こんにちは、EIMEI予備校の二神です。
この記事は、川越とその周辺の高校に通っていて、英語の定期テストをどう準備すればいいか迷っている高校生と、その保護者の方に向けて書いています。予習の手順、単語の覚え方、音読の回数、テスト前1週間の日割り、テストが終わった後の3日間で何をするかまで、そのまま真似できる形で並べました。
定期テストの勉強は、やり方しだいで入試の土台になります。同じ時間をかけても、テストが終わった瞬間に消える勉強と、1年後の模試で効いてくる勉強がある。その分かれ目を書いていきます。
まず、自分の教科書と教材を確認してください
以前、川越・埼玉の高校が使う英語の教科書を高校別 英語教科書一覧の記事にまとめました。たとえば県立川越高校・川越女子高校・川越東高校の英語コミュニケーションはELEMENT、川越南高校はNew RaysやCREATIVE。文法・表現の教材としてはVision Questが使われています。
同じ「高2の英語」でも、学校によって扱う英文の難しさはかなり違います。まず自分の教科書が何かを確認してください。そのうえで、どの教科書であっても、定期テストで問われることの中身はよく似ています。
- 教科書本文の内容理解と和訳
- 本文に出てきた新出単語・熟語
- 文法事項(Vision Quest のような文法・表現の教材の範囲)
- 学校のワーク・問題集から、そのまま、または数字や語句を変えた出題
予習|授業の前に20分。これで授業の意味が変わります
定期テスト対策は、テスト2週間前ではなく授業の前日から始まっています。予習をしていない授業は板書を写す時間に、した授業は答え合わせの時間になります。同じ50分でも残るものが違います。
教科書本文の予習は、見開き1ページあたり20分を目安に、この順で。
- 辞書を引かずに、まず通して読む(5分)。分からない単語があっても止まりません。読み終わったら「何の話だったか」を日本語で1文だけ口に出す。この止まらずに読む練習が、そのまま入試の初見英文の練習になります。
- 知らない単語に印をつける(2分)。まだ調べません。印だけです。
- 各文の主語(S)と動詞(V)に印をつける(8分)。長い主語はどこまでが主語かを線で囲む。関係代名詞の that / which、分詞の -ing、不定詞の to は、かかる先を矢印で結ぶ。いちばん大事な工程です。飛ばさないでください。
- 印をつけた単語だけ辞書で調べる(5分)。ノートに「単語・意味・その文1行」を写す。単語だけより、文ごと残したほうが後で効きます。
- 授業に持っていく疑問を1つ作る。「この to の働きが分からなかった」で十分です。疑問を1つ持って授業に入ると、聞く姿勢が変わります。
3の工程を省くと、予習は「単語調べ」になります。単語調べだけの予習はテストには少し効きますが、入試にはほとんど残りません。SVに印をつけて構造を取る作業こそが、そのまま入試の英文解釈の練習です。
単語|1回に長くかけない。回数で覚える
いちばん多い失敗は「1語に時間をかけすぎる」ことです。ノートに10回ずつ書く、きれいな単語カードを作る。真面目ですが効率は高くありません。
- 1語にかける時間は3秒。見て意味が出なければ、すぐ答えを見て次へ。
- 同じ範囲に触れる回数を増やす。1回で覚えようとしない。
- 覚えるとは「見て1秒で意味が出る」状態のこと。書けるかどうかはその次です。
教科書の新出単語は、次のサイクルで。
- 授業の当日か翌日に1回。その週の新出単語20〜30語を、5分で1周。
- 週末にもう1回。5分で1周し、出てこなかった語にだけ印。
- テスト前は、印のついた語だけ。範囲全体を詰め込むのではなく、2回触れた状態から入ります。
これだけでテスト前日の単語の負担は半分以下になります。1回5分を2回、週に合計10分。ここをケチると、テスト前に3時間持っていかれます。
そして高2以降は入試用の単語帳を1冊、並行して始めてください。『英単語ターゲット1900』(旺文社)か『システム英単語』(駿台文庫)のどちらか1冊。1日50語を20分で1周、それを4周。2冊買わないことが大事です。教科書の単語とはかなり重なるので、両方やるのは二度手間ではなく定着の強化になります。
音読|合計10回。ただし回数より「何をしながら読むか」
音読は、定期テスト対策と入試対策が最もきれいに重なる作業です。ただし意味が分からないまま100回読んでも効果は薄く、意味と構造を確認したあとに読むのが前提。授業で進んだ範囲につき合計10回、内訳はこうです。
- 区切り読み 3回。意味のかたまりごとにスラッシュを入れ、そこで一度止まりながら読みます。日本語訳を頭に浮かべながらで構いません。
- 音声に合わせて読む(オーバーラッピング) 3回。教科書の音声に自分の声を重ねます。止まらないことが目的なので、ついていけない箇所もそのまま進みます。発音とリズムが直ります。
- 顔を上げて読む 2回。1文ずつ本文を見て頭に入れ、顔を上げて何も見ずに言う。言えなければもう一度。この2回がいちばんきつく、いちばん効きます。
- 仕上げに通して読む 2回。英語の語順のまま意味が入ってくる感覚があれば成功です。
1回3分の範囲なら合計30分ほど。毎日やる必要はありません。授業で進んだ範囲を、その週のうちに10回で足ります。
音読で英語の語順のまま処理できるようになると、読む速度が上がります。入試で問われる分量は、教科書の1回分とは桁が違います。たとえば中央大学の5学部共通選抜は80分で総語数2,300語超、文学部は1,400語の長文1題に70点が乗る設計です。返り読みをしていては、そもそも最後までたどり着きません。音読は、その速度を作る数少ない練習です。
学校のワークと文法書(Vision Quest など)の使い方
学校のワークと文法・表現の教材は、定期テストの点に直結します。ここを取り切るのが前提。そのうえで、入試に残る使い方を書きます。
ワークは「2周目のための1周目」にする
1周目に、すべての問題へ3種類の印をつけてください。
- ○:理由まで説明できて正解した
- △:正解したが、なんとなく選んだ
- ×:間違えた
2周目にやるのは△と×だけ。○を解き直すのは時間のムダです。この印のおかげで、2周目は1周目の3分の1以下で終わります。△をきちんと△と書けるかが分かれ目。正解したのに△をつけるのは勇気がいりますが、ここに正直な人ほど伸びます。
文法書は「答えを選ぶ」で終わらせない
Vision Quest のような文法・表現の教材は、項目ごとに整理されていてよくできています。ただし定期テストでの使われ方は範囲が決まった状態で答えを選ぶ形になりがちです。「今週は仮定法だから仮定法を選ぶ」。これだと入試では使えません。やってほしいのは2つです。
- 例文を口から出せる状態にする。項目名を言われたら、ページを見ずに例文が英語で言える。これは英作文にそのままつながります。
- その文法が教科書本文のどこで使われているかを探す。範囲が関係副詞なら、本文から関係副詞の文を1つ見つけて印をつける。文法と読解をつなぐ作業です。週に1つで構いません。
入試で文法が問われる形が変わってきているからです。たとえば法政大学のT日程では、独立した文法の大問が2025年度に消え、2026年度は長文4本という構成になりました。文法が要らなくなったのではなく、「長文の中で文法が使えるか」に評価の軸が移ったということです。文法書の周回数だけを増やしても届きません。
テスト前1週間の進め方
ここからは日割りです。部活や行事に合わせて前後させてかまいません。大事なのは順番です。
7日前|範囲を「数える」
最初にやるのは勉強ではなく計測です。紙に書き出してください。
- 教科書本文は何レッスン分か
- ワークは何ページか
- 文法書の範囲は何項目か
- テストまで勉強に使えるのは何時間か(平日2時間×5日+土日6時間、など現実的に)
そのうえでページ数を日数で割ります。「1日にワーク6ページ」と出たら、あとは消化するだけ。計画に30分以上かけないでください。
6〜5日前|本文を仕上げる
教科書本文の音読と意味確認を、範囲の全レッスン終わらせます。上の10回のうち最低でも区切り読み3回とオーバーラッピング3回まで。多くの人は本文を後回しにしてワークから始めますが、本文が頭に入っていない状態でワークをやると、ワークが暗記作業になります。
4〜3日前|ワーク1周目
○△×の印をつけながら範囲を1周します。時間を計ってください。1ページ何分かを記録すると、次の計画が正確になります。
2日前|△と×だけ2周目、文法書の例文
ワークは△と×だけ。あわせて文法書の範囲の例文を口頭で言えるか確認し、言えなかった項目に印。
前日|通しで音読、単語、間違い直し
- 範囲の本文を通しで1回ずつ音読(顔を上げて読む2回をここで入れられると理想的)
- 印のついた単語だけ、15分
- △×の中でまだ残っているものだけ、もう一度
前日に新しい問題集を始めないでください。不安から手を広げると、かえって崩れます。
当日の朝|音読だけ
登校前の10分で範囲の本文を音読します。英語の回路を起こすのが目的で、新しいことはやりません。なお川越校舎の自習室は朝7時から使えます。テスト期間の朝、学校に行く前の1時間をここにあてている生徒もいます。
テストが終わった後|ここで入試との差がつきます
この記事でいちばん伝えたいのはここです。定期テストの勉強が入試に残るかどうかは、終わってからの3日間でほぼ決まります。多くの人はテストが終わった瞬間に範囲ごと忘れますが、ほんの少し足すだけで残り方がまるで変わります。
① 答案が返ってきたら、間違いを4つに分類する(20分)
点数は見なくていいので、間違えた問題を次の4つに振り分けます。
- 単語を知らなかった
- 文法を知らなかった・使えなかった
- 文の構造が取れなかった(主語と動詞、修飾のかかり方が分からなかった)
- ケアレスミス(設問の読み違い、書き写しミス、時間切れ)
この4つのうちどれがいちばん多いかで次にやることが決まります。単語が多ければ単語帳の回転を上げる。構造が多ければ英文解釈を足す。ケアレスミスが多いなら、解く順番と時間配分の問題です。
特に注意してほしいのは「構造が取れなかった」が多い場合。定期テストでは和訳の暗記でごまかせる一方、入試では最初に崩れる場所です。市販の教材で補うなら『入門英文解釈の技術70』、次に『基礎英文解釈の技術100』(ともに桐原書店)が定番です。
② 「範囲の外」を1レッスン読む(30分)
テストが終わった週に、まだ授業でやっていない先のレッスンを1つ、自力で読んでください。
- 辞書も訳も見ずに、10分で最後まで読み切る。途中で止まらない。
- 読み終わったら、内容を日本語で3文にまとめて書く。書けなければ読めていません。
- そのあとで辞書を引き、知らなかった単語だけノートに写す。
- もう一度通して読む。速くなった感覚があれば成功です。
定期テストで読む英文は「2回目」です。授業で一度読み、訳を確認し、解説を聞いたものをテストで読む。一方、入試の英文は100%が初見。「教科書は読めるのに模試が読めない」という人の多くは、読解力が低いのではなく初見の英文を自力で処理した経験が少ないだけです。経験の量の問題なので、足せます。
テストのたびに1レッスン。高1・高2でこれを続けた生徒は、高3で長文教材に入ったときの立ち上がりが明らかに違います。
③ 間違えた文法を、長文の中で1回見つける(10分)
テストで間違えた文法事項を1つ選び、教科書の別のレッスンか模試の英文から、その文法が使われている文を1つ探してください。ノートに写し、「知らなかったらどう誤読していたか」を1行書く。「答えを選ぶ文法」を「読むための文法」に変える作業です。
④ 国公立志望なら、英作文を早めに始める
たとえば埼玉大学の個別試験(教養・経済・教育)は、確認した5年間すべてが長文2題+自由英作文1題で、英文和訳も要約も一度も出ていません。自由英作文は120〜150語です。「国立の二次=和訳」という思い込みで対策すると方向がずれます。
英作文だけは自分で採点できません。書きっぱなしの100本より、添削を受けた20本のほうが伸びます。学校の先生でも塾でも、見てもらえる相手を確保してください。
定期テストで点が取れているのに、模試で取れない人へ
これは努力ではなく仕組みの問題です。定期テストは範囲が決まっていて英文は2回目、入試は範囲がなく初見で分量が数倍。求められているものが違う以上、定期テストの点だけを追いかけても差は埋まりません。
逆に言えば、この記事の「構造に印をつける予習」「顔を上げる音読」「範囲外を1レッスン読む」の3つは、テストの点を落とさずに入試側へ橋をかける作業です。追加の教材は要りません。
EIMEIでは、こう指導しています
EIMEIでは大学別に入試対策読本を自作し、学部・日程ごとの語数、設問の型、試験時間、出題されない形式までを実際の問題冊子から確認しています。この記事の数字も、そこから引いたものです。加えて、大学ごとの本番形式を再現した英語の予想問題を、英文・設問・解説までオリジナルで作成しています。
1対1の個別指導なので、定期テストの答案から「単語なのか、文法なのか、構造なのか、時間配分なのか」を一緒に切り分けられます。学校の教材を全部入れ替えるようなことはしません。高校生の時間では回らないからです。学校の教科書とワークを土台に、足りない部分だけを足します。
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