過去問を解いてみたとき、
「え、全然解けない…」
「これ、本当に間に合うのか」
そんな不安や焦りがどうしても大きくなる時期。
でも、
“今の段階で解けない” という状況は、伸びしろの証明。
最初から合格最低点を超える受験生はほとんどいない。
むしろ、低い点数が出るからこそ、ここから伸びていく。
今日は、
「解けない時期を越えて、最後に合格をつかみ取った受験生たちの共通点」
その核心に触れていく。
◆1.最初の“絶望期”を否定しない姿勢
毎年見ていて感じるのは、
合格する受験生ほど“最初の絶望”に目を背けないということ。
過去問を解けば、
・語彙不足
・構文の崩れ
・読み飛ばし
・時間不足
できない理由が次々と浮かび上がる。
そこで、
「今日は調子が悪かっただけかも」
「なんとなくいける気がする」
と曖昧に処理してしまうか、
冷静に向き合うかで大きな差が生まれる。
伸びる受験生は、
できない現実を“素材”として受け止める姿勢を持っている。
◆2.過去問で本当に見るべきものは“点数”ではなく“原因”
過去問を解く目的は、点を取ることではなく、
自分の弱点の位置を明確にすること。
伸びる受験生が必ず徹底しているのが、
“分析の質”。
- どの段階で読解が崩れたのか
- どの語彙が穴になっていたのか
- ミスの原因は語彙か、構文か、読み飛ばしか
- 解けなかった理由を自分の言葉で説明できるか
点数が低いこと以上に危険なのは、
“低かった理由を語れない状態”。
過去問は点数ゲームではなく、
自分の戦い方を見つける作業。
◆3.復習の“濃さ”と“量”が、合格者をつくる
過去問を解いて伸びていく受験生の特徴。
それは、復習の濃さが異常。
「復習の方が時間がかかるんですよね」
これは毎年、合格していく受験生の口から出る言葉。
- 弱点語彙の書き込み
- 読めなかった構文の分解
- 読み飛ばし矯正の音読
- 出題傾向の洗い出し
“わかる”では終わらせず、
“できる”段階まで持っていく復習。
そこに伸びる受験生の共通項がある。
◆4.過去問は「伸びない期間」が存在するもの
どれだけ努力しても、
しばらく点数が動かない期間が訪れる。
ここで焦って別の勉強法に飛びつくと、成績がブレる。
伸びる受験生は知っている。
伸びない時期は、
力が蓄積されている期間。
淡々と、分析と復習の精度を高め続ける。
やるべきことを大きく変えず、
変えるのは“自分の質”。
◆5.最後の勝敗を決めるのは“たった1点”
受験の世界で“1点”は軽くない。
むしろ、人生を左右するほどの大きさを持つ。
◆【自身の体験】1点で動いた進路
自分自身が第一志望だった早稲田大学商学部を受験したときのこと。
日本史で
「ターミナルデパート」
という単語を記述させる問題が出た。
正直、本番中はまったく思い出せなかった。
ずっと空欄のまま。
でも、試験終了直前。
本当に残り数十秒のところで、その単語がふっと頭に浮かんだ。
理由はシンプル。
当日の電車で、“なんとなく”そのページを復習していたから。
見ていなかったら、絶対に落としていた問題。
あの1問が、進路を大きく変えた。
◆【データで見る現実】「1点に数百人が密集」
みんなが第一志望としているような大学の合格最低点付近には、
1点の幅に数百人がひしめく状態。
つまり、
1点上げるだけで数百人を抜く。
1点落とすだけで数百人に抜かれる。
今日覚えた1語、
直した1つのケアレスミス、
克服した1つの構文。
その“1点”が本番でみんなの背中を押し、
順位を何百人分も押し上げる。
受験とは、そういう競技。
◆6.過去問が解けない今こそ、伸びる前兆
焦り、不安、悔しさ。
これらの感情は、
本気で戦っている受験生だけが味わえるもの。
合格していく受験生たちは必ずこう言う。
「あの時、過去問が解けなくて本当に焦ってた。でも、あれを越えたからこそ受かった。」
今のあなたと同じ場所に、みんな立っていた。
いま感じている苦しさは、
伸びる直前のサイン。
ここから変わる。
ここから強くなる。
