慶應義塾大学 総合政策学部・環境情報学部 AO入試2027|書類と面接

慶應義塾大学の総合政策学部・環境情報学部(SFC)のAO入試は、2027年4月入学向けの日本の高校3年生が出願できる回が「2026夏秋AO」でした。オンライン出願は2026年9月1日で締切、面接は10月中旬〜下旬、最終合格発表は11月2日で、今年度の選考はすでに終わっています。

募集人員は両学部それぞれ150名(4月入学・9月入学のAO入試の合計)。出願資格に評定の数値条件はなく、本文2,000字以内の志望理由・学習計画と、A4で2枚以内の自由記述、第三者2名による評価などの書類で1次選考、約30分の面接で2次選考が行われます。

この記事では2026年度に実施された要項をもとに、日程の組み方、書類の中身、面接、2027年度から始まった多言語能力評価を整理し、来年以降に受ける高1・高2生がいつ何を準備すればよいかをまとめます。

1. 基本情報(2027年4月入学向け・2026夏秋AO)

項目 内容
正式名称 アドミッションズ・オフィスによる自由応募入試(AO入試)
入学時期 2027年4月または2027年9月
募集人員 総合政策学部150名、環境情報学部150名(4月・9月入学のAO入試の合計)
オンライン出願 2026年8月3日〜9月1日15:00(8月7日〜18日はシステム停止)で締切
書類の郵送 2026年9月1日〜9月2日(国内は締切日消印有効)
1次選考合格発表 2026年10月8日
2次選考(面接) 総合政策学部:10月17日または18日/環境情報学部:10月24日または25日
最終合格発表 2026年11月2日
入学手続(4月入学) 2026年12月1日〜2027年1月7日(予定)
入学検定料 35,000円(別に手数料500円)
出願言語 日本語または英語
併願 同じ期のAO入試で両学部への併願は不可

2. 春AO・夏秋AO・冬AOのうち、高校3年生が受けられる回

SFCのAO入試は1年に複数回あります。2026年度に実施された回は2026春AO、2026夏秋AO、2026冬AOです。

  • 春AO:2026春AOの入学時期は2026年9月と2027年4月。ただし要項には、2027年4月入学を希望する場合、2026年10月以降に日本の高校を卒業見込みの人は出願できないと書かれています。3月に卒業する日本の高校3年生は、春AOでは4月入学に出願できません。
  • 夏秋AO:日本の高校3年生が2027年4月入学をめざす場合の回です。2026年度は5月15日に要項が公開され、出願は8月〜9月1日でした。
  • 冬AO(GIGA):海外の教育制度の高校で2年以上学んだ人などを対象にした、英語のみの選考です。要項は別のサイトで公開されています。

つまり、日本の高校に通う生徒の場合、高3の夏(8月〜9月初め)に出願する夏秋AOが本番になります。来年度(2027年度実施)の日程は、例年どおりなら5月中旬ごろに要項が公開されるので、公開後に必ず確認してください。

3. 出願資格

2026夏秋AOの出願資格は、次の4つです。

  1. 高校を卒業した人、または入学までに卒業見込みの人など
  2. 両学部への志望理由や入学後の構想が明確で、第一志望としていずれかの学部での勉学を希望する人
  3. 両学部の学習・研究環境を積極的に活用し、入学後の目標や構想を高いレベルで実現する意欲と能力がある人
  4. 大学教育を受けるのに十分な日本語能力または英語能力がある人

評定の基準や、英検などの外部検定のスコアは出願資格になっていません。そのぶん、書類で何を示せるかの重みが大きくなります。評定の条件がある大学とない大学の探し方は評定が出願基準に足りないときの選択肢でも紹介しています。

4. 提出書類と字数

書類はオンライン出願システムで入力・アップロードするものと、郵送するものに分かれます。

書類 内容・字数
志願者評価 志願者を客観的に知る立場の2名に、推薦書ではなく評価書として依頼。2親等内の親族は不可。評価者がWebで入力
活動報告 自己評価できる活動・成果と、それを選んだ理由。200字以内(英語は400字以内)。特に重要なものを3つまで指定
志望理由・入学後の学習計画・自己アピール(本文) 2,000字以内(英語は4,000字以内)
自由記述 A4で2枚以内の大きさのPDF(10MB以内)。表現方法は自由
任意提出資料 10点まで。JPEG・PDF・動画、1点10MB以内・合計50MB以内。それぞれに概要を付ける
郵送する書類 入学志願票、調査書(厳封)など

注意したいのは志願者評価です。評価者の入力が終わらないとオンライン申請を完了できず、要項では締切の1日以上前に終えるよう求めています。高3の夏休みに入ってから頼むと間に合わないことがあるので、7月までに評価者2名の承諾を取るのが安全です。

本文2,000字の字数配分の例

  1. 取り組みたい問題(約300字):自分が関心を持った具体的な現象。いつ、どこで、何を見て気づいたか。
  2. これまでの取り組み(約500字):調べたこと・やってみたこと・その結果。活動報告や任意提出資料と内容をつなげる。
  3. まだ分からないこと(約300字):取り組みの中で見えた限界や、解けていない問い。
  4. 入学後の学習計画(約600字):どの分野の授業や研究会で、どんな方法で問いに取り組むか。1・2年次と3・4年次に分けて書く。
  5. 将来の構想と自己アピール(約300字):卒業後に何をしたいか、そのために自分が持っている強み。

SFCの書類は「何をしてきたか」と同じくらい「入学後に何をするか」を具体的に書けるかが問われます。出願資格の2・3に「入学後の構想」という言葉が入っているのはそのためです。学習計画の書き方は学修計画書の書き方の構成例が使えます。

自由記述(A4で2枚)の使い方

自由記述は形式が自由なぶん、文章の繰り返しにすると読み手に伝わりません。本文で書ききれない図・写真・グラフ・活動の流れを見せる場所として使うのが効果的です。例えば、探究活動のデータをグラフにして「何を測って、何が分かり、次に何を確かめたいか」を1枚にまとめ、もう1枚に入学後の研究計画を図にする、という分け方があります。探究テーマの深め方は探究テーマの決め方と、出願書類に生かす方法を参考にしてください。

5. 1次選考の免除と、2027年度からの多言語能力評価

1次選考の免除

要項の表にあるコンテストで所定の成績を取り、証明書類を提出できる人は1次選考が免除されます。表には日本数学オリンピック予選Aランク者、日本情報オリンピック本選Aランク者などが並んでいます。対象は個人での受賞で、中学校卒業後のものに限られます。免除の申請は両学部のどちらかで1回限りです。

多言語能力評価(2027年度から)

2025年3月3日に大学が予告したとおり、2027年度のAO入試からドイツ語またはフランス語の能力を評価する「多言語能力評価」が始まりました。

  • 出願時に申請した人が対象。書類審査では、選んだ言語で書いた入学後の構想と、語学能力の証明書を追加で提出する(証明書は出願締切日から2年以内に取得したもの)。
  • 面接では、選んだ言語で入学後の構想を口頭で表現する時間が設けられる。
  • 語学試験の証明書だけで合否を判断することはなく、通常の審査に加えて評価する。
  • 多言語能力評価による1次選考の免除はない。

6. 2次選考(面接)

1次選考の合格者に面接が行われます。2026夏秋AOでは1人30分程度の枠で、出願時に選んだ日本語または英語で実施され、会場は湘南藤沢キャンパスでした。最終的な合否は1次選考と2次選考の結果を合わせて判断されます。

面接は提出書類をもとに進むので、次の3つに即答できるよう準備します。

  • 本文に書いた問題について、反対の立場の人ならどう言うか
  • 入学後の計画がうまくいかなかったら、どう軌道修正するか
  • 任意提出資料のうち、一番見てほしいものはどれで、なぜか

深掘り質問への答え方は面接でよく聞かれる質問と、深掘りされたときの答え方で詳しく扱っています。

7. 入試結果について

AO入試の志願者数・合格者数は、今回確認した2026夏秋AOの募集要項には掲載されていませんでした。大学の公式サイトで公表されている数字を確認してください。

8. 高1・高2からの準備スケジュール

来年度以降の日程は要項の公開を待つ必要がありますが、2026年度の流れ(5月中旬に要項公開、8月〜9月1日に出願、10月に面接)を目安にすると、準備は次のようになります。

  • 高1の冬〜高2の春:関心のあるテーマを1つ決め、小さくてもよいので自分で調べる・作る・人に聞く活動を始める。
  • 高2の夏:オープンキャンパスなどでSFCの授業や研究会の内容を調べ、入学後に何をしたいかのメモを作る。
  • 高2の冬:活動の記録(写真・データ・作ったもの)を整理し、任意提出資料の候補を10点以内に絞る。コンテストに挑戦するならこの時期までに。
  • 高3の4〜5月:要項公開を確認。本文2,000字の下書きを作る。
  • 高3の6〜7月:志願者評価の評価者2名に依頼し承諾を得る。自由記述A4で2枚を作る。
  • 高3の8月:書類を仕上げ、締切の数日前にはオンライン申請を完了する。
  • 高3の9〜10月:1次選考の結果を待つ間に、面接で聞かれそうな質問を30個書き出して練習する。

高2の冬からの月別の動き方は高2の冬から始める推薦準備も参考にしてください。

9. よくある質問

Q. 評定が低くても出願できますか?

2026夏秋AOの出願資格に評定の数値条件はありません。ただし調査書は提出が必要で、卒業見込みの人は最新の成績が記載されたものを出します。

Q. 総合政策学部と環境情報学部の両方に出せますか?

同じ期のAO入試では両学部に併願できません。どちらの学部で学ぶかを決め、その学部の学びに合った計画を書く必要があります。

Q. 一般選抜との関係は?

AOの最終合格発表は11月2日で、4月入学の入学手続は12月1日からの予定です。不合格だった場合に一般選抜へ切り替える人は、慶應義塾大学の一般選抜の要項で日程と科目を確認しておきましょう。学部ごとの一般選抜の科目・配点・小論文の違いは慶應義塾大学は国語がなく小論文がある|学部ごとの科目・配点・小論文の違いにまとめています。

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参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

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二神大輝