この記事は、青山学院大学文学部英米文学科の自己推薦入学者選抜(英語資格取得者を対象)を考えている高校生と保護者に向けて書いています。2027年度の入学者選抜要項で確認できた出願資格・日程・選考内容を整理したうえで、来年以降に受ける高1・高2の人が今からどう準備すればよいかを具体的にまとめました。
この入試の特徴は、出願資格の中心が英語資格であることと、第二次審査の小論文と面接が英語と日本語の両方で行われることです。英語が得意な人に向いた入試ですが、「英語ができる」だけでは準備が足りない部分もあります。順番に見ていきましょう。
2027年度 英米文学科 自己推薦のあらまし
| 項目 | 2027年度の内容 |
|---|---|
| 募集人員 | 約30名 |
| 出願資格の中心 | 英語資格・検定試験A〜Eのいずれかで基準以上 |
| 第一次審査 | 書類審査 |
| 第二次審査 | 小論文(英語および日本語)、面接(英語および日本語) |
| 第二次の試験日 | 2026年10月24日(土) |
| 会場 | 青山キャンパス |
要項の出願資格に書かれているのは、高校卒業(見込み)などの学歴の条件と、英語資格の条件です。評定(学習成績の状況)の基準は出願資格に書かれていません。ただし調査書は提出書類に入っているので、成績や出欠が見られないわけではありません。評定がどの程度審査に影響するかは公表されていないので、普段の成績も大切にしておくのが無難です。
また、第一志望であることや専願かどうかについての記述は要項にありません。併願の扱いが気になる人は、出願前に大学の入試課に確認してください。
英語資格の基準(A〜E)
2027年度の要項で示されている英語資格は次の5つです。いずれか1つを満たしていれば出願できます。
| 区分 | 基準 |
|---|---|
| A 実用英語技能検定 | 準1級以上 |
| B TOEIC L&R・S&W | L&R 730点以上、かつSpeaking 130点以上・Writing 140点以上(TOEIC IPは不可) |
| C TOEFL iBT | 2026年1月20日以前の試験は68点以上、1月21日以降の試験は3.5以上(Test Date Scoresの総合。ITPは不可) |
| D TEAP(4技能) | 300点以上 |
| E IELTS(Academic Module) | オーバーオール・バンド・スコア5.5以上(One Skill Retakeは不可) |
有効期間にも条件があります。B・C・Eは出願書類提出期間の末日から2年以内に取得したもの、Dは2025年度第1回以降のテストで取得したものが有効です。TEAPは、複数回受けた場合に各技能の最高点を組み合わせた総合点が基準を満たせば出願できるとされています。
提出のしかたにも注意が必要です。要項では、A〜Eのうち当てはまるものはすべて提出するよう指示されています。証明書は紙の原本で、コピーは受け付けられません。英検で合格証明書にCSEスコアの記載がない場合は、合格証明書とCSEスコア証明書をそれぞれ1部ずつ出します。
高1・高2の人にとって大事なのは、英検準1級は高2のうちに取っておきたい水準だということです。出願は高3の9月なので、高3の春以降に何度も受け直す余裕はあまりありません。英検の取り方の時期は英検はいつまでに、どの水準でで詳しく書いています。
2027年度の日程と、今日(11月2日)時点の状況
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年8月27日〜9月10日 23:59 | 第一次のWeb出願登録 |
| 2026年9月7日〜9月10日 | 出願書類の提出(郵送必着) |
| 2026年10月16日 13:00〜 | 第一次の合格発表(10月24日 23:59まで) |
| 2026年10月16日 13:00〜10月19日 23:59 | 第二次のWeb出願登録 |
| 2026年10月24日 | 第二次審査(小論文・面接) |
| 2026年11月16日 13:00〜 | 第二次の合格発表(11月30日 23:59まで) |
| 2026年11月30日 | 入学手続書類の提出締切(郵送必着) |
今年受けた高3の人は、10月24日の第二次審査を終えて、11月16日の発表を待っている時期です。発表から入学手続書類の締切(11月30日必着)までは2週間ほどしかありません。合格した場合の手続の流れを、家族と先に確認しておくと慌てずにすみます。発表までの間も、一般選抜に向けた勉強は続けておきましょう。
高1・高2の人は、Web出願が8月下旬から始まること、つまり出願書類は高3の夏休み中に仕上げることになると覚えておいてください。
第一次審査:書類で何を見られるか
第一次審査は書類審査です。主な提出書類は次のとおりです。
- 入学願書(所定用紙。黒のボールペンで本人が自筆で記入。「本学志望の動機・理由、入学後の計画・目標」を書く欄があります)
- 英語資格の証明(該当するものすべての原本)
- 調査書など
このほか、Web出願で「主体性・多様性・協働性に関する経験」などを入力します。要項では、この入力は得点化しないと書かれています。
独立した志望理由書や課題レポートは求められておらず、志望の動機を書く場所は入学願書の欄です。字数の指定は要項にはないので、所定用紙の欄の大きさに合わせて書くことになります。書く場所が限られている分、何を学びたいのかを短い文章ではっきり書く力が問われます。
志望の動機は「英語が好き」から一歩進める
アドミッションポリシーには、英語圏の言語・文学・文化・コミュニケーション、そして英語教育学に興味・関心・好奇心を持ち、生活や文化・価値観・考え方の違う世界の人々との共生を通じて社会に貢献する意欲を持つ人、という趣旨が書かれています。
ここから考えると、志望の動機では「英語が好き」「英語を使う仕事がしたい」で止めず、英語圏の何を、どの分野から学びたいのかまで書けるようにしておきたいところです。たとえば、授業で読んだ英語の短編小説が気になって原作を最後まで読んだ経験があるなら、その作品のどこに引っかかったのか、文学として読みたいのか、言葉の使い方として分析したいのか、というところまで考えておくと、入学後の計画につながります。
英米文学科では中学校・高等学校の英語の教員免許(1種)を取ることもできると要項に書かれています。英語の先生を目指している人は、英語教育学への関心として書くこともできます。いずれにしても、学科の授業内容を一度は調べてから書いてください。調べ方は志望理由書のための大学研究(シラバス・先生の研究)で説明しています。
第二次審査:英語と日本語で書き、英語と日本語で話す
小論文(10:30〜11:30)
要項では、小論文について「英文を読み、英語と日本語の両方で文章を書く」と説明されています。試験時間は60分です。
つまり、英文の読解、英語での記述、日本語での記述の3つを1時間の中でこなすことになります。どれか1つが極端に遅いと、時間が足りなくなります。練習では次のような順番で進めるとよいでしょう。
- 英語の論説文やエッセイ(新聞の社説、ニュース解説など)を読み、日本語で要約する。
- 同じ文章について、自分の意見を英語で書く。最初は100語程度からで十分です。
- 慣れてきたら、時間を計って「読む・英語で書く・日本語で書く」を通しでやってみる。
英語で書く力は、英検準1級のライティングの練習と重なる部分があります。一方で、日本語で論理的に書く力は英語の勉強だけでは伸びないので、日本語の小論文の練習も別に必要です。基本の型は総合型の小論文の書き方にまとめています。
面接(14:00〜)
面接も英語と日本語で行われます。面接の時間や形式の詳細は要項には書かれていません。英語での受け答えは、自己紹介や志望理由を英語で言えるように準備しておくのが基本です。そのうえで、入学願書に書いた志望の動機を英語で説明できるか、英語で質問されたときに聞き返したり言い直したりしながら会話を続けられるかを練習しておきましょう。
英語で話すときは、難しい単語を使うことより、短い文で、自分の言葉で、考えを伝えることを優先してください。英語での面接の練習方法は集団討論・プレゼン・英語で紹介しています。
当日は顔写真付きの身分証明書が必要で、受験票はUCAROから自分でA4に印刷して持参します(スマートフォンの画面提示では受験できません)。
学年別:いつ何をしておくか
高1(今の11月〜高2の春)
- 英検2級を早めに取り、準1級の学習に入る。単語と長文の量を増やす時期です。
- 英語の本や記事を、授業以外で少しずつ読む習慣をつける。何を読んだかを記録しておくと、志望の動機を書くときの材料になります。
- 調査書は提出されるので、英語以外の科目も含めて定期テストを大切にする。
高2(来年4月〜冬)
- 英検準1級、またはTEAP・IELTSなどで基準に届くことを目標にする。TOEFL・TOEIC・IELTSは「提出期間末日から2年以内」の条件に注意してください。
- 英語圏の文学・文化・言語のうち、どこに関心があるかを絞り始める。
- 英語で意見を書く練習、英語で話す練習を始める。
高3(4月〜9月の出願まで)
- 英語資格がまだなら、出願までに受けられる回を確認して受験する。
- 夏休みに入学願書の志望の動機を下書きし、学校の先生に読んでもらう。
- 9月の書類提出に向けて、調査書の発行を早めに学校に頼む。
同じ青山学院の自己推薦と比べる
青山学院大学の自己推薦は学部・学科ごとに要項が分かれていて、条件もかなり違います。たとえば地球社会共生学部の自己推薦は、評定3.8以上の条件があり、第一志望であることが出願資格に入っています。英語を生かしてグローバルな課題を学びたい人は、青山学院大学 地球社会共生学部の自己推薦の記事も比べてみてください。
参考にした公式情報
- 青山学院大学 2027年度 自己推薦入学者選抜要項【英語資格取得者を対象】文学部英米文学科(PDF)
- 青山学院大学 2027年度 自己推薦入学者選抜要項 地球社会共生学部(PDF)
- 青山学院大学 入学者選抜要項ダウンロード
入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。
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