國學院大學 法学部・経済学部 公募制自己推薦(AO型)2027

國學院大學の公募制自己推薦(AO型)は、2027年度入試では法学部法律学科が3専攻で計38名、経済学部が経済学科・経営学科で各23名を募集しています。どちらの学部も評定(学習成績の状況)は出願要件になっていません。

2027年度分は出願が2026年9月28日〜10月2日で締め切られ、第1次選考は10月18日、最終合格発表は11月25日(水)12:00です。今年の出願には間に合わないため、この記事は来年以降に受ける高1・高2生向けに、要項で確認できた選考内容と準備の順番を整理します。

2026年度の結果は、法学部法律専攻が志願者149名・最終合格者58名、経済学部経営学科が志願者147名・最終合格者19名でした。学部・専攻によって倍率がかなり違います。

1. 基本情報(2027年度・全学共通)

項目 内容
入試区分 総合型選抜 公募制自己推薦(AO型)
出願期間 2026年9月28日(月)10:00〜10月2日(金)消印有効(締切済み)
第1次選考 2026年10月18日(日)渋谷キャンパス(書類選考のみの学科もある)
第1次合格発表 2026年10月23日(金)12:00
第2次選考 第1次合格者が対象。法学部は集合時刻などを第1次合格発表時に通知
最終合格発表 2026年11月25日(水)12:00(Web出願システムのマイページ)
入学手続の締切 2026年12月2日(水)(手続はWeb出願システムから)
入学検定料 1学科・専攻につき35,000円(併願による減免なし)
評定の条件 法学部・経済学部とも出願要件にしない
併願 他大学・試験日の異なる入試との併願は可。学内の複数学科・専攻にも出願できるが、書類選考を除き同じ試験日に複数は受けられない

専願の条件は要項に書かれていません。他大学と併願できるので、秋に受けられる総合型選抜の1つとして組み込みやすい方式です。

2. 2026年度の入試結果(公募制自己推薦・AO型)

大学が公表している令和8年度(2026年度)総合型選抜の結果から、法学部と経済学部の数字です。倍率は志願者数÷最終合格者数です。

学科・専攻(2026年度の募集人員) 志願者 → 第1次合格 → 最終合格(倍率)
法学部 法律専攻(28名) 149名 → 85名 → 58名(2.6倍)
法学部 法律専門職専攻(5名) 32名 → 最終合格8名(4.0倍)
法学部 政治専攻(3名) 37名 → 20名 → 9名(4.1倍)
経済学部 経済学科(20名) 81名 → 27名 → 14名(5.8倍)
経済学部 経営学科(20名) 147名 → 31名 → 19名(7.7倍)

2027年度は募集人員が法律専攻30名、経済学科・経営学科が各23名に変わっています。経済学部は第1次選考で大きく絞られ、最終合格者が募集人員を下回っている点に注意してください。「評定不問だから受かりやすい」わけではないことが数字から読み取れます。

3. 法学部 3専攻の選考内容(2027年度)

法学部の第1次選考は3専攻とも10月18日(日)渋谷キャンパス、9:30集合・10:00開始の小論文試験です。出願書類は調査書とエントリーシート(様式5−法)で、志望理由・自己推薦の理由・「社会への関心」などを書きます。

法律専攻(30名)

  • 第1次:小論文試験120分。法・政治に関するテーマで1,000字程度。文献の持ち込み・閲覧は不可。
  • 第2次:面接20分程度。自己アピール(5〜10分)と質疑応答。

法律専門職専攻(5名)

  • 第1次:小論文試験90分。法律に関連する実用的な文章などを素材にした問題と、大学が指定するオンライン授業動画を視聴していることを前提にした問題で構成。動画の掲載ページは要項に示されている。
  • 第2次:面接20分程度。エントリーシートの内容などをもとに、学修意欲や卒業後の職業への志向を問われる。原則として書類を見ながら答えることはできない。

政治専攻(3名)

  • 第1次:文献事前指定型の小論文試験120分。指定文献は宇野重規『政治とは何か』(講談社現代新書)。この本だけは試験中に持ち込んで読める(付箋は貼ってよいが書き込みは不可、電子書籍は不可)。
  • 第2次:面接20分程度。自己アピールと質疑応答。指定文献について聞かれる場合がある。

面接で持ち込めるもの・聞かれないこと

法律専攻・政治専攻の自己アピールでは、フリップやレジュメなどの紙のほか、ノートパソコンやタブレットも使えます。ただし機器・プロジェクター・電源の貸出はありません。質疑応答は自己アピールとエントリーシートの「社会への関心」が中心です。法律専攻は小論文についての質疑応答を行わないと要項に書かれています。政治専攻は指定文献に関連する質問をされる場合があります。

4. 前年度からの変化:法律専攻はレポートから試験当日の小論文へ

2026年3月に大学が公開した公募制自己推薦の出題意図を見ると、前年度の法律専攻・政治専攻は「ALT型レポート」(関連する文献を集めて読み、整理したうえで論じる課題)でした。2027年度の要項では、法律専攻は当日120分・1,000字程度の小論文、政治専攻は指定文献1冊を持ち込む小論文になっています。

形式は年度で変わることがあるので、最新の要項で確かめてから練習を始めてください。

法律専門職専攻の前年度の出題意図では、判例の一部を会話文を手がかりに読む問題と、対立する学説を踏まえて800字程度で自分の法的意見を述べる問題が出されたことが説明されています。動画で法的な論述の型を学んでおくことが前提になっている点は、2027年度の要項とも共通しています。

5. 経済学部(経済学科・経営学科)で確認できたこと

  • 募集人員:経済学科23名、経営学科23名
  • 出願資格:全学共通の資格のみ。評定は出願要件にしない。英語検定などのスコア条件は要項に見当たりません。
  • 選考に使うもの:調査書、エントリーシート、活動レポート、総合問題試験、面接試験
  • 求める人材:経済学科は経済理論やデータ分析、歴史から経済をとらえることに関心がある人など。経営学科は企業の経営・会計や市場・組織・戦略に関心があり、ビジネスリーダー・起業・会計士や税理士・金融などをめざす人。

総合問題試験については、前年度の出題意図に文章の論理的な読解、図表や統計データの読み取り・分析、教科書レベルの基礎的な経済理論、財政赤字・金融政策・格差などの時事テーマについての短い記述を問うと書かれています。

経済学部の試験日・試験時間、エントリーシートと活動レポートの字数は、今回公開されている要項PDFから正確に読み取れませんでした。大学の入学試験要項(経済学部のページ)で確認してください。図表の読み取り型の練習は資料・グラフ読み取り型の小論文の解き方がそのまま使えます。

6. 法学部の自己アピール(5〜10分)の組み立て例

面接の前半は自分で話す時間です。質疑応答は「社会への関心」に集中するので、エントリーシートと自己アピールを同じ1つのテーマでつなげておくと、質問に落ち着いて答えられます。7分で話す場合の配分例です。

  1. 関心のある社会の問題(約1分):いつ、何を見て気づいたか。ニュースの見出しではなく、身近な具体例から入る。
  2. 調べたこと(約2分):その問題に関わる法律や制度、賛否の意見。フリップ1枚に要点をまとめる。
  3. 自分の考え(約2分):どの立場に立つか、その理由。反対の立場の言い分にも1つ触れる。
  4. 入学後に学びたいこと(約1分30秒):法律専攻なら憲法・民法・刑法などのどの分野か、政治専攻なら政治学のどの領域か。
  5. まとめ(約30秒):将来どんな形で社会に関わりたいか。

質疑応答では「その制度に反対する人にどう説明するか」「その問題の当事者は誰か」のような深掘りが考えられます。答え方の練習は面接でよく聞かれる質問と、深掘りされたときの答え方を参考にしてください。

7. 法律専攻の小論文(120分・1,000字程度)の時間配分

当日の小論文は、法や政治に関するテーマについて自分の意見を論理的に述べる力を見ます。要項では、資料を正確に読めるか、情報を整理・分析できるか、分析に基づいて意見を論理的に主張できるか、指示に従った構成になっているかが評価の観点として挙げられています。

時間の目安 やること
最初の20分 問題文・資料を読み、問われていることに線を引く。賛成・反対の理由を2つずつメモ
次の15分 構成メモ(序論150字・本論650字・結論200字の配分)
次の70分 清書。本論は「理由→具体例→予想される反論への応答」の順
最後の15分 見直し(指示どおりか、字数、誤字、主張が最初と最後でずれていないか)

法学系の小論文で扱われやすいテーマの準備の仕方は小論文の頻出テーマを学部系統別ににまとめています。

8. 高1・高2からの準備スケジュール

2027年度の日程(9月下旬出願、10月中旬に第1次、11月下旬に最終発表)を目安にした準備の例です。来年度の日程は新しい要項で必ず確認してください。

  • 高1の冬〜高2の春:新聞やニュースから法・政治・経済の話題を週1本選び、200字で要約して自分の意見を一言書く。
  • 高2の夏:オープンキャンパスで学部の授業内容を調べ、志望専攻・学科を決める。経済学部志望なら統計グラフを読んで説明する練習を始める。
  • 高2の冬:「社会への関心」のテーマを1つに絞り、関連する本を2〜3冊読む。政治専攻志望なら、その年の指定文献が発表されたら読み始められるよう、新書を1冊通して読む習慣をつけておく。
  • 高3の6〜7月:要項公開を確認。エントリーシートの下書き。1,000字の小論文を週1本、時間を計って書く。
  • 高3の8〜9月:エントリーシートを仕上げ、9月下旬の出願に備える。
  • 高3の10月:第1次選考の小論文・総合問題の最終練習。並行して自己アピールの原稿を作る。
  • 高3の10月下旬〜11月:第1次合格発表後、面接の練習を集中して行う。

9. よくある質問

Q. 評定が低くても出願できますか?

法学部・経済学部とも、2027年度の要項では評定を出願要件にしていません。ただし調査書は提出します。評定の条件がない方式の探し方は評定が出願基準に足りないときの選択肢も参考にしてください。

Q. 法律専攻と政治専攻の両方に出願できますか?

学内の複数の学科・専攻への出願はできますが、書類選考以外は同じ試験日に複数を受けられません。法学部の3専攻は第1次選考がいずれも10月18日なので、実際に受験できるのは1つです。出願書類は専攻ごとに作ります。

Q. 不合格だったら一般選抜はどうなりますか?

AO型の最終発表は11月25日です。不合格だった場合に備えて、一般選抜の出願期間を一般選抜の入学試験要項で先に確認しておきましょう。國學院大學の一般選抜の方式の違いは國學院大學A日程の4つの型とB日程・共通テスト利用の違いにまとめています。

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参考にした公式情報

入試の内容は変更されることがあります。出願前に必ず大学の公式発表を確認してください。

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二神大輝