部活と大学受験の両立|川越の予備校が教える、引退までの平日30〜60分の使い方と引退後2週間の組み立て方

こんにちは、EIMEI予備校の二神です。

この記事は、川越とその周辺の高校で部活を続けながら大学受験を考えている高校生と、その保護者の方に向けて書いています。引退までの平日をどう使うか、1日30〜60分で伸びる科目はどれか、引退した直後の2週間で何をするかを、手順の形で並べました。

「気合いで両立する」という話は書きません。時間は有限で、根性では増えないからです。代わりに、平日に実際に使える時間を数え、その時間で成果の出る科目だけを置くという、計算で解ける形に直します。

結論|部活期にやるべきことは、思っているより少ない

先に結論から書きます。部活を続けている間にやることは、次の3つだけで十分です。

  1. 英単語と英文法を、毎日切らさずに回す
  2. 古文単語と古典文法(国語が要る人)を、週に3〜4日
  3. 学校の授業と定期テストを、その場で終わらせる

これ以外は、引退後に回してかまいません。長文演習も、数学の重い問題も、過去問も、社会の通史も、すべて後です。部活期に無理に全科目へ手を広げた人ほど、引退後に「全部中途半端」の状態から立て直すことになります。理由は、可処分時間を数えたうえで説明します。

平日の可処分時間を数える|登校前・移動中・帰宅後

「時間がない」は感想です。受験の計画は、感想ではなく分で立てます。次の3か所を1週間だけ実測してください。

1. 登校前(起床から家を出るまで)

起きてから家を出るまでの時間から、支度と食事の実時間を引きます。出てくるのは10〜30分が普通です。ゼロなら無理に作らなくて構いません。

2. 移動中(家から学校まで、およびその逆)

川越周辺だと、通学の形は大きく3つです。

  • 電車通学…乗車時間に加えてホームでの待ち時間が意外と大きい。片道20分なら往復で35〜40分が実質の可処分時間です
  • 自転車通学…移動中は使えません。0分と数えます。音声教材を聞くのも安全面からすすめません
  • バス・送迎…電車に準じて数えます

自転車通学の人が「移動中に単語」と書くと、計画は最初から破綻します。使えない時間は、正直に0と書いてください。

3. 帰宅後(帰宅から就寝まで)

ここが一番、見積もりを誤ります。帰宅時刻・夕食・入浴・就寝目標を書き出すと、平日に机に向かえるのは30〜60分というのがよくある答えです。週6の部活で20時過ぎに帰る生活なら、30分が現実的な上限です。

合計を出す

3か所を足して、平日1日の可処分時間を1つの数字にします。実測すると、多くの高校生が45〜90分に着地します。少なく感じても落ち込む必要はありません。この記事の目的は、その45〜90分でも成果が出る置き方を決めることです。

数え方のルールは2つ。15分単位で数える(5分刻みは管理できません)。そして曜日ごとに数える。オフの日、朝練のある日、試合前日で使える時間は全然違うので、月〜金それぞれに数字を出してください。

1日30〜60分で成果が出る科目、出ない科目

短い時間で伸びる勉強と、伸びない勉強があります。分かれ目は難易度ではなく、中断のコストです。

短時間で成果が出る|積み上げ型

いつ止めても損が出ない勉強です。10分で止めても、そこまでの10分がそのまま残ります。

  • 英単語…1日50語を15〜20分。部活期の主役です
  • 英文法…1日1単元、問題集を10〜15問。答え合わせ込みで20分
  • 古文単語…1日20語を10分/古典文法…助動詞の活用と意味を1日1つ、10分
  • 漢字・語彙…1日10分
  • 数学の計算練習…計算だけを10〜15分。手が止まらない範囲にとどめます
  • 地歴の一問一答…ただし学校の授業で終わった範囲だけ。先取りには使いません

短時間では成果が出にくい|まとまり型

途中で止めると、再開時にもう一度読み直すことになる勉強です。30分しかない日に始めると、その半分が立ち上げに消えます。

  • 英語長文の演習…1題を解いて復習まですると最低50〜60分
  • 数学の入試問題演習…1問20〜30分。途中で止めると振り出しに戻ります
  • 現代文の記述…書いて、比べて、直すまでが1セット
  • 過去問…これは部活期にやるものではありません

過去問の時間感覚を数字で示します。法政大学の入試対策読本で問題冊子の表紙を確認したところ、A方式の英語は90分(文学部の哲学科・日本文学科・史学科のみ60分)、国語60分、選択科目60分でした。英語の過去問を1年分やるだけで、解答90分に復習を足して2時間以上。平日30分の生活には入りません。

読む量も同じです。立教大学の入試対策読本で独自方式の英語を分析したところ、1回の試験で読む総語数は約3,000語でした。この量を読み切る体力は、まとまった時間でしか作れません。だから部活期は、そこで戦うための単語と文法を先に貯めておくという順番になります。

迷ったときの基準は一つです。「途中で止めても損しないものを、部活期に置く」。

部活期の平日メニュー|45分の配分例

可処分時間が45分の人の例です。自分の数字に合わせて増減してください。

  • 登校前15分…英単語50語を1周。前日の範囲に5分、新しい範囲に10分
  • 移動中10分(電車の人のみ)…古文単語20語。単語帳は1冊だけ鞄に
  • 帰宅後20分…英文法を1単元。解く12分、答え合わせと解説読み8分

合計45分。これを週5日続けると、月に英単語1,000語級を4周、英文法の問題集を20単元進められます。1日の量は小さいのに、月で見ると大きい。これが積み上げ型を選ぶ理由です。運用のルールは3つ。

  1. 科目を増やさない。45分に4科目を詰めると、どれも立ち上がらないうちに終わります。1日2科目まで
  2. 試合前日と当日は、単語10分だけにする。ゼロの日を作ると再開に数日かかります
  3. やった分数だけ記録する。ノートの端に「9/22 英単45 古単10」と1行。内容の評価は書きません。続いているかだけが見たい情報です

土日の使い方|午前に寄せて、まとまり型を1つだけ

部活がある土日は平日と同じ扱いでかまいません。問題はオフの半日、またはオフの1日です。ここが部活期で唯一、まとまり型に触れる時間になります。型を決めておきます。

  1. 午前に90分…まとまり型を1つだけ。英語長文なら1題(解く30分・復習40分・音読20分)、数学なら大問3題
  2. 午後に60分…平日と同じ積み上げ型。平日にできなかった分の埋め合わせをします
  3. 夕方以降は空けておく。休息も予定です

大事なのは午前に寄せることです。オフの日だけ昼まで寝ると体内時計が崩れ、月曜の朝が一番きつくなります。起床はオフでも平日プラス1時間以内に。

それと、土日に10時間やろうとしないこと。週末に詰め込んで平日ゼロになる形は、積み上げ型と相性が最悪です。単語は「週末に300語」より「毎日50語」のほうが残ります。

朝の自習室を使う|川越校舎は朝7時から

平日の可処分時間を増やしたいとき、現実的な選択肢はです。EIMEI予備校 川越校舎の自習室は朝7時から使えます。川越駅から徒歩5分、本川越駅から徒歩8分なので、通学の途中に寄れます。朝をすすめる理由は、根性論ではなく運用上のものです。

  • 予定が入らない…夜は部活の延長、補習、疲労で簡単に潰れます。朝が潰れる理由は寝坊だけで、就寝時刻の管理で対処できます
  • 終わりの時刻が決まっている…始業に間に合わせる必要があるので、だらだら続きません
  • 積み上げ型と相性がいい…短く、決まったことを、決まった時間にやる。朝の30分はこの条件を満たします

朝7時台の使い方の例です。

  1. 7:00〜7:20…英単語50語。前日分の確認から入る
  2. 7:20〜7:35…英文法を1単元、または古文単語20語
  3. 7:35〜7:45…その日の小テスト範囲を確認して、学校へ

これで45分。帰宅後に同じ45分を作るより、はるかに確実です。朝が向かない人もいるので全員にはすすめませんが、「夜に時間が取れない」人は2週間だけ試し、記録を見て判断してください。

睡眠は削らない|これは方針ではなく前提です

ここだけは、はっきり書きます。部活と勉強の両立で睡眠を削るのは、やり方として成立しません。削った分だけ翌日の授業の吸収と、単語の定着と、練習中の集中が落ちます。削った時間より失う時間のほうが大きい。運用のルールにします。

  1. 起床時刻を先に固定する。朝の自習室を使うなら、そこから逆算します
  2. そこから就寝の締切を決める。7時間眠るなら、6時起きは23時就寝です
  3. 締切を過ぎたら、終わっていなくても寝る。翌朝に回します
  4. 締切を3日続けて守れなかったら、量が多すぎる。気持ちではなく計画の設計ミスです。1日の分量を2割減らします

「今日は全部終わるまで起きている」を続けると、1〜2週間で崩れます。終わらなかった分は翌朝に繰り越す。それだけで回り続けます。入浴後に眠気が来る人は、帰宅→夕食→勉強20分→入浴→就寝の順に変えると成功率が上がります。

引退後の最初の2週間|ここが一番の分かれ目です

引退直後に一番多い失敗は、「いきなり10時間やろうとして、3日で潰れる」ことです。次に多いのが、「時間が増えたのに、やることが決まっていなくて2週間を溶かす」。どちらも手順を決めておけば防げます。

1〜3日目|棚卸しと現在地の確認

  1. 持っている教材を全部机に出す。配られたもの、自分で買ったもの、途中で止まっているもの、全部です
  2. 1冊ずつ、進んだところをページ数で書く。「だいたい半分」ではなく「p.142まで」と書きます
  3. 直近の模試を科目別・大問別に開く。総合の偏差値ではなくどの大問で何点落としたかを見ます
  4. 志望校を3つ、仮でいいので書く。仮で置かないと科目が決まりません
  5. 受験に使う科目を確定させる。ここで使わない科目が決まることのほうが重要です

志望校を絞るときは、学部ごとの出題の違いを先に見ると無駄が減ります。明治大学の入試対策読本で確認したところ、同じ大学でも学部によって英語の試験時間が60分から120分まで分かれ、解答用紙の枚数まで違いました。「明治対策」という一つの対策は存在しません。学部と方式まで決めて初めて、やることが決まります。

4〜7日目|時間割を作る

  1. 可処分時間をもう一度数え直す。放課後にどれだけ増えたかを実測します。多くの人が3〜4時間の増加を見ます
  2. 増えた時間に、まとまり型を入れる。部活期に触れなかった英語長文、数学演習、現代文がここに入ります
  3. 積み上げ型は減らさない。単語と文法を続けたまま、上に長文を積みます。単語をやめて長文に移るのが一番よくある失敗です
  4. 1日の型を1つ作り、毎日それを使う。日替わりの計画は続きません

引退直後の1日の型の例です(平日、学校がある日)。

  • 7:00〜7:45…英単語・英文法(部活期から変えない)
  • 17:00〜18:30…英語長文1題(解く・復習・音読)
  • 20:00〜21:30…数学または地歴。まとまり型を1つ
  • 21:30〜22:00…古文単語・古典文法
  • 23:00就寝(起床6:00で7時間)

合計およそ4時間半。いきなり10時間にしません。これを2週間続けられたら、そこから増やします。最初に限界値を置くと、崩れたときに計画ごと捨てることになります。

8〜14日目|体を慣らして、量を上げる

  1. 1週間分の記録を見る。予定どおりできた日を数えます。5日以上なら量を2割増やす。3日以下なら減らします
  2. まとまり型を1つ増やす。長文を1題から2題に、または新しい科目を1つ足す
  3. 週に1日、3時間続けて座る日を作る。本番は3科目を続けて解きます。座る体力は、練習しないと戻りません
  4. 志望校の過去問を1年分、解かずに眺める。時間、大問数、記述の有無を確認するだけ。解くのはもっと後で構いません

それと、引退後に運動を完全にゼロにしないこと。週2〜3回、20〜30分歩くだけで構いません。急に動かなくなると、夜に眠れず朝が崩れます。

部活期にやっておくと、引退後が楽になること

部活期のうちに済ませておけるものです。どれもまとまった時間を必要としません

  • 英単語帳を1冊、7割まで。引退後に単語からやり直す状態は避けたい
  • 英文法の問題集を1周。完璧でなくて構いません。1周していれば2周目が速い
  • 使う教材の確認…川越周辺の高校の英語の教材は高校別 英語教科書一覧の記事にまとめました
  • 英検などの4技能試験を1回受けておく…立教大学のように一般選抜の英語で4技能スコアを使う方式もあります。引退後は手一杯になるので、受けるなら部活期のうち。必要な水準は出願要項で確認を

保護者の方へ

部活期の高校生は、時間の少なさを本人が一番分かっています。「そろそろ勉強しないと」と量の話をすると、反発か罪悪感で終わりがちです。かわりに「今週、何分できた」と記録を一緒に見る形にすると、話が運用に移ります。

そして家庭が直接動かせるのは、睡眠と食事と移動です。ここが安定すると可処分時間は実際に増えます。なお引退直後の1〜2週間で成績は動きません。数字を求めるのは2か月先からに。

EIMEIでは、こう指導しています

EIMEIは1対1の個別指導です。部活を続けている生徒には、まず曜日ごとの可処分時間を一緒に数えるところから始めます。電車通学で朝練なしの生徒と、自転車通学で週6の生徒に、同じ計画は渡しません。

大学別に入試対策読本を自作していて、学部・日程ごとの試験時間、語数、設問の型、記述の有無までを実際の問題冊子から確認しています。この記事に出した数字もそこから引いたものです。加えて、大学ごとの本番形式を再現した英語の予想問題も作成しています。志望校が決まっていれば、「引退後の残り期間で、どの順に何をやるか」を出題の中身から逆算できます。

部活を続けることと受験は、どちらかを選ぶ話ではありません。使える時間が少ない期間に、何を置いて、何を置かないかを決める話です。

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※本記事の試験時間・語数・出題形式は、EIMEI予備校が作成した大学別入試対策読本(法政大学・立教大学・明治大学)で確認した年度の問題冊子・要項にもとづきます。入試制度・日程・配点・英語外部検定の扱いは毎年変わりますので、出願前に必ず大学の最新の入学者選抜要項をご確認ください。

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