この記事は、國學院大學を一般選抜で受けようと考えている高校3年生・既卒生に向けて書いています。A日程の「3教科型」「最高得点科目重視型」「学部学科特色型」「英語外部試験利用型」の違いと、B日程・共通テスト利用(V方式)との関係を、2027年度(令和9年度)入試の公式資料をもとに整理しました。
川越・ふじみ野・鶴瀬のあたりから渋谷や横浜たまプラーザに通う前提で、國學院を第一志望にしている人にも、MARCHや成成明学の併願先として考えている人にも使えるようにまとめています。
國學院大學の一般選抜は「V方式・A日程・B日程」の3つ
國學院大學の一般選抜は、大きく分けて次の3つです。名前だけ見ると分かりにくいので、まず全体の並びをつかんでください。
- V方式:大学入学共通テスト利用入試。大学独自の試験はなく、共通テストの成績だけで判定します。
- A日程(全学部統一):2月2日・3日・4日の3日間。日ごとに「型」が変わります。
- B日程(後期):3月2日に1回だけ行う、後半の試験です。
2027年度入試の主な日程は、大学の資料では次のようになっています。
| 区分 | 2027年度の日程 |
|---|---|
| V方式(前期)出願 | 1月4日(月)〜1月15日(金)消印有効 |
| V方式(後期)出願 | 1月4日(月)〜1月21日(木)消印有効 |
| 共通テスト | 1月16日(土)・17日(日) |
| A日程 出願 | 1月4日(月)〜1月21日(木)消印有効 |
| A日程 試験日 | 2月2日(火)3教科型/2月3日(水)最高得点科目重視型/2月4日(木)学部学科特色型・英語外部試験利用型 |
| V方式・A日程 合格発表 | 2月15日(月) |
| B日程 出願 | 1月4日(月)〜2月19日(金) |
| B日程 試験日 | 3月2日(火) |
| B日程 合格発表 | 3月13日(土) |
注意したいのは、A日程の出願締切が共通テストの直後(1月21日)だということです。共通テストの自己採点を見てから出願先を変える時間は、ほとんどありません。V方式の前期にいたっては、共通テストの前日が締切です。12月のうちに「A日程は何日に、どの学科で出すか」を決めておくのが現実的です。
V方式・A日程の合格者の入学手続は2段階で、第1次(入学金のみ)が2月15日(月)〜2月19日(金)、第2次(書類提出と学費等の納付)が2月24日(水)〜3月8日(月)です。両方を期間内に終えないと入学できないと明記されているので、他大学の発表日と並べて確認しておいてください。
A日程の4つの型の違い
A日程は「全学部統一」と呼ばれ、試験は全問マークセンス方式です。試験時間は1時限10:30〜11:30、2時限12:40〜13:40、3時限14:30〜15:30で、どの時限も60分です。
大きな特徴は、3教科型・最高得点科目重視型・学部学科特色型の3つでは、得点をそのまま足すのではなく、偏差値に換算してから判定することです。偏差値は受験者全体の中での位置を表す数字なので、受験生の側から見ると、「平均点が低かった科目で取れた点」は素点で見るより高く評価されやすい、ということになります。英語外部試験利用型は、要項では「2科目(選択科目と国語)合計で判定」と書かれていて、偏差値換算の注記はついていません。
2月2日(火)3教科型
3科目の偏差値の合計で合否を決める、いちばん基本の型です。大学は「バランスよく得点できる方向き」と説明しています。配点は均等で、どの科目も同じ重さです。
学科によっては、3科目を受けたうえで判定に使う科目数が異なる場合があります(「受験は3科目必須」という注記つき)。自分の学科が3科目判定なのか、それ以外なのかは、A日程の科目・判定方法の資料で必ず確かめてください。
2月3日(水)最高得点科目重視型
試験科目は3教科型と同じで、3科目のうち偏差値がいちばん高かった1科目を2倍にして、残り2科目と合計します。どの科目を2倍にするかを事前に登録する必要はなく、当日の結果で自動的に決まります。
「英語は得意だが日本史はまだ不安」というように、科目の出来に差がある人に向いた型です。ただし、学科によっては「成績上位2科目で判定」など、判定のしかたが変わる場合があります。
2月4日(木)学部学科特色型
学部・学科ごとに、判定に使う科目数や配点の比率が違う型です。どの科目を重く見るかに、その学科が入学者に求める力が表れます。
この型は学科ごとに中身がまったく違うので、志望学科の判定方法を表で一行ずつ確認することが欠かせません。自分の得意科目が重く見られる学科なら、3日間のうちで最も勝負しやすい日になることもあります。
2月4日(木)英語外部試験利用型
英語検定試験のスコアを出願要件にする型です。大学独自の外国語の試験はなく、国語(または学科によっては理科)と選択科目の2科目で判定します。学科によってどちらかの科目を2倍にするなど、判定方法が違います。
求められる水準は学科ごとにCEFRで示されていて、A2以上の学科とB1以上の学科があります。スコアは令和6年4月以降に取得したものが有効です。志願者全員に証明書の提出が必要で、Web上の結果画面のスクリーンショットは証明として認められません。
なお、2027年度に使える英語検定試験のスコアについては、大学が7月に一部訂正を出しています。準備している検定とスコアが自分の学科の基準に合っているか、訂正後の資料で確認してください。
A日程は3日間とも受けられる。ただし2月4日は1つだけ
A日程は最大3日間受験でき、日ごとに学科(専攻)を変えることもできます。1日に出願できるのは1学科(専攻)です。
2月4日は学部学科特色型と英語外部試験利用型が同じ日に行われるため、この2つは併願できません。つまり、A日程を全部使う場合の組み合わせは次のどちらかになります。
- 2月2日 3教科型 + 2月3日 最高得点科目重視型 + 2月4日 学部学科特色型
- 2月2日 3教科型 + 2月3日 最高得点科目重視型 + 2月4日 英語外部試験利用型
同じ学科を3日続けて受ければ、1回あたりの出来に左右されにくくなります。一方で、3日連続の試験は体力も使いますし、ほかの大学の日程とも重なります。2月上旬は私大の試験が集中する時期なので、私大入試の日程の組み方もあわせて読んで、全体の予定表の中で國學院を何日入れるかを決めてください。
検定料には、2回目以降の出願が割引になる「応援割」という制度があります。V方式とA日程の同時出願や、A日程の複数日出願が対象になります。B日程の割引は、同じ年度のA日程に1回以上出願していることが条件です。具体的な金額は要項で確認してください。
試験会場:渋谷か、たまプラーザか、地方会場か
A日程の本学会場は、学科によってキャンパスが分かれています。
- 渋谷キャンパス:文学部(日本文学科・外国語文化学科)、神道文化学部、法学部、経済学部
- 横浜たまプラーザキャンパス:文学部(中国文学科・史学科・哲学科)、人間開発学部、観光まちづくり学部
このほか、札幌・仙台・横浜(2月2日のみ)・新潟・長野・静岡・名古屋・大阪・福岡の地方会場があります。地方会場を使う場合は出願時の登録が必要で、定員を超えると本学会場での受験になります。B日程は本学キャンパスでの実施です。
埼玉県西部から通う場合、渋谷とたまプラーザでは移動時間がかなり違います。試験開始は10:30なので、前の週に一度、当日と同じ時間帯に会場まで行ってみると安心です。
B日程(3月2日)はどんな位置づけか
B日程は、A日程とV方式の発表(2月15日)が出たあとに出願しても間に合う、最後のチャンスです。出願期間は2月19日(金)まで、試験は3月2日(火)、発表は3月13日(土)です。
B日程も1学科(専攻)のみの出願ですが、文学部の日本文学科と中国文学科だけは学部内で併願できます。外国語を試験科目に含む学科では、英語検定試験のスコアを利用できます(日本文学科・中国文学科は対象外)。スコアをどう得点に反映するかは、要項のB日程のページで確認してください。
3月の試験は、ほかの大学の結果が出たあとの受験生が集まるため、2月とは受験生の顔ぶれも変わります。「A日程がだめだったらB日程」ではなく、最初からA日程で合格を取りにいく計画を立て、B日程は保険として位置づけるのがよいと思います。各日程の募集人員は、2027年度の入学試験要項で確認してください。
V方式(共通テスト利用)は「出しておく」入口
V方式は個別試験がなく、共通テストの成績だけで判定します。複数の学部・学科を併願できるのがA日程・B日程との大きな違いです。後期は経済学部・人間開発学部のみが対象です。
学科ごとに使う科目数(3科目型・5科目型など)や配点、高得点の科目を採用するルールが細かく決まっているので、自分の受ける共通テストの科目で出願できる学科を先に洗い出してください。共通テスト利用全体の考え方は共通テスト利用入試の記事にまとめています。
V方式は共通テストの前日が前期の締切なので、自己採点の結果を見てから決めることはできません。「共通テストでこのくらい取れたら國學院の合格を確保できる」という見込みを、12月の模試や過去の自分の点数から立てたうえで出しておく、という使い方になります。
結局どれで出すか:タイプ別の考え方
國學院が第一志望の人
A日程を3日間とも同じ学科で受けるのが基本です。2月4日は、学部学科特色型の判定方法が自分の得意科目に合っているか、英語の検定スコアで英語外部試験利用型の基準を満たしているかで選びます。V方式も合わせて出しておけば、合格の機会がさらに1つ増えます。
MARCHが第一志望で、國學院を併願にする人
2月上旬はMARCHの試験と重なりやすいので、國學院のA日程は1〜2日に絞ることが多くなります。科目に得意・不得意の差があるなら2月3日の最高得点科目重視型、差が少ないなら2月2日の3教科型、という選び方が分かりやすいです。併願校全体のバランスは併願校の決め方を参考にしてください。
英語の検定スコアを持っている人
自分の学科の基準(A2以上かB1以上か)を満たしていれば、2月4日の英語外部試験利用型で英語の試験を受けずに勝負できます。その分、国語と選択科目の2科目で決まるので、国語と選択科目の完成度がそのまま合否になります。英語に時間を使わずに済む分を、この2科目に回す計画が必要です。
科目の準備で気をつけること
A日程の国語は「現代の国語・言語文化」からの出題ですが、学科によって配点の組み立てが2通りあります。1つは近代以降の文章40点・古文40点・漢文20点と古文・漢文が必ず入るもの、もう1つは近代以降の文章70点が必須で、残り30点を近代以降の文章・古文・漢文から1つ選ぶものです。
前者の学科を受けるなら、古文・漢文で60点分あるので手を抜けません。後者なら、古文・漢文を使わずに受ける選択もできます。自分の学科がどちらなのかで勉強の配分が大きく変わるので、早めに確認してください。古文・漢文をどこまでやるかは古文漢文は必要かの記事で詳しく書いています。
選択科目は、日本史(歴史総合・日本史探究)、世界史(歴史総合・世界史探究)、公民(公共、政治・経済)、数学などから選ぶ形です。数学は範囲の違う2種類があり、史学科は日本史か世界史から選ぶなど、学科ごとの制限もあります。
英語はマークセンス方式で60分です。成成明学獨國武のレベル帯でどんな英文・設問が出るかは成成明学獨國武の英語の記事で比べています。大学の一般選抜のページでは過去3年分の過去問の入手先が案内されていて、各科目の出題意図も大学が公開しています。出題意図は「どこを見て採点・出題しているか」が書かれているので、過去問を解く前に一度読んでおくと復習の視点がはっきりします。
出願までに確認しておくこと
- 志望学科のA日程3日間それぞれの判定方法(判定科目数・2倍になる科目)
- 国語が「古文・漢文必須型」か「択一型」か
- 選択科目に自分の科目が入っているか(学科ごとの制限)
- 2月4日を学部学科特色型にするか英語外部試験利用型にするか(検定の種類・取得時期・スコア)
- 試験会場のキャンパスと、地方会場を使う場合の登録
- V方式で出せる学科と、使う共通テストの科目
- 2月15日〜3月8日の入学手続の期限と、他大学の発表日との関係
2027年度入試からは出願方法も変わっています。Web出願で登録して検定料を納めたあと、入学志願票と調査書などの出願資格証明書を郵送する流れです。調査書は原則として令和8年10月1日以降に発行されたものが必要なので、学校への発行依頼は早めにしておきましょう。
あわせて読みたい
- 文学部・人文系の学部の比べ方
- 成成明学獨國武の英語の比較
- 私大入試の日程の組み方
- 共通テスト利用入試の考え方
- 武蔵大学 一般方式の2科目型・3科目型・グローバル型の違い
- 明治学院大学の全学部日程とA日程
参考にした公式情報
- 國學院大學 一般選抜入学試験
- 國學院大學 一般選抜入学試験要項(受験ガイド)2027
- 國學院大學 A日程 試験日程・教科・科目・判定方法(令和9年度)
- 國學院大學 B日程 試験日程・教科・科目(令和9年度)
- 國學院大學 V方式 日程・教科・科目(令和9年度)
- 國學院大學 入学試験に関するQ&A
- 國學院大學 入学試験要項
入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。
EIMEI予備校について
EIMEI予備校は川越・ふじみ野・鶴瀬の3校舎で、大学受験の1対1個別指導をしています。中高一貫校の中学生から、高校生・既卒生までが対象です。大学ごとに入試対策読本を自作していて、志望校が決まっている人には、その大学の出題に合わせて何をどの順番で進めるかを一緒に決めていきます。
- 川越校舎(2026年6月開校)川越駅から徒歩5分、本川越駅から徒歩8分。自習室は朝7時から使えます。
- ふじみ野校舎 ふじみ野駅東口から徒歩1分。
- 鶴瀬校舎 鶴瀬駅西口から徒歩3分。
川越校舎の詳細・無料体験のお申し込みはこちら/ふじみ野・鶴瀬校舎のことは公式LINEからお問い合わせください。
