学習院大学のプラス試験は他学部のコア試験と同じ問題|方式・学部別の違いを川越の予備校が解説

こんにちは、EIMEI予備校の二神です。

この記事は、学習院大学を受けると決めたけれど、どの方式で受けるかを決めきれていない高校生と保護者の方に向けて書いています。科目ごとの傾向と勉強の進め方は学習院大学 一般選抜 全科目の傾向と対策にまとめたので、今回は「方式と学部で中身がどれだけ違うか」だけを扱います。

数字は自作の入試対策読本の実測値です。2024〜2026年度の問題冊子81冊の表紙と大問構成を全冊転記し、令和8年度の募集要項と入試結果データを突き合わせました。日程や配点は年度で動くので、出願前には必ず最新の要項でご確認ください。

1.学習院には全学部統一入試がない

学習院大学の一般選抜はコア試験・プラス試験・共通テスト利用の3つだけです。他大学にあるような全学部日程・全学部統一入試・共通選抜にあたる方式はありません。大学自身の説明はこうです。

  • コア試験…「全学部・学科で実施し、各学部独自の試験問題で選抜を行います」
  • プラス試験…「他学部のコア試験日に、そのコア試験と同じ問題で選抜を行います(一部を除く)」
  • 共通テスト利用…「大学入学共通テストの成績のみで受験できる方式です」

真ん中の一文がこの記事の全部です。プラス試験は「志望学部の2回目の機会」ですが、試験日は別の学部のコア試験日で、配られるのはその学部のコア試験の問題。だから同じ学部でも、コアとプラスで科目構成も配点も変わります。

募集人員はコア試験が本体で、プラス試験は1学科あたり5名から30名です。しかも学科によっては実施されない方式があります。プラス試験がないのは文学部の哲・史・日本語日本文・独・仏の5学科と理学部生命科学科。「3方式あるから3回受けられる」は、学科によっては成り立ちません。

2.冊子の表紙に、答えが印刷されている

「プラス試験の過去問がない」と言われます。ありません。必要もありません。その問題はすでに別の名前で世の中に出ているからです。

学習院の問題冊子の表紙には、科目名のあとに括弧書きで区分コードが印字されています。「令和7年度 歴史総合+日本史探究(01コア・05プラス)」といった具合です。

この2桁の数字が学部番号で、01が法学部、02が経済学部、03が文学部、04が理学部、05が国際社会科学部、06が国際文化交流学部。「(01コア・05プラス)」は、法学部のコア試験と国際社会科学部のプラス試験が同じ問題を解いているという意味です。「(02コア)」だけの冊子は、その科目にプラス試験の相乗りがないということになります。

81冊すべての表紙を転記した結果です。対応は3年間ほぼ安定していました。

  • (01コア・05プラス)…法学部コア = 国際社会科学部プラス
  • (02コア・01プラス)…経済学部コア = 法学部プラス
  • (05コア・02プラス)…国際社会科学部コア = 経済学部プラス
  • (04コア・03プラス)…理学部コア = 文学部 心理学科・教育学科プラス
  • (03コア・04プラス)…文学部コア = 理学部 化学科・数学科プラス(英語のみ。数学と理科は理学部プラス専用の別冊子)

文系は法→経済→国際社会科学→法という三角形です。これが学習院の文系入試の骨格になっています。2026年度には文学部英語英米文化学科のプラス試験が法学部コア日に新設され、この年の国語の表紙は「(01コア・03プラス・05プラス)」。1つの問題を3つの試験が共有した年でした。

裏取りも書いておきます。2026年度の英語は、対になる2冊のファイルのハッシュ値が完全に一致しました。経済コアと法プラス、文コアと理プラス、国際社会科学コアと経済プラスの3組です。「似た問題」ではなく「同一ファイル」でした。他の科目・年度は2冊が揃っていないため、根拠は表紙の区分コードと大学の公式説明です。

なお、同じ問題でも満点が違うことがあります。日本史の「(05コア・02プラス)」は国際社会科学部コアが100点、経済学部プラスが120点で、表紙に「配点比率に応じた調整を行う」と印字されています。問題は同一、満点だけが違う。得点率の計算だけ気をつけてください。

3.学部・方式ごとの科目・配点・時間

2026年度の値です。試験時間は要項のもので、問題冊子には印字されていません(81冊の表紙にあるのは問題ページ数・解答用紙の種類・筆記具の指定だけ)。

コア試験

  • 法学部(2/10)…英語90分150/国語60分100/地歴公民数学60分100=350点
  • 経済学部(2/6)…国語60分120/外国語90分150/選択60分120=390点
  • 文学部(2/9)…国語90分150/外国語90分150/選択90分100=400点
  • 理学部(2/7)…数学90分150/英語90分150/理科90分150=450点
  • 国際社会科学部(2/11)…英語90分150/国語60分100/選択60分100=350点
  • 国際文化交流学部(2/5)…国語60分100/英語90分150/地歴数学60分100=350点(英語コミュニケーション学科は英語300点・満点500点)

文学部コアだけ、国語が90分150点、選択科目が90分です。他学部の選択科目はすべて60分。同じ「学習院の社会」でも使える時間が1.5倍違います。

プラス試験

  • 法学部(2/6)…国語60分120/英語90分150/選択60分120=390点。経済学部コアと同じ問題・同じ配点
  • 経済学部(2/11)…英語90分150/国語60分120/選択60分120=390点。国際社会科学部コアと同じ問題(配点比率で調整)
  • 文学部 英語英米文化(2/10)…英語90分150/国語60分100/選択60分100=350点。法学部コアと同じ問題
  • 文学部 心理・教育(2/7)…数学90分150/英語90分150/理科90分100=400点。理学部コアと同じ問題で数学Ⅲを含む
  • 理学部(2/9)…物理学科は数学150/物理150=300点で英語の筆記なし(外部資格が出願資格)。化学科は数学・化学・英語で450点、数学科は数学・英語で300点(理科なし)
  • 国際社会科学部(2/10)…英語=外部資格を最大150点に換算(筆記なし)/国語60分100/選択60分100=350点
  • 国際文化交流学部(2/7)…英語90分150/国語60分100=250点。地歴・数学なし

ここが一番大事です。学習院は満点が250点・300点・350点・390点・400点・450点・500点と分かれています。「180点取れた」と言っても、方式が違えば意味が違う。必ず得点率で管理してください。

選択科目にも方式差があります。地理探究を選べるのは法・経済・文のコア試験と、2026年度新設の文学部英語英米文化プラスだけ。手元の地理8冊の表紙は、すべて「(0◯コア)」単独でプラス試験の併記が1件もありませんでした。

4.方式によって「手で書く量」が変わる

学習院は手で書かせる大学です。実測値を並べます。

  • 英語(法・経済・文・理の4グループ共通)…7大問150点90分。8〜9割がマーク。記述は15字/20字/25字以内の部分和訳が0〜2問、語句抜き出しが0〜2問、整序が0〜1問、大問Ⅶの和文英訳2題(空所に1語ずつ記入)だけ。完全和訳・説明記述・自由英作文はありません
  • 英語(国際社会科学部コア)…同じ150点90分でも6大問の別設計。設問文がすべて英語で、大問Ⅰが図表つき長文70点(配点の47%)、大問Ⅵが自由英作文20点。意見をまとまった英文で書かせるのはこの方式だけです
  • 国語…9冊すべてで字数指定つきの論述はゼロ。漢字、字数指定の抜き出し、返り点(文学部コアのみ)、活用形だけです
  • 日本史…大問5題・小問50問が固定。記述大問は1冊あたり10〜20問で、全体の20〜40%。「この宮の名称を漢字7文字で」のように字種まで指定されます。文学部コアだけ大問Ⅴが7行論述(20点)で、3年連続同じ形式でした
  • 世界史…毎冊必出の誤文訂正が16〜24点で全問記述(6本型なら18記入)。学術書からの長文抜粋も24〜32点で全問記述。さらに文学部コアだけ200字論述2題30点
  • 地理マークシートが配られません。解答用紙は記述2枚のみ。枠内説明が各冊10問前後、50字〜200字の論述、作図まで出ます

設問数で最も厳しいのは経済学部系の世界史。三本立てマーク大問2題で計60問に記述が加わって60分、1問45秒以下です。手で書く量では経済学部コアの地理が並びます(60分で120点分を全問手書き)。日本史の60分型も大問5・小問50で1問72秒。

つまり同じ「学習院の日本史」でも、法学部プラス(=経済学部コアの問題)と国際社会科学部プラス(=法学部コアの問題)では別物です。方式を決めずに演習を始めると、本番と違う分量で練習することになります。

5.同じ問題を複数回受けられる意味と、過去問の集め方

まとめると、過去問の読み替え表ができます。

  • 法学部プラス → 経済学部コアの過去問
  • 経済学部プラス → 国際社会科学部コアの過去問
  • 国際社会科学部プラス → 法学部コアの過去問(英語は筆記なし)
  • 文学部 英語英米文化プラス → 法学部コアの過去問
  • 文学部 心理・教育プラス → 理学部コアの過去問(数Ⅲ込み)
  • 理学部 化学科・数学科プラス → 英語は文学部コアの過去問(同一問題)。数学・理科は理学部プラス専用の別冊子

市販の過去問集に「法学部プラス試験」の項目がなくても困りません。経済学部コアの問題がそれです。演習素材が実質的に倍になります。学習院では学部名ではなく冊子コードで対策を組んでください。過去問そのものの回し方は過去問の使い方にまとめてあります。

手順は3つだけです。

  1. 要項の日程表で自分が受けるプラス試験の日付を書き出す
  2. 同じ表でその日にどの学部がコア試験をやっているかを見る
  3. その学部のコア試験の過去問集を買う。読み替え先はそれで決まります

この順番が要るのは組み合わせが年度で動くからです。文学部のプラス試験は学科で日が違い、心理・教育プラスは2月7日の理系型、英語英米文化プラスは2月10日の文系型。2027年度の要項は例年10月中旬の公表なので、出たらこの3行をやり直してください。

ただし地理選択者だけは、この仕組みがほとんど働きません。他学部のプラス試験に相乗りがなく、演習素材は年3冊のままです。

6.併願で対策が重なる組み合わせ

併願のルールは要項に1行だけ。「同日に実施されるコア試験とプラス試験を併願することはできません」。日程が重ならなければ何学部でも出願できます。2026年度でいえば、2/10の法コア・文 英語英米文化プラス・国際社会科学プラスは互いに併願できませんでした。

ここから、1つの冊子の対策が2回の受験に効く組み合わせが見えてきます。

  • 法学部志望…コア2/10とプラス2/6。仕上げるのは法学部コアと経済学部コアの2種類。国語はどちらも漢文なしの2〜3大問(100点と120点)で、構成が近く負荷が重なります
  • 経済学部志望…コア2/6とプラス2/11。プラスは国際社会科学部コアの問題。ただし英語だけは別物で、図表つき長文と自由英作文の6大問設計です
  • 国際社会科学部志望…コア2/11とプラス2/10。プラスは英語の筆記がなく外部資格を換算するので、コアの難しい英語を回避できます。解くのは法学部コアの国語と選択科目です
  • 文学部 英語英米文化志望…コア2/9とプラス2/10。コアの国語は90分150点で漢文込みの4大問、プラスは法学部コアの問題なので漢文のない60分100点です
  • 理系だが文学部も見ている…文学部 心理・教育プラス(2/7)は理学部コアと同一問題。理学部コアの対策がそのまま出願につながります。ただし数学Ⅲ込みで、「文学部だから文系範囲だろう」で出願すると試験場で数学Ⅲに出会います

学部をまたぐなら、法学部コアの過去問を軸に置くのが一番広く効きます。法学部コア・国際社会科学部プラス・文学部英語英米文化プラスが同じ冊子だからです。ただしこの3つは全部2月10日。実際に受けられるのは1つで、対策が重なることと受験回数が増えることは別です。

受験回数は学科で決まります。最多は経済学部経済学科の4回。逆に文学部日本語日本文学科はプラス試験も共通テスト利用もなく、2月9日のコア試験1回だけです。検定料はコア・プラスそれぞれ1学部35,000円。一方で法・経済・文のコア試験には第二志望学科制度があり、検定料を増やさずに判定機会が1つ増えます(文学部だけ第二志望は補欠の対象外)。

学習院の一般選抜は2月5日から11日の7日間に集中します。この週はほぼ学習院で埋まるので、他大学との日程は1ブロックとして考えてください。他大学と並べて検討する段階の方はGMARCHの英語を比較した記事大学別 一般選抜の傾向と対策まとめもあわせてどうぞ。

川越校舎でやっていること

EIMEI予備校は2026年6月に川越校舎を開校しました。川越駅から徒歩5分、本川越駅から徒歩8分。自習室は朝7時から使え、指導は1対1の個別指導です。

学習院のように方式の設計で戦い方が変わる大学は、一人で調べると抜けが出ます。EIMEI予備校では大学別の入試対策読本を自作し、その実測値をもとに生徒ごとの受験日程と過去問を解く順番を一緒に組み立てます。

学習院を受けるか迷っている段階でもかまいません。川越校舎の無料体験・個別説明会で、今の学力と志望から、どの方式が現実的かを一緒に見ていきましょう。

あわせて読みたい

EIMEI予備校について

EIMEI予備校は川越・ふじみ野・鶴瀬の3校舎で、大学受験の1対1個別指導をしています。中高一貫校の中学生から、高校生・既卒生までが対象です。大学ごとに入試対策読本を自作していて、志望校が決まっている人には、その大学の出題に合わせて何をどの順番で進めるかを一緒に決めていきます。

  • 川越校舎(2026年6月開校)川越駅から徒歩5分、本川越駅から徒歩8分。自習室は朝7時から使えます。
  • ふじみ野校舎 ふじみ野駅東口から徒歩1分。
  • 鶴瀬校舎 鶴瀬駅西口から徒歩3分。

川越校舎の詳細・無料体験のお申し込みはこちら/ふじみ野・鶴瀬校舎のことは公式LINEからお問い合わせください。

📩 二神大輝 の更新をメールで受け取る
新しい記事が公開されたらお知らせします(いつでも解除OK) ・ 読者 2
この記事が役に立ったら、いいね!

この記事を書いた人

二神大輝