GMARCH併願の英語比較|明治・青学・立教・中央・法政・学習院で重なる対策と別枠の対策|川越の高校生へ

こんにちは、EIMEI予備校で英語科を担当している二神です。

この記事は、GMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政・学習院)を併願する高校3年生・既卒生と、その保護者の方に向けて書いています。「GMARCH対策」という一つの箱で英語を組み立てている人に、6大学の英語は、共通する部分と完全に別物の部分がはっきり分かれることをお伝えします。川越・ふじみ野・鶴瀬の高校から私大を併願する生徒を教えていて、取りこぼしがいちばん多いのがここだからです。

材料は、私が自作した別冊『私大グループ別 傾向分析と予想テーマ』です。20大学について2020〜2026年度の入試英語の長文パッセージ約860本を大学・学部別に分析しました。GMARCHの6大学だけでも、学習院12本、明治46本、青山学院39本、立教34本、中央32本、法政45本を読んで整理しています。この記事に書くのは、その範囲の話です。

まず共通点から ― GMARCHは「時事教養」の主戦場

6大学に共通する土台は素材の出どころです。GMARCHの英文は、BBC・Guardian・AP・NYTなどの報道記事や、一般向けノンフィクションを、標準的な難度にリライトしたものが主流です。早慶上理が学術評論や学術書の抜粋を使うのに対して、GMARCHは「質の高い新聞の日曜版」だと考えてください。

テーマの柱も共通です。現代社会の時事(オーバーツーリズム、少子化、外国人労働者、AIと仕事)、心理学の面白い研究、文化史の逸話の三本柱。この3つを日本語で先に頭に入れておくと、初見の英文でも「知の隣町」から入れます。ここまでは6大学どこを受けても共通の準備です。

共通しているのは、ここまでです。

1. ひとくくりにできない部分 ― 形式・設問・記述の有無

分析していていちばんはっきり出たのは、全問マークの学部と、和訳・要約・英作文を課す学部が、同じGMARCHの中に並存していることです。全問マーク型は青山学院の全学部日程、法政、明治の商や国際日本、中央の文など。記述を課すのは明治の法・理工、中央の法、青山学院の個別学部日程、学習院などです。

同じ大学を複数方式で受ける場合も、方式ごとの形式確認が必須です。

学習院 ― 形式が固定された4大問

学習院は日程グループが違っても形式が共通です。長文2本+短い対話文5題+和文英訳(1語ずつ記入)の4大問。マーク中心ですが、25字以内の和訳、本文からの抜き出し、「2つ選べ」(3つ以上マークすると無効)の内容一致という記述・条件つきの小問が定型で混ざります。フォーマットが安定している分、過去問の反復がそのまま得点になる大学です。

テーマは、動物の認知(カケスに手品を見せる実験)や退屈の神経科学といった「科学の面白い研究紹介」と、ピザの歴史、綴り字改革運動といった「文化・社会もの」を、毎回1本ずつ組み合わせる傾向が明瞭です。素材の幅は広いのに奇問はない、正統派の教養路線です。

明治 ― 10学部10色

明治は形式の学部差がとにかく大きい。法は超長文2本の言い換え+50字の要約記述、文は綴りを書かせる語彙記述+長文+物語の文補充、理工は1本の超長文を和訳・説明で書かせる精読型、政治経済は整序英作+語形記述、商と国際日本は全マークの速読型です。

テーマも学部の看板がそのまま出ます。政治経済はジェンダー賃金格差などの社会派論説、法は権利と社会の硬派もの、文はことば・文化・物語、農は環境一直線。記述系(法・文・理工・政経)か速読系(商・国日・情コミ)かで、訓練の中身を切り替える必要があります。学部ごとの中身は明治大学の入試対策記事にまとめています。

青山学院 ― 全学部日程と個別で「別の試験」

青学は全学部日程と社会情報学部が全問マークの知識・速読型(誤り指摘・文法空所・短い会話文を含む)なのに対して、個別学部日程は記述が濃い。文学部英米文A方式は和訳+50語の英作文、経済は会話文にもとづく30語の英作文+和訳、経営は和訳・英訳+150字の日本語論述です。同じ大学の名前がついていても、試験の性格がまるで違います。

素材には他大学にない癖があります。広く信じられている話の真偽を検証する英文が異常に多いのです。ハッピーバースデーの歌の作者、ハート形はなぜ心臓と違う形か、大相撲の八百長を統計で検証する話。事実確認・統計リテラシー・通説への懐疑が、そのまま素材になっています。

立教 ― 独自問題は文学部日程だけ

立教は制度の確認が先です。2021年度以降、一般入試の英語は英語資格試験・共通テストで代替され、大学独自の英語問題が出るのは文学部日程だけになりました。他学部は英検・TEAP等のスコアか共通テストを使います。

その文学部日程は、Ⅰ・Ⅱ長文読解2本(内容一致+同義語、下線部和訳の記述あり)+Ⅲ文法・語法+Ⅳ短い会話文+Ⅴ空所補充パッセージ(1語記入の記述中心)の5大問が定型です。テーマは心理学(傍観者効果、SNSと不安、時間感覚)と文化史(ファッション概念の歴史、検疫の歴史)の二本柱が驚くほど安定しています。立教大学の入試対策記事でも触れていますが、文学部日程以外を受けるなら、英語資格スコアの確保が実質の英語対策です。ここを勘違いしたまま秋まで来る生徒が毎年います。

中央 ― 学部で記述の重さが変わる

中央は記述の重さの幅がGMARCHで最も広い大学です。法は和訳・英訳・同綴り語記入で記述の大問が3つ分あり、私大有数の記述型。一方で経済は和訳1問以外マーク、商は一部が語の記述、文・理工・総合政策・国際系・共通選抜は全マークです。総合政策と国際情報は設問文が英語で実用・図表素材、国際経営は発音問題とプレゼン素材が特徴で、同じ大学とは思えないほど方式差があります。

素材は三層構造です。社会保障の格差・自動運転のAI規制といった「制度と社会」、リーダーシップ論・停電コスト調査といった「仕事とビジネス」、公平な分配の数学・チップの起源といった「教養雑学」。中央大学の入試対策記事も合わせてどうぞ。

法政 ― 全方式マーク、その代わり本数が多い

法政は全方式とも全問マークで、記述・英作文はありません。その代わり読む量が多い。A方式は長文3〜4本、T日程は長文2本+戯曲ベースの会話文で「2文の正誤組合せ判定」という独特の形式、文学部A方式は志望学部によって解答する大問数が変わる共用冊子型です。空所補充は選択肢の使い切り型が多く、消去法の精度が問われます。

テーマの最大の特徴は、日本社会を扱う英文の多さです。空き家問題、ライドシェア解禁、コンビニを支える外国人労働者、富士山のオーバーツーリズム。海外メディアが日本を報じる視点の英文が毎年のように出ます。1回で3〜4本読ませるので、テーマの網羅性がそのまま得点力になります。詳しくは法政大学の入試対策記事に書きました。

2. 対策が重なる大学と、別に時間を取る大学

ここまでを併願の視点で3つに仕分けます。

A ― 一つの訓練でまとめて面倒を見られる群(マーク速読型)

  • 法政の全方式
  • 青山学院の全学部日程・社会情報
  • 明治の商・国際日本
  • 中央の文・理工・総合政策・国際系・共通選抜

この群は素材の出どころも設問の作りも近く、標準的な報道英文を速く正確に読み、選択肢を消去法で詰めるという同じ力で戦えます。併願校を増やしても、ここは対策の追加コストがほとんどかかりません。

B ― 別枠で時間を取るしかない群(記述型)

  • 中央の法(和訳・英訳・同綴り語記入で記述大問が3つ分)
  • 明治の法(50字要約)・理工(和訳・説明記述)
  • 青山学院の個別学部日程(和訳+30〜50語の英作文、経営は150字の日本語論述)
  • 学習院(25字以内の和訳、和文英訳の1語記入)

和訳、英訳、字数指定の日本語要約、語数指定の英作文は、それぞれ別の技術です。「まとめて記述対策」はできません。志望順位の高い1〜2学部に絞り、その形式だけを繰り返すのが現実的です。

C ― そもそも別競技(立教)

立教を併願に入れるなら、まず自分の受け方が文学部日程かそれ以外かを確認してください。文学部日程なら下線部和訳と1語記入の精度が差になり、それ以外なら英語資格スコアの確保そのものが英語対策です。ここは過去問演習では埋まりません。

3. 過去問を解く順番と、何点で届くかの見方

解く順番 ― 4つの手順

  1. 最初の1年分は、点を出さない。時間も計りません。大問構成、記述の有無と字数・語数の指定、設問文の言語、空所補充が選択肢の使い切り型かどうか。この4点を紙に書き出すだけにします。形式が分からないまま出した点数に意味はありません。
  2. Aのマーク速読型から入る。形式が近い大学が多いので、1本の訓練が他校に波及します。併願校が多い人ほど、ここからの費用対効果が高い。
  3. 本数の多い大学で「捌く感覚」を作る。法政A方式の長文3〜4本、中央総合政策の図表・実用素材のように、量や種類で負荷がかかる形式を先に経験しておきます。
  4. Bの記述型は志望順位の高い学部から、3年分。学習院のように形式が安定している大学は、過去問3年分で形式分析が仕上がります。逆にいえば、3年分もやらずに行くと形式そのもので失点します。

点の見方 ― 「何点取るか」を「どこを落とさないか」に翻訳する

先にお断りしておきます。合格最低点や配点の数字は、この記事には書きません。私の読本は出題の傾向と形式の分析であって、各大学の得点データを扱っていないからです。志望大学・学部の合格最低点と配点は、必ず大学の公式発表で確認してください。

そのうえで、点の見方としてお伝えできるのは次の4つです。

  • 大問ごとに記録する。満点・自分の得点・失点の理由(語彙不足か、速度か、設問の読み違いか)の3つを、大問単位で残します。合計点だけ見ても、次にやることが決まりません。
  • 「知っていれば防げた失点」を先に消す。学習院の「2つ選べ」で3つ以上マークして無効になる、法政の使い切り型の空所補充で1か所のずれが連鎖する、中央の総合政策・国際情報で設問文の英語に手間取る。これらは実力ではなく情報の問題です。
  • 記述は「書けたか」ではなく「指定を守れたか」から数える。明治法の50字、青学経営の150字、青学文英米文Aの50語、青学経済の30語。指定を外すと、内容以前に削られます。
  • Aの群は正答率を横に並べる。同じ物差しで見ると、弱点が大学の癖なのか自分の速度なのかを切り分けられます。

併願全体の設計については大学別の入試対策記事のまとめも参考にしてください。

4. 頻出テーマの共通点 ― 6大学の予想を重ねると見えるもの

読本では大学ごとに2027年度の予想テーマを挙げています。GMARCHの6大学分を重ねると、共通のゾーンがはっきり出ます。

  • AIと責任・仕事・教育…学習院(AIと責任・倫理/自動運転・医療AI)、明治(AIと教育・メディア、生成AIの教室利用)、中央(AIと規制・仕事)。3大学で重なります。
  • 心の科学・心理学の研究紹介…学習院(動物の認知と感情、退屈・ストレス・創造性)、立教(時間の心理学、SNSと心の健康)、法政(信じる心の科学)。
  • 環境の「解決策」もの…学習院(環境×テクノロジー)、明治(循環経済・代替エネルギー・外来種管理)、中央(気候とエネルギー政策)、法政(都市と環境)。現象の説明ではなく、対策の是非が問われます。
  • ことばの規範と変化…明治(like論争型・包摂的言語)、青山学院(単数they)、中央(言語の多様性と消滅)。
  • 文化史・文化遺産…学習院(食文化の歴史)、青山学院(逸話の真偽検証)、立教(考古学の新発見)。
  • 日本社会もの…法政(空き家・地方創生、観光と地域)、明治(少子化・人口減少の日本)。

読本の総括では20大学を横断した最重要テーマを10個挙げましたが、上位は生成AIと仕事・教育・倫理、スマートフォンと注意・若者のメンタルヘルス、心理学の有名研究、気候変動の「対策と副作用」。GMARCHの共通ゾーンは、ほぼこの横断ランキングと重なります。

そのうえで、各大学の「顔」は最後まで残ります。青山学院は通説の検証、法政は英語で読む日本社会、立教は心理学と文化史、中央は制度と仕事、明治は学部の看板、学習院は科学の面白い研究と文化ものを毎回1本ずつ。併願のテーマ対策は、共通の5〜6ゾーンを日本語でインプットしたうえで、第一志望の癖を1つ足す。この順番が効率的です。

5. 大学別のオリジナル予想問題を、どう作っているか

EIMEIでは、英語の予想問題を大学別に自作しています。GMARCHでは青山学院・中央・法政T日程のほか、東洋・東京電機・早稲田文化構想・慶應経済・早稲田商などを作ってきました。作り方の手順は決まっています。

  1. テーマより先に、形式を固定する。大問構成、設問文の言語、記述の字数・語数の指定、選択肢が使い切り型かどうかまで、その大学のものに合わせます。法政T日程なら「2文の正誤組合せ判定」、青学の個別なら和訳+語数指定の英作文。テーマが当たっても形式が違えば、練習になりません。
  2. 素材を予想テーマから選ぶ。読本のグループ別分析で挙げた予想テーマから、その大学の枠に合うジャンルを選びます。青学なら通説検証型、法政なら日本社会もの、立教文学部なら心理学か文化史。大学の「顔」に合っていない素材は使いません。
  3. 語数と本数を本番に合わせる。法政A方式の3〜4本と明治理工の超長文1本では、必要な時間配分がまったく違います。
  4. 解説に「なぜこの形式か」を書く。その設問形式が何を測っているのかを本人に言語化させます。ここを飛ばすと、次の年度の過去問に応用が効きません。

読本にも書いたことですが、予想は的中がゴールではありません。頻出テーマを日本語で理解しておけば、外れた英文にも「知の隣町」から入れます。それがテーマ準備の本当の価値です。

川越で、併願の設計から相談したい方へ

「自分の併願だと、どこが重なってどこが別枠になるのか」が気になった方は、一度お話ししましょう。GMARCHは大学名で括れない分、受験する学部と方式が決まった瞬間に、やるべき英語の訓練が具体的に決まります。そこが決まらないまま秋を過ごすのが、いちばんもったいない。

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EIMEI予備校について

EIMEI予備校は川越・ふじみ野・鶴瀬の3校舎で、大学受験の1対1個別指導をしています。中高一貫校の中学生から、高校生・既卒生までが対象です。大学ごとに入試対策読本を自作していて、志望校が決まっている人には、その大学の出題に合わせて何をどの順番で進めるかを一緒に決めていきます。

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