東京理科大学のB方式・S方式・A方式の違いと併願の組み方(2027年度一般選抜)

東京理科大学を一般選抜で受けたい高校生・既卒生と、その保護者の方に向けた記事です。2027年度入試(2027年1〜3月の試験)で東京理科大学にある方式と、それぞれの違い、どう組み合わせて出願するかを、大学が公表している2027年度の一般選抜募集要項をもとにまとめました。

川越・ふじみ野・鶴瀬あたりから東京理科大学を受ける人は多く、「B方式とC方式とグローバル方式、どれで出そう」と相談されることもあります。ところが、この3つのうちC方式とグローバル方式は、もう募集していません。まずはそこから整理します。

2027年度の東京理科大学 一般選抜にある方式

東京理科大学は2024年7月に「2026年度以降の学部一般選抜の変更について」を公表し、C方式(大学入学共通テスト+本学独自試験)とグローバル方式(英語の資格・検定試験+本学独自試験)は2025年度入試の募集を最後に停止しました。2027年度の募集要項に載っている方式は、次のとおりです。

  • A方式(大学入学共通テスト利用):4教科型/3教科型/2教科+英語資格検定/理学部第二部の4つの型に分かれています。
  • B方式(本学独自試験):全学部・全学科で実施。いわゆる「理科大の個別試験」はこれです。
  • S方式(本学独自試験):創域理工学部の数理科学科と電気電子情報工学科の「専門コース」が対象です。

先輩からC方式やグローバル方式の話を聞いた人は、いったん脇に置いてください。英語の資格・検定試験を使いたい人の受け皿は、今はA方式の「2教科+英語資格検定」になっています。

B方式:全学部で行う大学独自の試験

B方式は、東京理科大学がつくる問題で1日に3回の試験を受ける方式です。学部ごとに試験日が分かれていて、2月2日から2月8日まで、ほぼ毎日どこかの学部の試験があるのが特徴です。

2027年度 B方式の試験日

試験日 学部・学科
2月2日(火) 経営学部
2月3日(水) 創域理工学部(数理科学科・先端物理学科・生命生物科学科)、創域情報学部(情報理工学科C系・D系)
2月4日(木) 先進工学部
2月5日(金) 理学部第一部
2月6日(土) 創域理工学部(建築学科・先端化学科・電気電子情報工学科・機械航空宇宙工学科・社会基盤工学科)
2月7日(日) 薬学部
2月8日(月) 工学部
3月4日(木) 理学部第二部

出願期間は、昼間学部のB方式が1月7日〜1月21日、理学部第二部のB方式が1月7日〜2月24日です。出願はWeb出願で、UCAROへの会員登録が必要です。募集要項には、入学検定料を払ったあとは入試方式や学部学科を変更できないと書かれているので、出す学科はこの時点で決め切っておく必要があります。

試験時間と科目の組み立て

昼間学部の試験時間は、1回目が10:00〜11:40、2回目が12:50〜13:50、3回目が14:50〜16:10で、配点は各回100点が基本です(学科によって換算があります)。経営学部だけは1回目が10:00〜11:20の80分になります。理学部第二部の時間割は募集要項で確認してください。

理工系の学部は、おおむね数学・英語・理科(学科が指定する科目、または出願時に選ぶ科目)の3科目です。2027年度の要項から読み取れる例をいくつか挙げます。

  • 薬学部(2月7日):数学・英語・化学。
  • 理学部第一部(2月5日):数学・英語に加えて、学科に応じて数学・物理・化学のいずれか。数学科は3回目も数学です。化学科・応用化学科の化学は150点満点です。
  • 創域理工学部 数理科学科(2月3日):数学の100点満点を200点に換算します。
  • 経営学部(2月2日):経営学科は1回目が国語、2回目が数学、3回目が英語で、受けた3科目のうち高得点の2科目を1.5倍して計400点満点にします。国際デザイン経営学科とビジネスエコノミクス学科は、1回目が国語か数学の選択です。国際デザイン経営学科の英語は100点満点を200点に換算します。

理科を物理・化学・生物から選べるのか、物理か化学に限られるのかは、学科によって違います。たとえば2月3日の生命生物科学科は物理・化学・生物から選べる一方、物理系・電気系の学科は物理を指定しているところがあります。生物で受けたい人は、選べる学科がかなり限られると考えておいてください。学科ごとの正確な科目は、募集要項の試験科目の表で一つずつ確認するのが確実です。

数学の範囲と、記述があるかどうか

数学の出題範囲は、数学Aが「図形の性質、場合の数と確率」、数学Bが「数列、統計的な推測」、数学Cが「ベクトル、平面上の曲線と複素数平面」です。数学Bの統計的な推測が範囲に入っているので、ここを後回しにしている人は早めに手をつけておきましょう。なお、経営学部B方式の2回目は、数学Cがベクトルのみです。

解答の形式について、募集要項には「学部・科目により、マークシート式のみ/マークシート式+記述式/記述式のみ」の場合があると書かれています。どの学部のどの科目がどの形式か、2027年度の要項の本文では科目ごとの一覧が読み取れませんでした。志望学科の過去の問題で形式を確かめ、2027年度の募集要項の注意書きとあわせて確認してください。

記述がある学部を受けるなら、答えだけでなく途中の式や説明まで書く練習が要ります。理系の大学ごとに数学・理科の出題がどう違うかは理系の大学別 数学・理科の比較も参考になります。

英語については、理学部第一部はリスニング・スピーキングを課さないと要項に書かれています。B方式・S方式は英語の資格・検定試験のスコアを使う方式ではないので、当日の筆記試験の得点で勝負することになります。

試験場

B方式は、神楽坂・葛飾・野田のキャンパスのほか、札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡の学外会場から選べます。ただし、試験日や学部によって選べる会場が違い、定員に達した会場は選べなくなります。埼玉から受ける人は、試験日ごとに近いキャンパスを先に調べておきましょう。

S方式:創域理工学部の「専門コース」に入る試験

S方式は、創域理工学部の2学科の専門コースに入るための独自試験です。試験問題は、同じ日に行われるB方式と共通です。

  • 電気電子情報工学科(2月3日):数学100点、英語100点、物理(100点を200点に換算)で合計400点。
  • 数理科学科(2月6日):数学(100点を300点に換算)、英語100点で合計400点。理科はありません。

電気電子情報工学科は物理、数理科学科は数学の比重が大きい配点で、得意科目がはっきりしている人に向いています。

もう一つ大事なのは日程です。電気電子情報工学科のB方式は2月6日、S方式は2月3日。数理科学科のB方式は2月3日、S方式は2月6日です。同じ学科のB方式とS方式が別の日にあるので、両方を受けて同じ学科に2回挑戦することができます。ただし、S方式で入った人は入学後に専門コース、A方式・B方式で入った人は共通コースに配属されます。コースの中身は大学の学科紹介で確認しておきましょう。

S方式の試験場は神楽坂・葛飾・野田から選びます。出願期間はB方式と同じ1月7日〜1月21日、入学検定料は35,000円です。

A方式:共通テストで受ける4つの型

A方式は大学入学共通テストの得点で判定する方式で、東京理科大学の個別試験は受けません。2027年度は次の4つの型があります。

4教科型(昼間学部から1学科)

理工系の学部(理学部第一部・薬学部・工学部・創域理工学部・創域情報学部・先進工学部)は合計700点です。外国語200点(リーディング100点+リスニング100点)、数学200点(数学I・A、数学II・B・Cが各100点)、理科200点(物理・化学・生物・地学から1科目)、国語または情報から1つを100点(国語は200点満点を100点に換算)です。経営学部は合計800点で、外国語・国語・数学が各200点、残り200点を理科・地理歴史/公民・情報から1つ選びます。

3教科型(昼間学部から2学科まで)

理工系の学部は外国語・数学・理科が各200点の合計600点、経営学部は外国語・国語・数学が各200点の合計600点です。国語や情報を入れたくない理系の人は、こちらが組みやすいはずです。

4教科型・3教科型の出願期間は1月7日〜1月15日で、共通テストより前に締め切られます。自己採点を見てから出すことはできないので注意してください。合格発表は2月16日です。

2教科+英語資格検定(昼間学部から2学科または2系まで)

共通テストの数学と理科など、学科が指定する2教科で判定します。英語の資格・検定試験のスコアは出願するための条件で、点数に上乗せはされません。2027年度の基準は次のとおりで、どれも4技能を受けている必要があります。

  • TEAP 225以上
  • GTEC(CBTタイプ・検定版)930以上
  • 英検(S-CBT含む)CSEスコア1950以上
  • ケンブリッジ英語検定 140以上
  • TOEIC L&R+S&W 1150以上
  • IELTS(アカデミック・モジュール)4.0以上
  • TOEFL iBT 42以上

スコアは2025年4月1日以降に受けたもの(英検は二次試験の受験日)が対象です。出願期間は1月7日〜2月9日と長く、共通テストの自己採点を見てから出願を決められるのがこの型の大きな利点です。合格発表は3月3日です。

理学部第二部

夜間学部の理学部第二部(数学科・物理学科・化学科)は、学科が指定する共通テストの科目で判定します。1学科のみの出願で、出願期間は1月7日〜2月9日です。

共通テスト利用入試全体の考え方は共通テスト利用入試の使い方にまとめています。

どれをどう併願するか

募集要項に書かれている併願のルールを、先に押さえておきます。

  • B方式は、同じ試験日で1〜3回目の受験科目が同じなら2学科(創域情報学部は2系)まで出願できます。
  • 試験日が違う学科なら、B方式で複数の学科に出願できます。
  • 同じ試験日のB方式とS方式は併願できません。また、2月3日のB方式創域理工学部とB方式創域情報学部も併願できません。
  • A方式(どの型も)とB方式・S方式は併願できます。

検定料は、B方式が1学科35,000円(同じ試験日に2学科・2系なら55,000円)、試験日が違う学科は35,000円×学科数です。A方式(4教科型・3教科型・2教科+英語資格検定)は1学科19,000円、2学科38,000円です(4教科型は1学科のみ)。

組み方の例1:理工系で、物理・化学のどちらでも受けられる人

この場合、B方式だけで2月4日(先進工)、2月5日(理一)、2月6日(創域理工)、2月8日(工)と、連日受けることも日程上は可能です。ただ、1週間のうちに4日、1日3科目の試験を受けるのは体力的にも重く、他大学の試験日とも重なります。第一志望の学科の日を中心に、前後は1日空けるくらいの組み方が現実的です。他大学も含めた日程の組み方は私大入試の日程の組み方で詳しく書いています。

組み方の例2:数学か物理に自信がある人

創域理工学部の数理科学科や電気電子情報工学科が志望なら、S方式とB方式を別の日に受けて、同じ学科に2回挑戦する組み方が考えられます。たとえば電気電子情報工学科なら、2月3日にS方式(物理の比重が大きい)、2月6日にB方式。ただし2月3日にS方式を受けると、その日のB方式(数理科学科・先端物理学科など)は受けられません。

組み方の例3:英語の資格を持っている人

英検CSE1950以上などのスコアを持っているなら、A方式の2教科+英語資格検定を、B方式と並べて出しておくのが使いやすい形です。共通テストの自己採点を見てから2月9日までに出願できるので、共通テストの数学・理科の出来がよければ出す、と決めておけます。

出願の締切を表で確認

方式 出願期間
A方式 4教科型・3教科型 1月7日〜1月15日
A方式 2教科+英語資格検定 1月7日〜2月9日
A方式 理学部第二部 1月7日〜2月9日
B方式(昼間学部)・S方式 1月7日〜1月21日
B方式 理学部第二部 1月7日〜2月24日

B方式・S方式の出願は1月21日までなので、共通テストのあと数日で決めることになります。12月のうちに、共通テストの出来に応じた2〜3通りの案を作っておくと迷いません。

入学手続については、A方式(昼間学部)・B方式(理学部第二部を除く)・S方式の2次手続の締切が3月11日です。理学部第二部は一括手続です。国公立大学の中期・後期日程を受けて延納の申請をした人は3月25日になります。

学部・学科選びで見ておきたいこと

東京理科大学は、似た名前の学科が複数の学部にあります。建築学科は工学部と創域理工学部の両方にあり、B方式の試験日は工学部が2月8日、創域理工学部が2月6日です。学部ごとの学びの違いは理工・情報・建築系の学部比較も見てください。

また、先進工学部マテリアル創成工学科は、A方式(2教科+英語資格検定)の科目が2028年度入試から変わると大学が予告しています。今の高2生で、この学科を考えている人は覚えておいてください。

B方式の英語は、早慶上智と並べて対策を考える人も多いはずです。私大の難関校の英語の違いは早慶上理の英語の比較にまとめています。

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参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

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二神大輝