【川越の高校生・保護者へ】評定平均は年内入試でどう効くか|高1・高2のうちにやっておくこと

こんにちは、EIMEI予備校の二神です。

この記事は、川越とその周辺の高校に通う高1生・高2生と、その保護者の方に向けて書いています。テーマは「評定平均は年内入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)でどう効くのか」と、高1・高2のうちに何をしておく必要があるのか。材料は、文部科学省の実施要項と大学公式サイトの募集要項だけを読んでまとめたEIMEI予備校の推薦入試対策読本です。

先に断っておきます。評定の計算方法は高校ごとに、出願条件は大学ごと・方式ごとに違います。この記事は制度の文書を整理したものです。最終的な数字は、必ず学校の先生と、受ける年の募集要項で確認してください。

評定平均とは、調査書の「3.各教科の学習成績の状況」のこと

ふだん「評定平均」と呼んでいるものは、制度の文書では調査書の「3.各教科の学習成績の状況」という欄を指します。調査書そのものは方式を問わず全員必須で、実施要項に、在籍高校が「指導要録に基づき別紙様式1により作成した調査書の提出を求める」とあります。

そして実施要項が調査書について定めているのは、実質この2点だけです。

  • 「調査書の『3.各教科の学習成績の状況』だけではなく、調査書の他の記載事項も有効に活用する。」
  • 「大学が重要と判断する教科・科目を指定し、単位修得や一定水準以上の具体的な評定の獲得を出願要件等として求めることができる。」

ここは正直に書きます。読本が読んだ制度の文書には、評定平均の計算式そのものは書かれていません。定められているのは欄の名前と使い方だけです。調査書は「指導要録に基づき」高校が作るものですから、何をどの範囲で平均するのかは高校側の話になります。自分の評定がどう計算されているかは、担任か進路指導の先生に聞くのが確実です。

年内入試の骨格は年内入試の制度と面接に、方式の違いは年内入試の種類にまとめてあります。

「推薦は評定4.0以上」という一般則は、制度上は存在しません

ここが最も誤解されるところです。実施要項には専願・併願を直接定める条文がなく、評定平均の基準についても一律の義務はありません。

さきほどの条文は「求めることができる」です。つまり評定の基準を置くかどうかは大学の裁量で、置くなら募集要項に書く義務があります。学校推薦型選抜については「推薦要件を可能な限り具体的に設定し、募集要項等により示さなければならない」と定められています。

したがって「推薦は評定4.0以上が必要」といった一般則は存在しません。あるのは、大学ごとの募集要項に書かれた数字だけです。

「出願条件」と「得点」はまったく別物

読本が繰り返す区別があります。ある要素が①出願資格(満たさないと出願できない)なのか、②得点換算・加点(高いほど有利)なのか。読本は英語資格について確認できた21方式を数え、出願資格が13/21、得点換算・加点と明示は2件、両方の性格が1件、任意提出2件、要件なし3件でした。これは英語資格の集計で、「評定を出願要件にしている方式が何件中何件か」は読本も数えていません。そこは断定できません。

ただし読み方の構造は同じです。出願資格型は、届かなければ受けられません。評定についても、まず「出願できるかどうかの線」なのか「点数になるもの」なのかを、要項の文言で見分けてください。

「全体の評定」と「教科ごとの評定」は別の話

条文で読み落としやすいのが「大学が重要と判断する教科・科目を指定し」の部分です。制度は全体の平均だけを想定していません。大学が重要と判断した教科・科目を名指しして基準を置けると書いてあります。さらに「単位修得」、つまりその科目を履修して単位を取っていること自体を要件にすることもできます。

  • 全体の評定が基準を超えていても、指定教科が届かなければ出願できない設計が、制度上ありえます。
  • 逆に、全体では少し足りなくても、指定教科で見る方式なら条件が変わることも制度上はありえます。
  • 単位修得が条件に入るなら、高2の科目選択が出願可否に直結します。

これは「あなたの志望校がそうだ」という話ではなく、制度がそう書いているというだけです。自分の志望校がどちらなのかは、出願要件の欄を教科名まで読んで確かめてください。この確認は高2の科目選択の前にやってください。

調査書の配点は、思っているより小さいことがあります

「評定が低いから推薦は無理」と早々に結論を出す高校生が毎年います。配点を見ると、そうとも限りません。

読本が集めた実例に、共立女子大学の総合型選抜があります。国際学部は調査書【10点】/志望理由書【100点】/面接・プレゼンテーション【100点】/資格・検定による加点【20点】230点満点のうち調査書は10点です。読本はこう書いています。評定の数字を心配するより、この200点をどう取るかのほうが大きい、という設計です。

二松学舎大学の総合型選抜は「面接(調査書の内容を、面接点に含める)」と書いており、調査書の内容を面接の得点に算入する規定です。配点を出さず「総合的に判定する」とだけ書く大学もあり、読本の調査では明示3大学・非明示4大学で、どちらが多数かは言えません。「評定が低いから無理」も「評定が高いから安心」も、方式ごとの配点を見ないと言えないのです。

高3の1学期で締まる。高1の成績がもう数に入っています

読本が載せている、学校推薦型選抜の逆算表です。

  • 〜高3・1学期 評定を確保する。基準があるなら、それは1学期までの成績で決まる
  • 夏〜秋 校内選考。ここを通らないと出願できない
  • 〜10月 推薦書の材料を先生に渡す。学習歴と活動歴が材料になる
  • 11月1日〜 出願

「学校推薦型は評定と校内選考が先にあり、実質の準備開始はもっと早い。」

評定の締切は高3の1学期であって、入試本番ではありません。そこには高1からの定期テストが含まれます。いま受けているテストは、すでに出願条件の一部を作っています。

要項は、高2のうちは「前年度版」を読む

大学は募集要項を「令和8年12月15日までに発表する」ことになっていますが、この期限は受験学年の12月で、総合型選抜の出願開始(9月1日)より後です。実際はもっと早く出ますが、高2のうちに読めるのは前年度の要項です。下調べは前年度版で始め、出願年度の要項が出たら必ず読み直してください。

高1・高2の今日からできる3つ

  1. 志望校候補を1つ選び、前年度の募集要項を開いて「出願資格」の欄だけ読む。評定の数字があるか、教科の指定があるか、単位修得の条件があるか、専願か。10分で終わります。
  2. 推薦書に何が書かれるかを知っておく。実施要項は「推薦書の中に……志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた学力の三要素に関する評価についての記載を求める。」と定めています。推薦書は「よい生徒です」という証明書ではなく、学力の三要素の評価が書かれる文書。書くのは先生ですが、材料はあなたの学習歴と活動歴です。
  3. 活動と学びを1本の線にしておく。読本が挙げる中央大学経済学部の評価ルーブリックは10項目あり、3項目が「整合性」です(求める人材との整合性、活動経験と学習計画の整合性、活動経験と将来構想の整合性)。採点されているのは要素の立派さではなく、つながり。鍵は「その活動で何が分からなかったか」という問いで、ここが空欄だと経験と学習計画がつながりません。

3つめの書き方は志望理由書の書き方で、学年ごとの動き方は学年別ロードマップで扱っています。

評定が足りないとき、読本に記述がある道

ここは断定できない領域です。読本にある事実だけを並べます。

1.評定の数字だけが見られているわけではない。実施要項は「『3.各教科の学習成績の状況』だけではなく、調査書の他の記載事項も有効に活用する」と定めています。

2.資格・検定が評価方法として制度に置かれている。実施要項の評価方法(第6)の4番目が「資格・検定試験等の成績の活用」です。加点型の実例には、神田外語大学 英米語学科の任意提出の資格は加点、共立女子大学 国際学部の加点【20点】があります。

ただし取得時期に条件があります。国際基督教大学は「2024年10月1日以降に受験したスコア」が対象でした。早く取りすぎると対象外になることがあります。読本は遅くとも高3の7月までに受験を終える逆算を示しています。

3.同じ大学の中でも、方式によって条件が違うことがある。読本は英語資格について「資格がなくても受けられる入口が、同じ大学の中にあることがあります」と書いています。実際、数えた21方式のうち3件は英語資格の要件がありませんでした。

これが評定についても同じだとは、読本は書いていません。言えるのは「同じ大学でも方式ごとに出願条件と配点は違うので、大学単位ではなく方式単位で調べる」ということだけです。ここは先生と募集要項で確認してください。

定期テストの勉強を、そのまま入試の力に変える

「評定のためだけに定期テストを頑張る」のは、もったいないやり方です。年内入試でも学力は必ず測られるからです。

実施要項は、総合型・学校推薦型のどちらについても「調査書等の出願書類だけではなく、第6の1から4に掲げる評価方法のうち少なくともいずれか一つを必ず活用し」と定めています。「1から4」であって「1から5」ではありません。志望理由書・活動報告書・学修計画書・調査書は第6の5なので、この「少なくとも1つ」に数えられません。つまり書類とは別に、学科試験・共通テスト・小論文や面接・資格検定のうち少なくとも1つが必ず課されるのが制度の要求です。推薦だから学力は不要、ということにはなっていません。

大分大学 理工学部は学校推薦型Ⅰ・総合型の2件とも集団面接に「基礎学力に関する試問」を含むと明記。東京理科大学の総合型選抜は「志望理由等」+「数学に関する口頭試問」という構成で、化学科は化学の口頭試問および実験実技まであります。

だから、定期テストの勉強をこう変えます

  1. 答えを覚えるのではなく、「なぜそうなるか」を口に出して言えるところまで持っていく。読本は面接の練習について「答えを暗記するのではなく、答えられる範囲を広げる」と書いています。
  2. 答えられなかったものを記録する。読本の一文です。「答えられない質問は財産です。」目的はすらすら話すことではなく、答えられない箇所を見つけること。テスト直しがまさにこれです。
  3. 「読み上げるだけ」をやめる。椙山女学園大学の講評では、低く評価された点として「原稿などに書き込まれた文章を読み上げるだけの志願者」2学科で名指しされています。暗記でしのいだ知識は、口頭試問では止まります。
  4. 興味を持った1つを、問いの形でメモしておく。授業やテストで「これはなぜだろう」と思ったことが、経験と学習計画をつなぐ「問い」になります。

具体的な進め方は定期テスト対策のやり方にまとめてあります。

まとめと、必ず確認してほしいこと

  • 評定平均は調査書の「3.各教科の学習成績の状況」。調査書は全方式で必須
  • 制度は基準を「求めることができる」としているだけで、「推薦は4.0以上」という一般則は存在しません。
  • 制度は教科・科目を指定した評定要件や単位修得の要件も認めています。
  • 評定の締切は高3の1学期です。
  • 年内入試でも第6の1〜4のうち少なくとも1つは必ず課されます。学力は要ります。

もう一度書きます。評定の計算方法は高校ごとに、出願条件は大学ごと・方式ごとに違います。この記事に書いたのは制度の文書と、読本が確認できた範囲の実例だけで、全国の傾向ではありません。自分の評定の計算は学校の先生に、出願にいくつ必要かは受ける年の募集要項に、必ず当たってください。

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二神大輝