総合型選抜の事前課題・課題レポートの進め方|テーマ公表から提出までの5ステップ

この記事は、総合型選抜で「事前課題」「課題レポート」の提出がある高校生に向けて書いています。出願書類と一緒に、決められたテーマでレポートや小論文を出す形式です。試験会場で書く小論文と違い、時間をかけて調べて書けるぶん、準備の仕方で差がつきやすい課題でもあります。

事前課題とは

事前課題は、大学が出したテーマについて、出願前(または試験前)に書いて提出する課題です。大学・学部によって、次のようにさまざまな形があります。

  • 指定されたテーマについての小論文・レポート
  • 指定された本や資料を読んだうえでの意見文
  • 自分で設定した問いについての探究レポート
  • 面接や試験当日のプレゼンテーションの元になる資料

テーマ、字数、参考文献の書き方、手書きかどうかなど、条件は大学ごとに違います。まずは募集要項(または課題の告知ページ)を必ず確認してください。テーマが出願の直前に公表される大学もあるので、公表時期も合わせて調べておきましょう。

試験会場の小論文と、何が違うのか

時間制限のある小論文では、その場で考えて書く力が見られます。一方、事前課題は時間をかけられるぶん、どれだけ調べ、どれだけ考えを深めたかがそのまま文章に出ます。「なんとなく思ったこと」を並べただけのレポートは、ほかの受験生と比べたときに見劣りしてしまいます。

小論文の基本的な型(課題文型・資料型・テーマ型)は小論文の書き方で整理しています。事前課題もこの型の上に成り立っています。

進め方:5つのステップ

1. 問いを読み解く(1日目)

テーマの文章を、言葉の一つひとつまで読みます。「論ぜよ」「あなたの考えを述べよ」「提案せよ」で、求められていることは違います。テーマの中のキーワードに線を引き、「この課題は、結局何を答えればいいのか」を一文で書き出します。

2. 調べる(〜1週間)

本、新聞、公的機関の統計や報告書など、信頼できる情報に当たります。ネットの情報を使うときは、誰が出している情報かを必ず確かめましょう。調べたことは、出典(書名・著者・発行年、サイト名とURL・閲覧日など)と一緒にメモしておきます。

また、可能であればその大学・学部の先生がこのテーマについてどんな研究をしているかも見ておくと、課題の意図が見えてくることがあります。調べ方は高校生が取材・インタビューをする手順のように、自分で話を聞きに行くことも選択肢です。

3. 自分の主張を決める

調べたことを並べるだけでは、レポートになりません。調べた結果をふまえて、あなたはどう考えるのかを一文で決めます。反対の立場の意見も一度考えておくと、主張に深みが出ます。

4. 構成を作ってから書く

いきなり書き始めず、段落ごとに何を書くかを先に決めます。基本は「問いの確認 → 主張 → 根拠(調べたこと・自分の経験) → 反対意見への応答 → まとめ」の流れです。字数の配分もこの段階で決めておきます。

5. 書いて、寝かせて、直す

書き終えたら、1日以上空けてから読み直します。誤字脱字だけでなく、「問いに答えているか」「主張と根拠がつながっているか」を確認します。自分以外の人に読んでもらい、伝わらなかったところを聞くのも効果的です。

スケジュールの目安

テーマが公表されてから提出までの期間は大学によって違いますが、最低でも2〜3週間は確保したいところです。ほかの出願書類(志望理由書、活動報告書など)と締切が重なることが多いので、学年別の準備は総合型選抜・推薦入試の学年別やることリストで、全体の流れの中に位置づけておきましょう。

やってはいけないこと

  • 他人の文章を写す・AIに書かせたものをそのまま出す:事前課題は、面接や口頭試問で内容を深く聞かれることがあります。自分で考えていないことは、答えられません。大学によっては、生成AIの使い方について決まりを設けているので、要項を確認してください。
  • 出典を書かない:調べた情報と自分の意見の区別がつかなくなります。参考文献の書き方に指定がある場合は、それに従います。
  • 字数を大きく外す:指定の字数は「この分量で答えてください」という条件です。

提出したあとに

事前課題は、提出して終わりではありません。面接やプレゼン、口頭試問で「なぜこの主張なのか」「この資料を選んだ理由は」と聞かれることがあります。提出したものは必ずコピーを手元に残し、試験までに何度か読み返しておきましょう。プレゼンや口頭試問の練習方法は集団討論・プレゼン・英語の対策で紹介しています。

まとめ

  • 事前課題は「調べて考えた深さ」がそのまま評価につながる
  • まずは募集要項でテーマ・字数・形式・公表時期を確認する
  • 問いを読み解く → 調べる → 主張を決める → 構成 → 書いて直す、の順で進める
  • ほかの出願書類と締切が重なるので、2〜3週間は確保する
  • 提出後も、面接・口頭試問に向けて読み返す

総合型選抜の全体像は、総合型選抜・学校推薦型選抜の基礎ガイドにまとめています。

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二神大輝