

試験の1〜2週間前に、3科目を本番と同じ順番・時間で通して解く日を1回つくると、当日の体力配分が見えてきます。前日は新しい問題に手を出さず、間違えた問題の見直しにとどめてください。

12月20日以降:すぐ共通テストと2月に戻る

給費生試験が終わったら、合格発表を待たずに共通テストと2月の対策に戻ります。1月11日に得点が開示されたら、科目ごとの点を一般入試免除合格の最低点と比べ、2月までに何を補うかを決めてください。年末からの流れは12月から本番までの流れの記事で詳しく書いています。

参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

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二神大輝