大学受験の英単語帳は、まず1冊を「見た瞬間に意味が言える」状態まで仕上げ、足りなければ1つ上の段階の1冊を足すのが基本です。最初から2冊・3冊を並行させると、どれも中途半端になりやすいからです。
2027年度の共通テストは2027年1月16日(土)・17日(日)で、英語はリーディング100点(80分)とリスニング100点(60分、うち解答時間30分)です。本番までの残り時間から逆算して、何冊をどこまでやるかを決めましょう。
この記事では、学年・志望校レベル別の目安、1冊を仕上げる回し方、2冊目に進む基準、よくある質問を順に整理します。
1. 基本の考え方:冊数より「仕上がり」
ここで使う「8割」「9割」「2〜3秒」「4週で1周」といった数字は、公式に決められた基準ではなく、進み具合を判断するためのこの記事での目安です。
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 今の1冊が8割以上即答できない | 冊数は増やさず、その1冊を回し続ける |
| 1冊の9割以上を即答できる | 志望校の長文で知らない語が多ければ、上の段階を1冊足す |
| 2冊目も9割以上即答できる | 新しい単語帳より、過去問・長文の中で出た語を自分でまとめる |
英単語帳は「何冊やったか」では点数につながりません。点数につながるのは、長文の中で出てきたときに、止まらずに意味が浮かぶ単語の数です。1冊を9割仕上げた状態と、3冊を5割ずつやった状態なら、前者の方が長文で止まる回数は少なくなると考えられます。
単語帳を何冊も買ってしまう背景には「これで足りるのか」という不安があります。参考書の選び方全般で迷っている人は参考書が多すぎて決められないときもあわせて読んでください。
2. 学年・志望校レベル別の目安
高1・高2
- 1冊目:高校の基礎〜共通テスト程度までを扱う単語帳を1冊
- 学校で配られた単語帳があるなら、まずそれを仕上げるので十分です
- 定期テストや小テストの範囲を「その週に覚える範囲」として使うと続けやすくなります
高3(共通テスト中心・日東駒専レベルまで)
- 基礎〜標準レベルの1冊を完成させることを最優先にします
- 2冊目を買うより、共通テストの過去問・模試の長文で出た知らない語を確認する方が近道です
高3(GMARCH・成成明学・国公立二次レベル)
- 標準レベルの1冊を仕上げたうえで、入試頻出語を扱う1つ上の段階の1冊を足すのが目安です
- 合計2冊までを目安にします。2冊目に入ってからも、1冊目を月1回は見直しましょう
高3(早慶上智など難関私大)
- 標準+上級の2冊を仕上げたうえで、過去問の長文から自分専用の単語リストをつくります
- 3冊目の単語帳を足すより、テーマ別に語彙を広げる方が実戦的です(テーマ別英単語)
どの段階でも、1冊目の段階が合っているかが大切です。開いたページの半分以上がわからない単語帳は、今の自分には難しすぎるサインです。逆に、ほとんど知っている単語ばかりなら、上の段階から始めてかまいません。
3. 1冊を仕上げる回し方
手順(4週で1周の例)
- 範囲を決める:1冊をおよそ4週間で1周できるように、1日の範囲を割り振る
- 1日目の範囲を見る:英語を見て、意味を言えるか1語2〜3秒で判断。言えなかった語に印をつける
- 翌日に前日の範囲をテスト:新しい範囲に進む前に、前日の分を赤シートなどで隠してテスト
- 週の終わりに1週間分をテスト:その週の範囲をまとめて確認し、まだ言えない語だけに印を追加
- 2周目以降は印のある語を中心に:印がない語はさっと流し、印のある語に時間を使う
1語に時間をかけるより、短い時間で何度も見る方が覚えやすくなります。1周目はうろ覚えで当たり前なので、完璧にしてから次に進もうとしないことが大切です。
1日の量の決め方
- まず「この日までに1周終える」という日付を決め、そこから1日の語数を割り出します
- 1日あたりの時間は、通学の行き帰りなどのすき間を含めて合計20〜30分を目安にすると続けやすくなります
- 2周目以降は印のついた語だけになるので、1日に回せる範囲が広がります
テストのしかた
- 英語→日本語で意味を言えるかを基本にします。入試の長文で必要なのはこちらの方向です
- 意味は1つ目の訳語を即答できればまず合格。2周目以降に、2つ目の意味や派生語を足します
- テストは「言えた/言えなかった」の2択で判定。「なんとなく分かる」は言えなかった側に入れます
- 発音を確認できる単語帳なら、音声を聞きながら声に出すとリスニングの準備にもなります
復習の間隔の決め方は復習のタイミングの決め方で詳しく整理しています。何度回しても覚えられない単語が残るときは英単語が覚えきれないときも参考にしてください。
4. 2冊目に進む基準
次の3つがそろったら、2冊目に進む目安です(数字は公式の基準ではなく、この記事での目安です)。
- 1冊目の9割以上を、英語を見て2〜3秒以内に言える
- 志望校の過去問の長文で、知らない単語が1段落に何語も出てくる
- 2冊目に使える期間が、少なくとも1周を終えられるだけ残っている
反対に、1冊目に言えない語がまだ多い段階で2冊目を始めると、両方とも中途半端になりがちです。2冊目は1冊目の続きと考え、1冊目と重なる語はさっと流して、新しく出てきた語に時間を使いましょう。
2冊目に進まなくてよいケース
- 志望校の長文で知らない語が少なく、点数が伸びない原因が文法・構文や読むスピードにある
- 共通テストが中心で、1冊目を仕上げた時点で過去問の語彙に困っていない
こうした場合は、単語帳を増やすより、長文の音読や過去問の復習に時間を回す方が点数につながります。共通テストの英語の進め方は共通テスト英語の攻略でまとめています。
5. 時期別の進め方(2027年度入試に向けて)
- 高1・高2の今〜春休み:1冊目を最低2周。学校の小テストを利用して毎週の範囲を固定する
- 高3の4〜7月:1冊目を仕上げ、9割即答の状態にする。必要なら夏から2冊目に入る
- 高3の8〜10月:2冊目を回しながら、過去問・長文の中で出た語を確認する
- 高3の11月〜本番:新しい単語帳は始めない。今使っている単語帳の印のある語と、過去問で出た語の確認に絞る
今が高3の11月で、まだ1冊目が仕上がっていない場合は、2冊目に手を出さず、1冊目の印のある語だけを本番まで繰り返すのが現実的です。共通テストまでの残り日数で割り、1日に回す語数を決めましょう。
6. 1冊目を回すときのチェックリスト
- 1周を終える日付を決めたか
- 1日の範囲と、それを見る時間帯(通学・朝・寝る前など)を決めたか
- 新しい範囲の前に、前日分のテストをしているか
- 言えなかった語に印をつけ、2周目以降は印の語を中心に回しているか
- 週に1回、その週の範囲をまとめてテストしているか
- 長文や過去問で出た知らない語を、単語帳で探して印をつけているか
7. よくある質問
Q. 学校の単語帳と自分で買った単語帳、どちらを使えばいいですか?
レベルが合っていれば、学校の単語帳で十分です。小テストと連動させられるので続けやすくなります。2冊を並行させず、どちらか1冊に決めて仕上げましょう。
Q. 例文まで覚える必要はありますか?
1周目は見出し語と1つ目の意味だけで十分です。2周目以降、覚えにくい語だけ例文を読むと、使われ方と一緒に記憶に残りやすくなります。
Q. 単語アプリだけでもいいですか?
1冊分の語を収録したアプリなら、紙の単語帳と同じように使えます。大事なのは「1つに決めて、言えない語を繰り返す」ことで、紙かアプリかではありません。
Q. 熟語帳は別に必要ですか?
単語帳の1冊目が仕上がってから考えれば大丈夫です。私大の文法・語法問題で熟語が多く出る志望校なら、2冊目の候補として熟語帳を入れる考え方もあります。
Q. 何周すれば覚えられますか?
決まった周回数はありません。目安は周回数ではなく「9割以上を即答できるか」です。印のついた語が少なくなるまで回しましょう。
参考にした公式情報
入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。
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