お茶の水女子大学 新フンボルト入試2027|図書館入試と実験室入試

お茶の水女子大学の総合型選抜「新フンボルト入試」は、募集人員35名(文系全体12名・理系7学科23名)の女子のみの入試です。文系は9月26日のプレゼミナールで第1次選考、10月17日・18日の図書館入試で第2次選考を行い、2026年11月1日に合格発表を終えています。

理系は出願が10月22日で締め切られ、第1次選考の結果発表が11月12日、第2次選考の実験室入試が11月28日、合格発表が12月10日です。2026年度入試(令和8年度)の志願者は文系全体で110名、合格者は12名でした。

この記事では2027年度(令和9年度)の募集要項をもとに、出願資格、文系・理系それぞれの選考の流れ、評価される力、入試結果を整理します。2027年度分の出願はすでに締め切られているので、来年以降に受ける高1・高2生の準備の目安もあわせてまとめます。

1. 基本情報(2027年度・令和9年度)

項目 内容
入試の名前 総合型選抜(新フンボルト入試)
募集人員(文系) 全体で12名(人文科学科、言語文化学科、人間社会科学科、人間生活学科、心理学科、文化情報工学科)
募集人員(理系) 数学科3名、物理学科3名、化学科2名、生物学科4名、情報科学科7名、食物栄養学科2名、人間環境工学科2名
文系の出願 ネット登録 2026年8月28日9:00〜9月2日8:59、書類 9月1日〜2日必着(締切済み)
文系の選考 第1次:9月26日 プレゼミナール/第2次:10月17日・18日 図書館入試
文系の合格発表 2026年11月1日9:00(発表済み)
理系の出願 ネット登録 2026年10月16日9:00〜10月22日8:59、書類 10月20日〜22日必着(締切済み)
理系の選考 第1次:書類選考(結果発表 11月12日正午)/第2次:11月28日 実験室入試
理系の合格発表 2026年12月10日正午
入学手続 2026年12月11日〜12月17日
入学検定料 17,000円(理系の第1次選考不合格者には13,000円を返還)
大学入学共通テスト 合格者は学科指定の科目を受験する。成績は合否に影響しない

2. 出願資格

2027年度の出願資格は、おおむね次のとおりです。

  1. 女子であること
  2. 高校などを2025年(令和7年)3月以降に卒業した人、または2027年3月卒業見込みの人(2027年度は高校卒業後2年目の人まで出願できる)
  3. お茶の水女子大学での勉学を強く希望し、合格したら必ず入学することを確約できること
  4. 学科ごとの指定科目を履修・修得している、または入学までに修得見込みであること

評定については、要項に「調査書の学習成績概評がA段階以上であることが望ましい」と書かれています。大学のQ&Aでは、A段階は目安であり、それ以外の人も出願できると説明されています。評定平均と概評の関係は評定平均の計算方法で確認できます。

学科ごとの指定科目

  • 指定なし:人文科学科、言語文化学科、人間生活学科、文化情報工学科
  • 人間社会科学科・心理学科:数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C(文系学科でも数学Cまで必要)
  • 数学科:数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜C
  • 物理学科:物理基礎・物理と数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜C
  • 化学科・生物学科:それぞれ化学・生物(基礎を含む)、数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜C、もう1分野の理科
  • 情報科学科:数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜C、情報Ⅰ、理科1分野
  • 食物栄養学科:数学Ⅰ・Ⅱ・A・B・C、理科2分野
  • 人間環境工学科:数学Ⅰ〜Ⅲ・A〜C、理科2分野

人間社会科学科と心理学科は文系学科ですが数学の指定があるので、高2の科目選択の段階で確認しておく必要があります。人間社会科学科には出願時の注意事項が別にあり、要項から案内されています。

文系は外国語検定の提出が必須

文系学科は、ケンブリッジ英語検定、TOEFL、IELTS、TEAP、英検、TOEIC、GTECのいずれかについて、活動報告書の該当欄にスコア・級を記入し、証明書の写しを添付します。プレゼミナール当日から遡って2年以内に受けたものが有効です。要項ではスコア・級や合否は問わないとされ、Q&Aでも出願の基準は設けていないと説明されています。第1次選考では、志望理由書・活動報告書などとあわせて総合的に評価されます。理系学科は提出不要です。

3. 文系の選考の流れ:プレゼミナールと図書館入試

第1次選考:プレゼミナール(9月26日)

プレゼミナールは大学の授業を体験するセミナーで、受験生以外も参加できます。文系の受験生は文系セミナーのどれか1つを受講し、終わったあとにレポートを作成します。2026年の日程は次のとおりでした。

  • エントリー:8月19日9時〜9月2日17時(申込フォーム。先着順ではなく、応募が多いと抽選。受験生が優先)
  • 全体説明 9:20〜9:40、セミナー 10:15〜14:30(昼休みあり)
  • 受験生のレポート作成 14:45〜15:45

2026年の文系セミナーは日本近代史、保育学、社会学、心理学、認知科学の5つでした。第1〜第3希望を出しますが、第1希望になるとは限りません。志望学科と分野が違うセミナーでもレポートが書けるように準備しておくことが大切です。

第1次選考は、このレポートと志望理由書、活動報告書、外国語検定の成績などを総合して評価し、結果は10月2日正午に発表されました。

第2次選考:図書館入試(10月17日・18日)

  • 1日目:附属図書館の資料を自由に使い、課題について9:30〜15:30でレポートを作成。そのあと在学生との懇談(任意)
  • 2日目:グループ討論(10:00または11:00開始)と面接(12:45ごろから)

大学の説明では、昼食や休憩をはさんで6時間ほど図書館にこもり、1つのテーマについて小論文を書く入試です。要項では論理力、課題探究力、独創性などを評価するとしています。レポートの字数は要項に書かれていません。

資料を探して読み比べ、自分の問いを立てて書く練習には資料・グラフ読み取り型の小論文の解き方の手順が使えます。

4. 理系の選考の流れ:書類選考と実験室入試

理系はプレゼミナールへの参加は必須ではなく、第1次選考は出願書類のみで行います。第2次選考の実験室入試(11月28日)は学科ごとに内容が違います。

学科 実験室入試の内容
数学科 面接と口述試験(課題を考えたあと質疑応答)
物理学科 面接2つ:直前に解いた物理の問題をもとにした質疑応答と、自分で探究した内容をPDFで投影して説明
化学科 演示実験を含む実験課題、結果のまとめと考察、質疑応答と口述試験
生物学科 自主研究のポスター発表と口述試験、または論述試験と口述試験(出願時に選択)
情報科学科 数学の課題2題を考えたあと、黒板で面接形式で説明
食物栄養学科 提出したポスターを使った自主研究の発表と質疑応答、個人面接
人間環境工学科 当日示される課題の小論文(10:00〜11:00)と口述試験(12:00〜)

生物学科(ポスター発表を選ぶ場合)と食物栄養学科は、自主研究のポスターをA4片面1枚に縮小して出願時に提出します。物理学科は探究内容のPDFを出します。高校の課題研究や探究の時間の成果を、高3の秋までに形にしておく必要があります。口述試験の準備は口頭試問とは?面接との違いと学部別の準備も参考にしてください。

なお、2028年度(令和10年度)入試から物理学科と生物学科の実験室入試の方法が変わる予定です。生物学科は全員が論述試験と口述試験を受ける形になると予告されています。いまの高2生は、次の要項で必ず確認してください。

5. 提出書類:志望理由書1,200字と活動報告書

  • 志望理由書:大学所定の用紙、日本語・横書き・自筆、1,200字以内。高校以降の活動経験と、大学4年間での学び、卒業後の進路を書く(生物学科の志望者は自己アピールを中心に書くよう指定されている)
  • 活動報告書と関連資料:大学指定の用紙。文系は外国語検定のスコア・級を該当欄に書き、証明書の写しを添付する
  • 調査書:高校が作成し厳封したもの

志望理由書1,200字の字数配分の例

  1. 関心を持ったきっかけ(約200字):いつ、何を見て、どんな疑問を持ったか
  2. 高校以降の活動と、そこから分かったこと(約400字):活動報告書の中身とつなげる
  3. 大学4年間で学びたいこと(約400字):志望学科の分野・授業と、自分の問いの結びつき
  4. 卒業後の進路(約200字):学んだことをどう生かしたいか

自筆での清書の進め方は志望理由書は手書きとパソコンどちら?にまとめています。

6. 入試結果(2026年度・令和8年度)

大学が公表している令和8年度の実施状況です。受験者数と第1次選考の合格者数、文系の学科別の志願者数・入学者数は非公表です。

学科 志願者数/合格者数
文系全体(6学科) 110名/12名(人文科学1、言語文化4、人間社会科学3、人間生活0、心理2、文化情報工学2)
数学科 8名/3名
物理学科 2名/1名
化学科 8名/3名
生物学科 8名/2名
情報科学科 12名/8名
食物栄養学科 15名/2名
人間環境工学科 15名/2名
総計 178名/33名

文系は募集12名に110名が志願しています。理系は学科による差が大きく、物理学科は志願者が募集人員を下回りました。

7. 合格後と併願のルール

  • 合格者は、大学入学共通テストで学科が指定する科目を必ず受験します。成績は合否に影響せず、入学後に提出します。
  • 合格者は、入学辞退の手続をした場合を除き、他の国公立大学(独自日程の公立大学などを除く)の一般選抜を受けても入学許可を得られません。
  • 不合格だった人は、国立大学の学校推薦型選抜から1つ、一般選抜の前期から1つ、後期から1つ出願できます。

専願に近い入試なので、出願前に第一志望かどうかをはっきりさせておきます。年内入試全体の併願の考え方は年内入試の併願ルールで整理しています。

8. 高1・高2からの準備スケジュール

プレゼミナールは高校1年生から参加できます(2026年は、高1は前半の時間のみ学内オンライン配信で受講。理系の一部セミナーは高1も対面で受講可)。受験前の年に一度体験しておくと、本番のレポートの書き方が想像しやすくなります。

  • 高1の秋〜冬:プレゼミナールに参加する。文系志望なら英語の外部検定を一度受けてみる(有効なのはプレゼミナール当日から2年以内)。
  • 高2の春:人間社会科学科・心理学科や理系志望の人は、指定科目が取れる科目選択になっているかを確認する。
  • 高2の夏〜冬:探究活動や課題研究を進める。理系はポスターや探究の記録をデータごと残す。
  • 高2の冬〜高3の春:文系はプレゼミナール当日から2年以内に収まる時期に外部検定を受ける。図書館で資料を探して1テーマで書く練習を始める。
  • 高3の夏:要項の公開を確認。志望理由書1,200字の下書きを作る。文系はプレゼミナールのエントリー(2026年は8月19日から)を忘れない。
  • 高3の9〜11月:文系は9月のプレゼミナールと10月の図書館入試、理系は10月の出願と11月の実験室入試。

探究テーマの深め方は探究テーマの決め方と、出願書類に生かす方法が参考になります。

9. よくある質問

Q. 英検の級が低くても文系に出願できますか?

出願の基準は設けられていません。スコア・級や合否は問わないとされ、第1次選考でほかの書類とあわせて総合的に評価されます。ただし提出は必須なので、プレゼミナール当日から2年以内に受けておく必要があります。

Q. 浪人生も受けられますか?

2027年度は2025年3月以降に卒業した人が対象です。2025年3月卒業・2026年3月卒業の人は出願できます。

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参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

EMiL個別について

EMiL個別は、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門にした1対1の個別指導塾です。EIMEI予備校の鶴瀬・ふじみ野・川越の校舎とオンラインで受講できます。志望理由書に書くことを見つけるところから、小論文・面接の練習、評定や英検の対策まで、一人ひとりの志望校に合わせて一緒に準備します。

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この記事を書いた人

二神大輝