成城大学 総合型選抜 2027年度:社会イノベーション学部を中心に4学部の出願条件と試験内容

この記事は、成城大学の総合型選抜を考えている高校生と保護者、とくに社会イノベーション学部に関心がある人に向けて書いています。成城大学の総合型選抜は4つの学部すべてで行われていますが、出願の条件も試験の形も学部ごとにかなり違います。2027年度(2026年に実施)の募集要項と大学の発表で確認できたことをもとに、学部ごとの違いと、高1・高2のうちに準備しておけることを整理しました。

2027年度は4学部で実施、学部ごとに日程も別

2027年度の総合型選抜は、経済学部・文芸学部・法学部・社会イノベーション学部で行われます。大まかな形はどの学部も「一次試験→二次試験」の2段階で、二次試験に出願できるのは一次試験の合格者だけです。

学部 募集人員と選考の形
経済学部 経済学科10名・経営学科10名。一次は書類審査、二次は小論文と個別面接
文芸学部 英文・文化史・マスコミュニケーション・ヨーロッパ文化の各学科で若干名。一次は書類審査、二次は個人面接
法学部 法律学科10名。一次は書類審査と筆記試験、二次は個人面接
社会イノベーション学部 政策イノベーション学科10名・心理社会学科10名

日程は学部ごとに違います。社会イノベーション学部と法学部が最も早く、9月上旬に出願が始まります。

学部 一次出願/二次試験日/入学手続締切
社会イノベーション学部 9月1日〜9月11日/11月8日(日)/11月27日(金)
法学部 9月1日〜9月11日/11月8日(日)/11月27日(金)
文芸学部 9月8日〜9月18日/11月15日(日)/12月4日(金)
経済学部 9月15日〜9月25日/11月22日(日)/12月10日(木)

出願期間はいずれも2026年のもので、書類は最終日の消印有効です。法学部と社会イノベーション学部を両方受ける場合は、試験時間が重ならないよう大学が調整すると書かれています。

社会イノベーション学部の総合型選抜

どんな学部か

社会イノベーション学部には政策イノベーション学科と心理社会学科の2学科があります。どちらも、イノベーションを「政策」「戦略」「心理」「社会」の4つの視点から学ぶ学部です。政策イノベーション学科は、イノベーションを生み出し進める側に立ち、政策系と戦略系の科目を重点的に学びます。心理社会学科は、新しいものが社会にどう広がり受け入れられるか、社会や文化にどんな影響を与えるかを、心理系と社会系の科目から学びます。

学部の紹介では、問題を自分で見つけて解決し、その成果を伝える力を育てる学びが特長とされ、英語は2年次までの必修科目です。課題解決型学習(PBL)の演習もあります。

アドミッション・ポリシーには、イノベーションを学ぶための基礎的な学力、日本語と英語の基礎的な活用能力、自分を成長させて社会に貢献しようとする意欲、イノベーションに関する問題の発見・解決に自分から取り組む関心、が挙げられています。総合型選抜の募集要項でも、チャレンジ精神や社会を変えることへの関心、国際的な視野をもって発信できる人を求めると書かれています。

2027年度の変更点

大学は2027年度の総合型選抜について変更点を予告しており、社会イノベーション学部では次の点が変わりました。

  • 英語外部検定の出願条件を引き上げ、出願時点でCEFR B1以上に相当するスコアの取得が必要になった
  • TEAP CBTとTOEFL iBTのMyBest Scoreは使えなくなった
  • 使える検定は出願の2年前の9月以降に受けたものに限られる
  • 英語基礎学力審査を廃止
  • 課題図書をもとにした論述審査は残り、試験時間が60分から90分に延長

英語は「試験で測る」から「出願条件として満たしておく」に重心が移り、そのぶん課題図書を読んで書く時間が長くなった、と読めます。CEFR B1相当がそれぞれの検定で何点にあたるか、評定の条件があるかどうかは、社会イノベーション学部の募集要項の出願資格の欄で必ず確認してください。英語資格をいつまでに取るかの考え方は英検はいつまでに、どの水準でにまとめています。

日程と出願の注意

2027年度は、一次試験の出願が9月1日(火)〜9月11日(金)、一次試験が10月3日(土)、一次の合格発表が10月9日(金)、二次試験の出願が10月9日〜10月19日で、ここまではすでに終わっています。このあとは11月8日(日)に二次試験、11月13日(金)に合格発表、11月27日(金)が入学手続の締切です。なお、同じ日程表で法学部の一次試験は10月4日(日)と、社会イノベーション学部とは別の日になっていました。

併願については、学部内の2学科をどちらも受けることはできません。一方、成城大学のほかの学部や、他大学の総合型選抜との併願は認められています。どちらの学科に出すかは、出願前に決めておく必要があります。

志願理由書は約1200字

社会イノベーション学部の志願理由書は大学のPDF様式に入力して作り、Web出願サイトにアップロードします。字数は1200字程度で、1400字以内(改行も1字と数える)です。

1200字あれば、「なぜこの学部か」だけでなく「どちらの学科で、何を学びたいか」まで書けます。政策イノベーション学科なら、どんな社会の問題を、政策や企業の戦略の面からどう考えたいか。心理社会学科なら、新しい技術やサービスが人の気持ちや行動、社会にどう影響するかに関心をもったきっかけを、具体的な出来事から書き始めるとよいでしょう。書く材料が見つからない人は志望理由書に書くことがない高校生へから読んでみてください。

課題図書の論述審査に向けて

課題図書を読んで論述する形式は2027年度も続きます。課題図書を読むときは、各章の主張を1〜2行でメモし、自分が賛成できるところ、疑問に思うところに印をつけながら読むのがおすすめです。90分の論述では、本の要約だけで終わらず、本の主張を自分の経験や身近な社会の問題に当てはめて考えるところまで書けるかが大切になります。小論文の基本の型は小論文の書き方を参考にしてください。

ほかの3学部の特徴

経済学部

出願には、全教科・科目の評定平均3.8以上と、英語の基準の両方が必要です。英語は、英検2級合格(または準1級以上を受験してCSEスコア1,980以上)、GTEC CBTタイプ900以上、TOEFL iBT(新)3以上・(旧)44以上、TOEIC L&R公開テスト520以上のいずれか、または英語科目の評定平均4.2以上です。英語の検定を持っていなくても、学校の英語の成績で条件を満たせる道があるのが特徴です。

一次は書類審査のみで、志願理由書は3つの設問に各400字以内で答えます。二次は小論文(90分・1,200字程度)と約20分の個別面接で、面接では小論文の内容を3〜5分で説明してから、提出書類について質疑応答をします。要項には、一次試験の結果は二次試験に反映されないと書かれています。学部内の2学科の併願はできません。

法学部

法学部には評定や英語の出願条件はありません。そのかわり一次試験に90分の筆記試験があり、6,000〜10,000字程度の論理的で主張のある文章を読み、批判的に読んだうえで自分の意見を書く力が見られます。二次試験は、テーマの資料を約15分で読み、それをもとに約20分の個人面接で議論します。志願理由書についての質問もあり、二次試験は面接の結果だけで選考されます。

文芸学部

2027年度は文化史学科で総合型選抜が新設されました。国語・英語・地歴公民の評定平均4.0以上で、地域史・地域文化・地域課題に関わる探究や実践に取り組んだことが出願の条件です。マスコミュニケーション学科は全体の評定平均3.7以上が条件です。どちらも2027年3月卒業見込みの人が対象です。

二次試験は、文化史学科とマスコミュニケーション学科が1人15分(最初の5分がプレゼンテーション、残り10分が質疑)、英文学科は日本語の資料を読んで要約と意見をまとめたうえでの個人面接、ヨーロッパ文化学科は個人面接のみです。

学年別の準備スケジュール

高1(いま〜高2の春)

  • 経済学部・文芸学部は評定の条件があります。高1の成績から平均に入るので、定期テストを1回ずつ大切にする
  • 社会イノベーション学部を考えるなら、英検などで自分の今のレベルを一度確かめる。2027年度は「出願の2年前の9月以降」の受験が有効だったので、高1の秋以降に受けたスコアが使える可能性があります(2028年度の条件は要項で確認)
  • 新しいサービスや技術が社会をどう変えたか、身近な例をノートに集め始める

高2(いま〜高3の春)

  • 冬〜春に、出願に使う英語のスコアを取りにいく
  • 新書レベルの本を月に1冊読み、要約と自分の意見を800字程度で書く練習をする(課題図書の論述や法学部の筆記の準備になります)
  • 政策イノベーション学科と心理社会学科のどちらに進みたいか、授業やゼミの紹介を読んで考える

この時期の過ごし方は高2の冬から始める推薦準備でも詳しく書いています。

高3(春〜秋)

  • 6〜8月:オープンキャンパスとあわせて行われるガイダンスで説明を聞き、志願理由書を書き始める
  • 8月末までに書類を完成させる(社会イノベーション学部・法学部は9月上旬から出願)
  • 9〜11月:一次試験、二次試験に向けた論述・面接の練習

今年受けている高3の人へ

今日(11月2日)の時点で、社会イノベーション学部と法学部の二次試験は11月8日(日)、文芸学部は11月15日(日)、経済学部は11月22日(日)です。経済学部の二次試験の出願は今日、11月2日(月)が締切なので、一次に合格した人は出願が済んでいるかをすぐに確認してください。

合格した場合の入学手続締切は、社会イノベーション学部と法学部が11月27日(金)です。他大学の入試も考えている人は、締切の日付を先に並べて書き出しておきましょう。同じく東京の私立大学の総合型選抜として成蹊大学の自己推薦型も紹介しています。

参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

あわせて読みたい

EMiL個別について

EMiL個別は、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門にした1対1の個別指導塾です。EIMEI予備校の鶴瀬・ふじみ野・川越の校舎とオンラインで受講できます。志望理由書に書くことを見つけるところから、小論文・面接の練習、評定や英検の対策まで、一人ひとりの志望校に合わせて一緒に準備します。

EMiL個別の詳しい内容はこちら/ご相談は各校舎の公式LINEから

📩 二神大輝 の更新をメールで受け取る
新しい記事が公開されたらお知らせします(いつでも解除OK) ・ 読者 2人
この記事が役に立ったら、いいね!

この記事を書いた人

二神大輝