【川越の高校生へ】化学の有機・高分子はどう対策する?構造決定の5手順と大学別の出題データで決める優先順位

こんにちは、EIMEI予備校の二神です。

この記事は、川越とその周辺の高校に通っていて化学を受験で使う高校生・既卒生、とくに理論化学に時間を使いすぎて、有機化学と高分子化合物が手薄なまま秋を迎えた人に向けたものです。

EIMEI予備校では大学ごとに入試対策読本を自作していて、その制作のために入試問題の冊子を年度別・大問別に読み込んだ分析データがあります。ここでは有機と高分子の実測値から進め方を書きます。数字は各大学の分析資料の分母・分子をそのままで、数え方が大学ごとに違うため大学ごとの出る・出ないを個別に見る読み方に限ってください。青山学院(9冊)・立教(6日程)・中央(5冊)・法政(6冊)・慶應義塾(4学部×3年)は年度別・大問別の頻度表があり、早稲田・明治・東洋・東京電機は参考程度、学習院は3冊と最も少なく慎重に扱います。単元全体の地図は化学の頻出単元と大学別対策にまとめています。

有機と高分子は、性格が正反対の単元です

  • 有機化学|分母が明記されている大学では「出ない」年度・冊子がほぼ見当たりません。青山学院は9/9、立教は6/6。理論化学と並ぶ二本柱です。
  • 高分子化合物大学差・学部差がもっとも大きい単元。早稲田の理工3学部共通は3/3で原資料が「後回しにできると誤解されがちだが実は頻出」と念押しする一方、青山学院の理工A方式・B方式は分析対象5冊すべてでゼロ(0/5冊)です。
  • 独立した大問で出るか、理論や小問集合に混ざるかも分かれます。中央の有機は大問としては5冊中3冊小問集合まで含めると5冊中5冊です。

有機は志望校を問わず全員がやる単元、高分子は志望校・学部・日程を決めてから優先順位を判断する単元です。分けるだけで配分が変わります。

有機化学|毎年出る大学と、まれに外れる大学

  • 青山学院|9/9。全学部日程は大問Ⅰが4年とも有機に固定、理工A方式は大問Ⅲが4年とも構造決定(記述・構造式)に固定
  • 立教|6/6、しかも毎回必ず最終大問。2023年度は4題、2024年度以降は3題と大問数が変わっても配置は一貫しています。
  • 慶應義塾|医学部3/9・理工学部3/9・看護医療学部3/9・薬学部3/15。理工学部と看護医療学部は第3問に固定、薬学部は第4問に固定。医学部だけ位置が動きますが毎年必ず1題出ます。
  • 早稲田は理工3学部共通3/3・教育学部B方式3/3、明治は理工学部F枠と農学部がともに3/3ですが、これは有機と高分子を合わせた枠の数字です。東洋は「脂肪族+芳香族がセットで高頻度」、東京電機は「頻出」(参考程度)。学習院は全9大問中7ブロック(分母3冊)。

例外もあります。法政は6冊中5冊(5/6)でほぼ毎回大問Ⅳですが、2026年度Ⅰ日程の1冊だけ有機がありません。とはいえ有機を外す理由にはなりません。大学別の全体像は理系の大学別 数学・理科の傾向も見てください。

構造決定は、手順を固定すれば止まらなくなります

有機の主戦場は構造決定です。官能基の推定、異性体の数え上げ、糖やアミノ酸の性質を、構造式や示性式で書かせます。止まる人の多くは知識不足ではなく手をつける順番が毎回違うのが原因です。次の5手順を固定してください。

  1. 分子式から不飽和度を出す|二重結合・三重結合・環がいくつ入るかの上限が決まります。4以上なら芳香環を疑い、0なら鎖状の飽和化合物に絞れます。元素分析から分子式を出す設問があれば、そこへつなげます。
  2. 官能基を検出反応から決める|実験結果を官能基名に翻訳します。銀鏡反応やフェーリング液の反応ならアルデヒド、炭酸水素ナトリウム水溶液と反応して気体が出るならカルボン酸、ヨードホルム反応ならメチルケトン系、塩化鉄水溶液で色が変わるならフェノール性のヒドロキシ基。「起きた=ある」「起きなかった=ない」の両方向で使うのがコツで、起きなかった結果のほうが候補を削る力が強い。
  3. 炭素骨格を組む|加水分解でどの断片に分かれたか、酸化・還元でどう変わったか、脱水でどうつながったか。断片の分子式を足して元に戻るかを確認します。合わなければ前の手順の読み違いです。
  4. 異性体を絞り込む|置換基の位置や立体の違いで何通りあるかを数え上げてから比べます。芳香環の二置換体なら位置が3通り、不斉炭素の有無、シス・トランスの区別。目分量だと思いついた1つで答えてしまいます。
  5. すべての条件と照合する|条件を1つずつ指で追い、答えが全部を満たすか確認します。条件が余るようには作られていないので、使っていない条件が残っていたら答えが違う可能性が高い。省く人がいちばん多い手順です。

演習のたびに余白へ①〜⑤と書いてから解いてください。止まった番号が記録に残るので、次にやることが決まります。

覚えることは「反応の型」でまとめる

  • 官能基の性質と反応|ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、ケトン、エステル、アミノ基などを縦に並べ、酸性・塩基性・中性のどれか/酸化されるとどうなるか/還元されるとどうなるか/どの官能基と結合するかの4列で表にします。
  • 検出反応|「反応名→官能基」だけでなく「官能基→それを証明する反応」の逆方向も言えるように。片方向だけだと問題文の読み取りに時間がかかります。
  • 代表的な合成経路|アルコールからアルデヒド、さらにカルボン酸へ。カルボン酸とアルコールからエステルへ。ベンゼンからニトロベンゼン、そこからアニリンへ。矢印でつないだ1本の流れを紙に書き、途中の物質名を隠して復元します。

反応の種類(置換・付加・脱離・縮合・酸化還元)でグループ分けすると、初見の化合物でも「これは付加の形だ」と判断できます。

高分子化合物|出る大学と出ない大学を先に確認する

高分子は天然高分子(糖・アミノ酸・タンパク質・核酸)合成高分子(合成樹脂・合成ゴム・合成繊維)に分かれます。まず、理論・有機と同じ水準で仕上げる側です。

  • 早稲田(理工3学部共通)|3/3、原資料が「実は頻出」と念押し。教育学部B方式は2/3(参考程度)。
  • 慶應義塾 理工学部|5/9。合成樹脂と天然高分子の両方が出ます(ナイロン66、生分解性ポリマー、デンプン、ペプチド、核酸など)。
  • 慶應義塾 看護医療学部|4/9、生物寄りの題材と絡めて出ます。薬学部は3/15ですが第5問に固定で、毎年そこが糖・核酸・アミノ酸・脂質という生体高分子に割り当てられています。
  • 東洋 生命科学部|天然高分子(アミノ酸の等電点、糖の分類、DNAやRNAの構造)が高頻度で、大問1つを丸ごと使うこともあるとされます(参考程度)。

逆に、優先度を下げてよい側です。

  • 青山学院 理工A方式・B方式5冊すべてでゼロ(0/5冊)。同じ青山学院の全学部日程は4年中3年で出ています。
  • 慶應義塾 医学部・薬学部|高分子は3/9・3/15ありますが、合成高分子の本格的な出題は3年間で皆無。医学部は核酸・ナイロン66(重合式のみ1問)・糖が対象です。
  • 中央(2/5、小問集合を含め30題中5題)・法政(2/6)・立教(3/6)|出る年度と出ない年度が分かれます。学習院は全9大問中3ブロック、東京電機は15本中5本程度。

内訳まで見ます。青山学院は9冊を通じて出ているのが天然高分子だけで、合成高分子は9冊すべてでゼロ。全学部日程では大問Ⅰの最後の小問でセルロース・ペプチドなどが繰り返し出ます。逆に立教は2024・2025年度に3日程連続で出たのがナイロン66・ビニロン・付加重合体という合成高分子寄りの題材で、天然高分子は小問集合程度。中央・法政・学習院・早稲田・明治は内訳の記載がなく判断できません。

「高分子は出るか」ではなく「天然と合成のどちらが出るか」まで過去問で確認するのが正しい手順です。時間がないときは天然高分子(アミノ酸の等電点、糖の分類と還元性、タンパク質の検出、核酸の構成)を先に、次に合成高分子(付加重合と縮合重合の区別、代表的な樹脂・ゴム・繊維のモノマーと重合式、重合度と平均分子量)。理科全体が間に合っていない人は理科が間に合わないときの優先順位も参考にしてください。

有機の計算|有効数字の指定がある大学があります

元素分析から分子式を出す、重合度から平均分子量を出す、量的関係から収率を出す。答案の書き方の指定が大学ごとにあります。

  • 早稲田(理工3学部共通)構造式・化学反応式の記述と有効数字指定の計算が毎年明治(理工D・E・F)は記述1〜2個が式・数値(有効数字指定)・分子式・構造式です(参考程度)。
  • 学習院「数値で答える問題には計算の過程も書き、有効数字2桁で答える」ことが明示されています(分母3冊)。
  • 法政は全問記述で計算過程を書かせる設問が6冊すべて慶應義塾 看護医療学部は「途中の計算過程を全て書きなさい」が標準、医学部は「導出過程も簡潔に記せ」、立教も「計算過程もしるすこと」が繰り返し出ます。

有効数字の指定がある大学なら、途中で四捨五入せず最後に指定の桁へ合わせる手順を普段から固定してください。精度の上げ方は計算ミスを減らす方法に分けて書いています。

記述・論述が出る大学の対策

  • 構造式を手で書かせる|青山学院の理工A方式は大問Ⅲ(有機の構造決定)が記述の定番。法政は構造式の作図が6冊中5冊、立教も定番。早稲田の教育学部B方式は全問記述で立体構造式の作図も出ます。
  • 理由を文章で書かせる|法政は論述・説明記述が6冊中5冊で15〜60字。慶應義塾は看護医療学部が1〜2問で50〜75字、薬学部が5〜7問で15〜50字、医学部が各大問2〜3問で字数無制限。立教は毎回1〜3問で1〜7行、東京電機は20〜30字程度、学習院は理由記述が毎年複数あります。
  • 論述がない|慶應義塾 理工学部は全問空欄補充・答のみで論述は3年間ゼロ。中央の学部別選抜も5冊中0冊。青山学院の全学部日程は全問マーク、東洋は全12本すべてマークシートです。

字数指定がある大学はその字数で書く練習を分けて入れてください。15〜30字なら理由を1つだけ、主語と述語を1組で書き切る。50〜75字なら「事実→理由→結論」の3要素。字数無制限なら論理の順番が見られるので、結論を先に置いて理由を足す形に統一します。中身は、有機なら「なぜその官能基だと判断できるか」、高分子なら「なぜその重合の形になるか」です。

理論・無機との時間配分|残り3か月の組み方

  • 1か月目|有機の構造決定を「手順で解ける」状態にします。5手順を固定し、官能基・検出反応・合成経路を型でまとめ直す。理論は新しい単元に手を出さず解き直しだけに絞ります。
  • 2か月目|志望校の高分子と無機に配分を合わせます。過去問で天然か合成かを確認し、出る側だけを埋める。高分子が0に近い日程なら、その時間を理論と有機へ回します。無機は系統分離と工業的製法の2本柱から。
  • 3か月目|大問の順番と時間配分を固めます。有機の位置が固定の大学(青山学院理工A方式は大問Ⅲ、立教は最終大問、慶應の理工・看護医療は第3問、薬学部は第4問、法政はほぼ大問Ⅳ)なら、本番と同じ順で通す練習を。

明治の理工学部は物理3題(A・B・C)と化学3題(D・E・F)の計6題から3題を選び、4題以上解答するとすべての解答が無効になります。化学側はD枠が無機、E枠が理論、F枠が有機・高分子と役割が固定で、1題あたり約26分。原資料はEの計算が重くDかFのほうが時間効率がよいと評価します(参考程度)。有機・高分子を仕上げておくと当日の選択肢が増えます。中央の共通テスト併用方式も理科9題から3題を選び、4題以上で理科全体が無効です。

演習の回し方|週の本数と記録

  1. 構造決定を週4〜6題。1題20〜30分を測り、週3日以上に分けます。
  2. ①〜⑤のどこで止まったかを1行で記録。「②検出反応で止まった」程度で十分です。
  3. 週末に記録を見返し、同じ番号が3回以上出ていたらそこだけ集中して埋める。②なら検出反応の表を逆方向で、④なら異性体の数え上げを10題まとめて。
  4. 高分子は週1〜2題、志望校で出る側に絞ります。出ない日程なら、この枠は不要です。
  5. 記述・論述が出る大学は週1回を「書く」回に。合っていたかではなく字数と論理の順番が守れたかを見ます。

有機が苦手な人の立て直し手順

  1. 官能基の名前と構造が一致していない|官能基だけを紙に書き出し、名前・構造・性質(酸性か塩基性か中性か)を対応させます。ここが抜けたままでは問題文が読めません。
  2. 知識はあるが、問題文から条件を取り出せない|いちばん多い形です。解かずに条件だけ書き出す練習を。実験結果を「①不飽和度=いくつ」「②アルデヒド基あり」「③ヨードホルム反応なし」と箇条書きに変換するところで止めます。この翻訳だけを10題やると読み方が変わります。
  3. 条件は取れるが異性体で間違える|芳香環の置換位置、不斉炭素の有無、シス・トランスの区別を、化合物を変えて機械的に数える練習を入れます。

手応えが変わらないなら、答案を人に見せてどの手順で崩れているかを一緒に特定するほうが早いです。川越校舎は川越駅から徒歩5分、自習室は朝7時から使えます。つらさが続くときは、勉強の設計とは分けて学校の先生や保護者の方、専門の窓口に相談してください。

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EIMEI予備校は川越・ふじみ野・鶴瀬の3校舎で、大学受験の1対1個別指導をしています。中高一貫校の中学生から、高校生・既卒生までが対象です。大学ごとに入試対策読本を自作していて、志望校が決まっている人には、その大学の出題に合わせて何をどの順番で進めるかを一緒に決めていきます。

  • 川越校舎(2026年6月開校)川越駅から徒歩5分、本川越駅から徒歩8分。自習室は朝7時から使えます。
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