電気通信大学(情報理工学域)の2027年度の年内入試は、総合型選抜(募集人員21名)と学校推薦型選抜(75名)の2つです。どちらも大学入学共通テストを課さず、合格したら入学することが条件です。
2027年度は、総合型選抜(9月出願、11月2日に最終合格発表)、学校推薦型選抜(11月2日〜11月5日出願)とも出願は締め切られています。学校推薦型選抜はこれから11月17日(火)に総合問題試験、11月18日(水)に面接があり、合格発表は12月2日(水)です。
前年度(2026年度入試)の結果は、総合型選抜が志願者91名・合格者14名(約6.5倍)、学校推薦型選抜が志願者162名・合格者72名(約2.3倍)でした。2027年度の学生募集要項で確認した条件・試験内容・結果を、高1・高2生向けにまとめます。
1. 基本情報(2027年度・2027年4月入学)
| 項目 | 総合型選抜/学校推薦型選抜 |
|---|---|
| 2027年度の出願状況 | どちらも締め切られています(来年度以降の受験生向けの目安として読んでください) |
| 募集人員 | 総合型:Ⅰ類7名・Ⅱ類7名・Ⅲ類7名(計21名)/推薦:Ⅰ類26名・Ⅱ類25名・Ⅲ類24名(計75名) |
| 出願期間 | 総合型:2026年9月1日(火)〜9月3日(木)必着/推薦:11月2日(月)〜11月5日(木)必着 |
| 選考日 | 総合型:第一次選考のCBT 9月15日(火、Ⅰ類のみ)、第二次選考 10月20日(火)/推薦:11月17日(火)・11月18日(水) |
| 合格発表 | 総合型:第一次 10月5日(月)、最終 11月2日(月)/推薦:12月2日(水) |
| 評定の条件 | 総合型:なし/推薦:全体の学習成績の状況4.0以上、または数学と理科の平均4.5以上 |
| 学校長の推薦 | 総合型:不要/推薦:必要(1つの高校から各類2名以内) |
| 共通テスト | どちらも課さない |
| 入学手続 | どちらも2026年12月15日(火)必着 |
| 入学検定料 | 学生募集要項で確認してください |
このほか夜間主コース(先端工学基礎課程)の総合型選抜(30名)があり、原則として夜間に学びたい社会人などが対象です(2027年度の出願は11月5日で締切)。
2. 2つの方式の違い
総合型選抜:活動の中身を見る、書類と面接の2段階
出願資格に評定の基準も学校長の推薦もありません。そのかわり、出願書類に「活動実績報告書」(A4で3ページ以内)があり、高校での理工系・情報系の活動そのものが評価の中心になります。募集は類ごとで、出願時に類と専門教育プログラムを選びますが、プログラムへの配属は2年次後学期の予定です。
活動実績報告書と一緒に出すものは類によって違います。
- Ⅰ類(情報系):情報技術に関する活動(アルゴリズム、作品、分析手法など)をまとめた特別活動レポートと、3分以内のPR動画
- Ⅱ類(融合系):UECスクールや理工系コンテスト、学外の発表会、資格などの活動一覧と内容紹介、3分以内の自己PR動画
- Ⅲ類(理工系):UECスクールや科学オリンピック、学外の発表会などの活動一覧と内容紹介、高校で取り組んだ代表的な理工学研究の説明(動画はなし)
第一次選考は書類審査で、Ⅰ類だけはCBTによる基礎学力検査(数学90分・情報90分)と非認知能力調査(15分)も受けます。第二次選考は、活動実績報告書の内容についてPowerPointなどで約10分の発表をしたあと、約20分の面接・口頭試問です。Ⅰ類では、作ったプログラムや作品を実際にデモンストレーションすることがすすめられています。
学校推薦型選抜:評定と当日の筆記で見る
出願資格は、2027年3月に高校を卒業見込みの人などで、調査書の全体の学習成績の状況が4.0以上、または数学と理科の評定平均の平均が4.5以上(小数第2位を四捨五入)であることです。学校長の推薦が必要で、1つの高校から各類に推薦できるのは2名以内です。
Ⅰ類の「デザイン思考・データサイエンス」プログラム(5名)は女子を対象とする募集です。推薦は総合型選抜と違い、プログラムごとに募集人員が決まっています(たとえばⅠ類はメディア情報学6名、そのほかの4プログラムが各5名)。
選考は、総合問題試験・面接・出願書類(調査書・推薦書・志望理由書)の総合評価です。
- 総合問題試験(全類、11月17日、120分):理数的な基礎知識・読解力・作文能力・論理的思考力などを問う試験で、数学・物理・化学・英語の内容を含みます。
- Ⅰ類のCBT(11月17日):数学CBT(60分)、情報CBT(60分)、非認知能力調査(15分)。
- 面接(11月18日):個人面接。Ⅰ類は主体性や協働する態度など入学後に必要な適性を問い(非認知能力調査の結果を参考にします)、Ⅱ類・Ⅲ類は志望動機や勉学意欲のほか、数学・理科・英語の基礎知識について口頭試問をする場合があります。
数学・情報などのコンテストでの受賞歴は類ごとに定められた分野で評価に反映されるので、賞状などの写しを出願時に出します。口頭試問への備え方は口頭試問とは?面接との違いと学部別の準備で扱っています。
3. 入試結果(2026年度入試)
2027年度の学生募集要項に載っている前年度の実施状況です。( )内の倍率は志願者数÷合格者数でこの記事が計算した目安です。
| 総合型選抜(2026年度) | 志願者/第一次合格/受験者/合格者 |
|---|---|
| Ⅰ類(情報系)募集7名 | 44名/11名/11名/7名(約6.3倍) |
| Ⅱ類(融合系)募集7名 | 37名/8名/8名/3名(約12.3倍) |
| Ⅲ類(理工系)募集7名 | 10名/5名/5名/4名(2.5倍) |
| 計 募集21名 | 91名/24名/24名/14名(約6.5倍) |
| 学校推薦型選抜(2026年度) | 募集人員/志願者/合格者 |
|---|---|
| 計 | 75名/162名/72名(約2.3倍) |
総合型選抜は書類(Ⅰ類はCBTも)の第一次選考で4分の1ほどに絞られ、さらに合格者が募集人員を下回る類もありました(Ⅱ類は7名の募集で合格3名)。合格者が募集人員に届かないこともある方式だと考えて準備しておきましょう。学校推薦型選抜のプログラム別の数字は要項で確認してください。数字の見方は総合型選抜の倍率の見方も参考にしてください。
4. 出願の前に知っておきたいルール
- 国公立大学の学校推薦型選抜は1大学・1学部しか出願できません。電気通信大学の推薦に出願すると、他の国公立大学の推薦には出願できません。
- 推薦は、先端工学基礎課程(夜間主コース)の総合型選抜と併願できません。
- 総合型選抜で不合格になった場合は、学校推薦型選抜や夜間主コースの総合型選抜に、それぞれの要項に従って出願できます。
- 総合型選抜で入学手続を済ませると、前期・後期日程の合格者になれません。推薦も、入学手続後は出願済みの他の国公立大学・学部の合格者になれません。推薦の入学辞退は原則として認められず、特別な事情がある場合に限り、学校長を通じて2027年2月17日(水)必着で申請します。総合型選抜も、入学辞退届の期限は2月17日(水)必着です。
- 入学後の学修のため、数学Ⅲ・物理・化学を高校卒業までに履修しておくことが望ましいとされています。
共通テストを課す国公立の推薦との違いは共通テストを課す学校推薦型選抜とは?で比べられます。
5. どちらを受けるかの考え方
- 評定で分ける:全体4.0以上、または数学・理科の平均4.5以上があれば推薦が候補に入ります。届かなければ総合型選抜が中心です。数学・理科の平均も計算しておきましょう。
- 見せられる活動があるかで分ける:作品、プログラム、研究、コンテストの成績など、10分発表できる中身があるなら総合型選抜に向いています。
- 筆記に自信があるかで分ける:推薦は120分の総合問題試験があり、数学・物理・化学・英語の力がそのまま問われます。
- 両方受ける流れも組める:9月に総合型選抜、不合格なら11月に推薦(評定の条件を満たし、学校長の推薦を受けられる場合)、さらに共通テストと一般選抜という順で、同じ大学に3回挑戦できる日程です。
私立の理工系の年内入試と比べたい人は、東京電機大学 総合型選抜2027|AO・とんがりAOの条件と口頭試問も参考になります。
6. 高1・高2からの準備スケジュール
- 高1〜高2の冬:評定、とくに数学と理科を落とさない。数学Ⅲ・物理・化学を履修できる科目選択にする。
- 高2の春〜夏:UECスクールやコンテスト、科学オリンピック、学外の発表会など、記録に残る活動を1つ始める。情報系ならアプリやプログラムを1つ完成させる。
- 高2の冬〜高3の春:活動の記録(何をしたか、自分の役割、結果)を書きためる。総合問題試験に向けて、数学・物理・化学・英語の基礎を固める。
- 高3の7〜8月:要項の公開(2027年度の公開予定は総合型が7月中旬、推薦が8月下旬)を待って書類を作る。Ⅰ類・Ⅱ類はPR動画(3分以内)を撮る。
- 高3の9〜10月:総合型選抜に出願し、発表10分+質疑20分の練習。
- 高3の11月:推薦に出願するなら、総合問題試験と面接の準備。共通テストの勉強も止めない。
総合型選抜の第二次選考、10分発表の構成例
- 1分:取り組んだテーマと、始めたきっかけ
- 4分:やったこと(方法、作ったもの。Ⅰ類ならデモ)
- 2分:結果と、うまくいかなかった点
- 2分:大学で何を学んで、この活動をどう発展させたいか(志望プログラムとのつながり)
- 1分:まとめと、質問されたい点の予告
出願前のチェックリスト
- 募集要項は冊子を入手した(大学は「出願には冊子を入手すること」としています)
- 総合型:活動実績報告書はA4で3ページ以内、類ごとの指定(レポート・動画・研究の説明)に合っている
- 推薦:評定の条件(4.0以上、または数学・理科の平均4.5以上)を確認した
- 推薦:他の国公立大学の推薦に出願していない
- 推薦:書類は要項に添付の封筒で簡易書留で郵送、締切日必着
7. よくある質問
Q. 2027年度の電気通信大学の年内入試に、今から出願できますか?
できません。総合型選抜は9月3日、学校推薦型選抜と夜間主コースの総合型選抜は11月5日で出願が締め切られました。今後の入試は一般選抜(共通テストが必要)です。
Q. 共通テストは必要ですか?
総合型選抜・学校推薦型選抜とも課しません。ただし不合格のときに一般選抜を受けるには共通テストの出願と受験が必要です。
Q. 総合型選抜で、評定が低いと不利になりますか?
出願資格に評定の基準はなく、評価の中心は活動実績報告書と発表・面接・口頭試問です。Ⅰ類はCBTの基礎学力検査で基礎学力が足りないと判断されると、他の書類の一部が評価されない場合があると要項にあります。
Q. 東京外国語大学など、他の国立大学の推薦と一緒に受けられますか?
国公立大学の学校推薦型選抜は1大学・1学部しか出願できないので、推薦どうしの併願はできません。文系の国立大学の推薦の例は東京外国語大学 学校推薦型選抜・総合型選抜2027で扱っています。
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参考にした公式情報
- 選抜の種類と募集要項|電気通信大学
- 2027年度 情報理工学域 学生募集要項 総合型選抜|電気通信大学
- 2027年度 情報理工学域 学生募集要項 学校推薦型選抜|電気通信大学
- 2027年度 総合型選抜・特別編入学 学生募集要項(夜間主コース)|電気通信大学
入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。
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