この記事は、青山学院大学地球社会共生学部の自己推薦入学者選抜を考えている高校生と保護者に向けて書いています。2027年度の入学者選抜要項で確認できた出願資格・日程・選考内容を整理し、来年以降に受ける高1・高2の人が、分野の選び方や英語資格の取り方をどう計画すればよいかをまとめました。
地球社会共生学部の自己推薦は、自分がアピールできる分野(A〜G)を選んで出願する形をとっています。どの分野で出すかによって英語資格の基準も変わるので、まずはこの仕組みを理解するところから始めましょう。
2027年度 地球社会共生学部 自己推薦のあらまし
| 項目 | 2027年度の内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 約21名 |
| 第一志望 | 本学部を第一志望とすることが出願資格に入っている |
| 評定 | 全体の学習成績の状況が3.8以上((Ⅰ)(Ⅱ)とも) |
| 英語資格 | 分野ごとに基準があり、いずれか1つを満たす |
| 第一次審査 | 書類審査 |
| 第二次審査 | 筆記試験(小論文)、面接 |
| 試験日・会場 | 2026年10月24日(土)、相模原キャンパス |
相模原キャンパスは、JR横浜線の淵野辺駅から徒歩約7分です。埼玉から向かう場合は時間に余裕をもって経路を調べておきましょう。
出願資格:(Ⅰ)分野A〜Fと(Ⅱ)分野G
出願資格は、自己アピールできる分野によって(Ⅰ)と(Ⅱ)に分かれます。日本の高校に通っている多くの人は(Ⅰ)です。(Ⅰ)で出願するには、次のすべてを満たす必要があります。
- 2027年3月に日本の高校を卒業見込みであること(在外教育施設の該当課程を2027年3月31日までに修了見込みの人を含む)
- 本学部を第一志望とすること
- 分野A〜Fのいずれかで優れた成績・活動実績があり、氏名入りの公的資料を提出できること(高校在籍中の活動が対象)
- 全体の学習成績の状況が3.8以上であること
- 英語資格のいずれか1つを満たしていること
卒業「見込み」が条件なので、(Ⅰ)は高3の現役生向けの出願資格です。浪人してから受けることはできない点に注意してください。(Ⅱ)は海外の学校で学んだ経験がある日本国籍(特別永住者を含む)の人向けで、分野Gにあたります。(Ⅱ)にも第一志望・全体の学習成績の状況3.8以上・英語資格の条件があります。
分野A〜Fの中身
| 分野 | 要項の内容 |
|---|---|
| A | 英語資格試験の高得点者 |
| B | 海外留学経験者(高校在籍中の3か月以上1年半未満の交換留学で、帰国後に卒業単位として認定されたもの) |
| C | ボランティア活動の実績がある人(活動内容を公的資料で証明できること) |
| D | スポーツに優れた人(高校時代に全国レベルの大会で入賞・出場、またはそれと同等以上の実績) |
| E | 文化・芸術分野に優れた人(全国レベルの実績) |
| F | 実用数学技能検定準1級以上の取得者 |
D・Eは全国レベルの実績が必要で、Fは数学検定準1級と、どれもはっきりした基準があります。それに比べて、Cのボランティアは「公的資料で証明できる」ことが条件で、大会の順位のような線引きはありません。そのぶん、どんな活動を、どれくらいの期間、どんな立場で続けたかを書類で具体的に示せるかどうかが大事になります。地域の団体やNPOの活動に参加する人は、活動証明を出してもらえるかを早めに確認しておきましょう。ボランティアや探究の選び方は探究・ボランティアの選び方で説明しています。
英語資格の基準は分野で変わる
要項の出願資格一覧表では、見出しは(Ⅰ)と(Ⅱ)の2つですが、英語資格の基準は3つの列で示されています。列には分野名が書かれていないため、ここでは表の並び(分野A、分野B〜F、分野Gの順)から読み取っています。その読み方では、分野Aと分野Gはより高い基準、分野B〜Fはそれより低い基準になります。自分の分野にどの基準がかかるかは、要項の出願資格一覧表で必ず確かめてください。英検で見ると次のとおりです。
| 分野(表の並びからの読み取り) | 実用英語技能検定の基準 |
|---|---|
| 分野A | 準1級以上(準1級合格、または1級受験でCSEスコア2304点以上) |
| 分野B〜F | 2級以上(2級合格、または準1級以上の受験でCSEスコア1980点以上) |
| 分野G | 準1級以上 |
ほかの試験でも同じように2段階になっていて、たとえばIELTS(Academic Module)は5.5以上と4.5以上、TEAP(4技能)は300点以上と250点以上、GTEC(CBTタイプ・検定版)は1190点以上と1100点以上です。TOEFL iBTは、2026年1月20日以前の試験で68点以上と54点以上、1月21日以降の試験で4.0以上と3.5以上が示されています。
有効期間は、実用英語技能検定以外は出願書類提出期間の末日から2年以内に取得したもの、TEAPは2025年度第1回以降のテストが対象です。
表の中でいちばん低い基準でも英検2級相当なので、ボランティアや文化・芸術の実績で出願する人でも、英検2級相当は必要です。英語が得意な人は分野Aで出す道もありますが、その場合は準1級相当を求められると考えて準備しておくのが安全です。高1のうちに2級を取っておくと、高2以降は活動に時間を使いやすくなります。英検の時期については英検はいつまでに取るべきかも参考にしてください。
2027年度の日程と、今日(11月2日)時点の状況
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年8月27日〜9月10日 23:59 | 第一次のWeb出願登録 |
| 2026年9月7日〜9月10日 | 出願書類の提出(簡易書留で郵送必着) |
| 2026年10月16日 13:00〜 | 第一次の合格発表(10月24日 23:59まで) |
| 2026年10月16日 13:00〜10月19日 23:59 | 第二次のWeb出願登録 |
| 2026年10月24日 | 第二次審査(相模原キャンパス) |
| 2026年11月16日 13:00〜 | 第二次の合格発表(11月30日 23:59まで) |
| 2026年11月30日 | 入学手続書類の提出締切(郵送必着) |
今年受けた高3の人は、第二次審査を終えて11月16日の発表を待っているところです。第一志望が出願資格に入っている入試なので、合格した場合の手続はすぐに進めることになります。11月30日の手続書類の締切に向けて、必要なものを家族と確認しておきましょう。
高1・高2の人は、出願書類は高3の夏休みに書き上げることになると覚えておいてください。評定3.8は出願時点の調査書で見られるので、高1・高2の成績がそのまま積み上がっていきます。どの時点までの成績で算出するかは、受験する年度の要項で確認してください。
第一次審査:志望動機・理由書(1600字以内)
第一次は書類審査です。中心になるのは所定用紙の志望動機・理由書で、自筆で1600字以内です。要項の設問は、これまで取り組んできたことや実績、得られた学びや経験を説明して自己アピールし、そのうえで入学後に何を学びたいか、学習計画と目標を書く、というものです。
要項には、人工知能などによる自動生成や、他人が作成したものは認めないという注意も書かれています。自分の経験を自分の言葉で書くことが前提です。
このほかに、英語資格の証明書の原本、調査書、分野C〜Eの人は証明資料、分野Fの人は数学検定の合格証明書などを出します。Web出願で「主体性・多様性・協働性に関する経験」を入力しますが、これは得点化しないとされています。
1600字をどう組み立てるか
設問は「これまで」と「これから」の2つの部分でできています。1600字は短くありませんが、両方を書くと意外に余裕はありません。たとえば次のような配分で下書きを作り、書きながら調整するのが現実的です。
- これまでの取り組みと実績(選んだ分野の活動):600〜700字
- その経験から得た学び・問題意識:300〜400字
- 入学後に学びたいこと・学習計画・目標:500〜600字
大切なのは、1と3がつながっていることです。要項の「目的(趣旨)」には、「地球上の差別、貧困、争い、情報格差をなくしたい」という志が掲げられています。たとえば外国にルーツを持つ子どもの学習支援ボランティアをしてきた人なら、そこで見た言葉の壁や情報の届きにくさを問題意識としてはっきり書き、大学ではその背景をどの分野から学びたいのかを示す、という流れが自然です。
学部の授業やプログラムを調べたうえで書くと、学習計画が具体的になります。書き方の全体像は志望理由書の書き方で説明しています。
第二次審査:小論文と面接
第二次は2026年10月24日に相模原キャンパスで行われ、小論文が9:30〜11:00(90分)、面接が14:00からです。小論文の出題形式や言語、面接の形式や時間は要項本文には書かれていません。
90分の小論文なので、資料や文章を読んで考えを書く形に対応できるようにしておくと安心です。アドミッションポリシーには、グローバルな諸課題について判断し、意見を表現できる力が挙げられています。貧困、移民・難民、気候変動、情報格差といったテーマについて、ニュースを読んで自分の意見を800字程度でまとめる練習を月に数本続けておくと、本番で書くための材料がたまります。小論文の進め方は総合型の小論文の書き方にまとめています。
面接では、志望動機・理由書に書いたことを掘り下げて聞かれると考えて準備しておきましょう。第一志望の入試なので、なぜこの学部なのかを自分の経験から説明できることが大切です。当日は顔写真付きの身分証明書が必要です。試験室に時計はなく、携帯電話・スマートフォン・スマートウォッチなどの電子機器は使用禁止で、時計として使うこともできません。時計の持ち込みについては、受験する年度の要項の注意事項を確認してください。
学年別:いつ何をしておくか
高1(今の11月〜高2の春)
- 評定3.8以上を意識して、定期テストを落とさない。
- 英検2級(分野Aを考えるなら準1級)の学習を進める。
- どの分野で出すかの見当をつける。ボランティアなら、続けられる活動先を探す。
高2(来年4月〜冬)
- 英語資格の基準に届かせる。2年以内の有効期間がある試験は、受ける時期に注意。
- 交換留学(分野B)を考える人は、学校の制度と単位認定の扱いを先生に確認する。期間は3か月以上1年半未満が条件です。
- 活動の記録と証明資料を集めておく。氏名入りの公的資料が必要です。
高3(4月〜9月の出願まで)
- 夏休みに志望動機・理由書の下書きを作り、先生に読んでもらって直す。
- 9月上旬の書類提出に向けて、調査書と証明資料をそろえる。
- 第一志望の入試なので、家族とも進路の考えを共有しておく。
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青山学院大学の自己推薦は、学部・学科ごとに条件が大きく違います。たとえば文学部英米文学科の自己推薦は、英語資格が出願資格の中心で、小論文と面接が英語と日本語で行われます。英語を軸に考えている人は、青山学院大学 文学部英米文学科の自己推薦の記事も比べてみてください。
参考にした公式情報
- 青山学院大学 2027年度 自己推薦入学者選抜要項 地球社会共生学部(PDF)
- 青山学院大学 2027年度 自己推薦入学者選抜要項 文学部英米文学科(PDF)
- 青山学院大学 入学者選抜要項ダウンロード
入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。
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